戦闘訓練まで
それからはまず宿の主人に32日後の定期馬車で街を発つことを伝え、宿の料金を先に払っておいた。
それに合わせて今から30日後、出発の二日前に再び競売会を行いたい旨を伝え、予定を組んでもらった。
競売会が決まると宿の主人に噂程度で構わないので競売会の事を広めてほしいと銀貨を一枚手渡すと、喜んで引き受けてくれた。
ちなみに場所代として別にもう一枚、銀貨を渡してある。
この金額は前回の競売会の場所代込だ。
その日は美鶴と戦闘の訓練をして就寝した。
翌日は常識の勉強のために街に繰り出した。
目的地は図書館と本屋。
図書館は、この街にはなかったため本屋に向かった。
そこには児童書は銅貨3枚から。
学術書のようなものは金貨5枚の値段で売られていた。
一応商人であることを伝え、ほかの街でここにある本を転売してもよいか尋ねたところそういったことを規制する法律はないと教わった。
その際、児童書や魔法に関する本を数冊買った。
それからは屋台で適当な食事をとり、武器屋や魔法店でも同様に転売の許可をもらい売り物になりそうな剣等を数本購入した。
その翌日から二日間は本を読み、この国の伝説等を学んだ。
更に歴史書や地図を読んで国の成り立ちについてを、また『旅の知恵』と書かれた本があったので読んでみた。
内容は迷った時の対処や食べられる野草についてが書かれていた。
三日でおおよそではあるが常識を学ぶことはできたと思う。
まだまだ細くは必要だがそれはおいおい行っていこう。
それから10日は戦闘訓練。
初日、美鶴は10体のパラディン相手に組み手を行い僕はカードの使い方を学んだ。
翌日は僕と美鶴の組手。
とはいえ美鶴は幼いころからお祖父さんの手ほどきを受けていたのに対して、僕は中学高校の6年間、それも無手の扱い方しか教わっていない。
だから当然と言ってしまえば当然だが、両手剣の使いに関しては素人そのものだ。
いうまでもなく大敗した。
手を出せないままにタコ殴りにあったといってもいい。
ただし無手の勝負をしたら五分に持ち込めた。
3日目は主に僕の訓練。
剣の振り方から足運びまでの基礎を繰り返した。
ある程度形にするのに半日しか掛からなかったのは異世界補正とやらのおかげだろう。
その後は再び美鶴との組手。
昨日のように一方的にはならなかったものの結局負けてしまった。
4日目はパラディン相手の組手。
美鶴ほど強くはなかったが防御するだけで精いっぱいだった。
美鶴は20体のパラディン相手に口笛吹ながら戦っていた。
5日目になって、ようやくパラディンに一撃入れることができた。
美鶴は30体のパラディン相手に遊んでいた。
6日目になって、5体のパラディン相手にまともに打ち合えるようになった。
美鶴は30体のパラディンと50体のソルジャー相手に無手で戦っていた。
7日目は2体のパラディンと2体のガーディアン相手に組手を行った。
やはりガーディアンはパラディンとは違う動きをしたため最初は戸惑ったがすぐに慣れた。
美鶴は……ソルジャー100体とパラディン・ガーディアン30体ずつ、キャプチャーとハンター20体ずつの大軍をあしらっていた。
8日目にキャプチャーとハンター、ガーディアンとパラディンの計4体を相手にしてみたところ、ハンターの罠に引っ掛かり大敗した。
美鶴はドラゴン3頭と組み手を行い勝利していた。
9日目にカードを使っての戦闘を行った。
結果200のソルジャーと50のパラディン、同数のガーディアンとハンターキャプチャーそれぞれ100体相手に勝利することができた。
美鶴は僕の召喚できるだけのソルジャーとパラディンとガーディアンの軍隊に勝利していた。
10日目に制限抜きで美鶴と組み手を行った。
初日とは違い一進一退の攻防を半日続けて引き分けに終わった。
思い出せる範囲だと僕が先に切りかかって、美鶴がそれを受け流す。
その受け流しで僕の姿勢が崩れた背中に一太刀入れようとしたところに風の魔法【ブレス】のカードで不意打ちを入れようとした。
それを美鶴が、僕の脇腹を蹴り飛ばすことで反動を利用して大きく後退して躱して。
といった攻防が続いた。
引き分けだったけど僕のが不利な状況ではあった。
こうして戦闘訓練は終了した。




