第十五話『熱砂戦線!カリフォルニア機甲戦闘Ⅰ』
「敵は二時方向だ」不毛な砂漠地帯で熾烈な戦車対戦車の戦闘が繰り広げられていた。同盟軍第200機械化歩兵師団第203戦車連隊は、米軍第7師団第71戦車連隊と交戦中であった。米軍は防御が手薄な中国軍陣地を突破し、日本側の後方に突出し補給線が危険にさらされたため、虎の子戦車部隊が出動することになったのである。前進からの停止、発砲そして爆発、炎上の繰り返しである。Gwamm!敵戦車の砲塔が弾を弾く。「敵の砲塔は被弾傾始が良好で、頑丈だ。慎重に、弱点を狙え。」「こちら砲手、了解しました。」四式中戦車二型の強化AP(徹甲弾)が敵戦車の車体下部を貫く。日本の戦車は弱いと聞いていた米軍戦車兵たちの間に動揺が走る。敵M4A1戦車が発砲し四式に衝突する。強烈な衝撃が四式にもたらされたが、耐えたのであった。今頃米軍戦車の車内では大騒ぎだろう。太平洋戦線において撃破できない日本戦車などいなかったのだから。前進そして停止、発砲。敵戦車は火を噴く。「奴ら、退きませんね。」装填手が乾いた声で言った。敵は次から次へと稜線から湧いて出てくる。「これ以上持ちこたえられません」「履帯破損!無理しないで下さいよ。」「砲塔循環リング破損!」敵の車両数は増えていく一方だ。四式は敵にまた一発食らえた「あいつもあれでおしまいだ」しかし、勝利は長くは続かなかった。ついに被弾、四式12号車は炎上した。「この戦車はお陀仏だ。さっさと脱出するんだ。」米軍司令官猛将パットンは雄たけびを上げる。「敵に反撃のすきを与えるな。一気に押し込め!」「殲滅!」しかし、米軍戦車部隊に無数の砲弾が飛び込む。大爆発、大炎上。米軍の前線部隊は文字通り全滅した。前線に到着した一式重砲戦車車上の日本陸上艦隊第二艦隊山本指令は言う。「物量に頼り正面突破か。力を過信するものよ。力は力によって滅ぼされると知れ。」
次回予告:第十六話『重力戦線!カリフォルニア機甲戦闘Ⅱ』




