↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚術の支配者  作者: 人間失格
PR
32/36

街を出ようか

「ところで馬の他に移動手段はありませんか。

僕はまともな移動手段がほとんどないもので」


まとも、というのは人前で問題なく使えるという意味でもある。

たぶん人目に付くところでペガサスやユニコーンを召喚したら大問題になる。


今更だけどペガサスもユニコーンも馬だったな。

あまりに乗り心地がよかったので忘れてしまっていた。

たぶん彼らと普通の馬を比べ手はいけないんだろう。


「移動手段か……大手の商人の馬車に金を払って乗せてもらうか、定期馬車を利用するくらいだな。

うちじゃ馬以外に用意できるもんなんざないからな」


定期馬車、というのはたぶんバスみたいなものだろう。

一定額を払って目的地まで乗せてもらう。

こちらの世界だと村ごと街ごとで距離があるから火をまたいでの移動になりそうだしそれなりに高額なんだろう。


「ありがとうございます、定期馬車を利用してみます」


「それがいい、商人はがめついからな。

おっと俺やお前さんも商人だったな」


馬屋の言葉に僕はクスリとわらい、かれはガハハと豪快に笑って見せた。

やっぱりこの人は裏表がない面白い人だ。

お礼に酒を一瓶渡したらものすごく喜んでくれた。

自家製梅酒、便利だな。


それから街に出て、門の所で騎士に定期馬車について尋ねると二日後の午後から一本出ているらしい。


詳しく聞くと十日に一本の定期馬車があり、道中は騎士と討伐者が護衛についているから魔獣に気を付けていれば十分らしい。

また魔獣が現れても毎回最低十人は護衛がついているので大きな問題にはならないそうだ。

何より安全な街道を選んでいるので大事になることがまずないらしい。


ここは酒は出さずお礼だけにとどめる。

前にエロ本にきょどっていた騎士が僕を睨んでいるからだ。

たしかにからかったけど……そんなに睨まれても困る。


それからは日が暮れるまで街を探索して、売れそうな物や必要そうな物を買い集めた。

何しろこれからしばらくは扉の召喚が行えない、

それすなわち、シャワーやエアコンといった文明の利器に頼ることができないという事だ。

もし僕達が準備がお粗末だったら。

商人なのに世間知らず、もしくは怪しいやつらというレッテルが張られてしまう。

そうなると、今後の商人としての人生は破綻だ。


そう考えて気づいた。

僕、商人のふりをしているだけだった。

……過程が目的に挿げ替えられる、というのはこういうことを言うんだろうな。

反省しよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。