表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら第5王子で兵法(孫子)と法家(韓非子)で、無双王を目指す  作者: ひょっとこ、とことこ
九地の下に隠れる者が、火をつける日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/190

第二王子オスカー 王に憧れた男の肖像(前)

「国の安危は、法の立廃に存す」

ーー韓非子ーー


国の安危は法の立廃に存する。

しかし法の外から来る者は、法を尊ばない。その者の心には、別の法がある。


オスカー・フォン・ヴァルトハウゼン。

第2王子。19歳。


幼少期から優秀だった。

剣術は学院の師範に「10年に1人の才だ」と言わしめた。

政策立案の能力も高く、15歳で初めて父王に政策案を提出した時、側近たちは驚いた。

内容が、実際の政治の文脈を正確に理解したものだったからだ。


父王フリードリヒ三世は、その時何と言ったか。


「よく書けている。しかし急ぎすぎるな…」


それだけだった…


オスカーは頷いた。

改めた。また提出した。

「急ぎすぎるな…」

また改めた。また提出した。

「急ぎすぎるな…」


3年間、17の案。全て同じ言葉で返された。


しかし、オスカーはまだ耐えていた。

父王の判断は正しいはずだ。

自分がまだ足りないのだと…


18歳の秋、第1王子アルベルトの政策発表があった。

大臣たちが絶賛した。父王が採用した。

王国の財務改革として、正式に施行された。


オスカーはその政策書を読んだ。


一ページ目で、止まった…

二ページ目で、手が動かなくなった…

三ページ目まで読んで、机の上に置いた…


自分が2年前に書いた案と、構造が同じだった。

表現が違う。細部が違う…

しかし骨格は…同じであった。


その夜、オスカーは父王の側近の1人を呼んだ。

直接問いただした。


「……陛下は、私の案を見た上で、アルベルト兄上のものとして通したのですか?」


側近は答えなかった。

しかし、その沈黙が答えだった。


オスカーはその夜、自室で窓を見た…

星が出ていた。

王城の灯りが点々と見えた…


俺は、何のために書いていたのか…


怒りではなかった。

悲しみでもなかった。

空洞だった…

何かが、音もなく崩れた。


それから3ヶ月後、オスカーはある人物と接触した。


名前は記録されていない。

しかし、その人物は反王族思想を持つ組織の代理人だった。


「殿下。陛下への忠誠を誓い続けることが、本当に殿下の望む未来に繋がりますか?」


オスカーは答えなかった。

しかし、その場を立ち去らなかった。

その足が止まったことが、全ての始まりだった…


最初は、情報を受け取るだけだった。

次に、資金の一部を提供した。

そして…いつの間にか、指揮系統の頂点にいた。


オスカーが求めていたものは、反王族ではなかった。


王位だった。


父王を倒すことでも、王国を壊すことでもない。

正当に、王になることだった。


しかし、その道が閉じられたと悟った時、オスカーは別の道を選んだ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
2番目に生まれた・・・《運》が悪かった?のでしょうか? その制作(´-ω-`)どのようなモノだったのでしょう? ホントに第一王子と第二王子の政策ゎ同じだったのでしょうか? そして《執事 フリッツ》…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ