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召喚術の支配者  作者: 人間失格
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宴会の裏で

ところ変わって、春樹と美鶴の部屋だ。

ここではデコイが美鶴に成りすまし、ハンターとキャプチャーが侵入者を待ち構えている。

春樹は罠を張った。

それは物理的なものではない。

今回の競売会では、何も買わなかった者が数名いた。

お世辞にも人相がいいとは言えない風貌の男たちだったので春樹は気に留めていた。

その素振りから競売会に参加するというよりは品定めをしていたようにも見えた。


「おい、どうだ」


部屋の外で声が聞こえる。

件の男たちがドアのカギを開けようとしているのだろう。

かちゃか茶と小さな音だけが響く。

そして少ししてガチャリと鍵の開く音がした。


「さて、お宝は何処かな」


男たちの足取りには迷いがなく、三人は最初にデコイの寝ている布団をめくった。

そこには美鶴の姿をしたデコイが眠っており、男たちはデコイの口に猿轡をかませ、両手足を縛りシーツを使って簀巻きにした。

それから部屋の隅に置かれた、今日の売り上げの入った袋と、商品を入れていたカバンを掴み部屋から出ようとした。

けれど男たちはそこで足を止めた。


誰もいないはずのトイレから男が出てきたからだ。

ハンターだ、彼は手に何かのスイッチを握っているが、男達はそれを武器だと考えたがどのような者かはわからなかったらしい。

うかつに近寄る事はせず、ナイフを抜いてデコイと荷物をそっと床に置き、攻撃に備えて。

普段であればそれは正しい判断だったのだろうが、今回はそれが裏目に出た。

デコイがスイッチを押した瞬間、三人の足元からロープが現れた。

男の一人はそのロープに捕らえられてしまったが二人はロープを避け、ナイフで切り裂いて脱出した。

残った二人はハンターめがけて音も立てずに駆け寄る。

しかしその動きはキャプチャーに疎外されてしまった。

ここでも一人は察知してかキャプチャーの鞭を躱すが、もう一人は足をとられ盛大に転んでしまい、その間にキャプチャーによって手錠をかけられてしまった。

最後に残った男はハンターの持つスイッチを奪い、キャプチャーに向けてスイッチを押す。


男はこのボタンを押した先にいる相手を束縛する道具なのだろうと考えたがそれは浅はかだった。

スイッチを押した瞬間、男は陸に上がった魚のように飛び跳ねることとなる。

ハンターの罠は床のロープではなくこのスイッチそのものにあった。

スイッチを二回押すと電流が流れるよう細工されていた。

そうとは知らずにスイッチを押した男は哀れにも高圧電流をその身で受けてしまい、一瞬で意識を刈り取られてしまった。


後はキャプチャーとハンターとデコイの三体が三人の男の衣服を剥ぎ取り、ロープで縛ってトイレに押し込んでおいた。

それから2回、同じような連中がこの三体によって捕縛される結果となった。

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