22『歴史偉人 愛してるゲーム選手権 〜唯一まともなポル・ポトと本物のホンモノ〜』
色んなやつに戦わせるカオスなバトルロワイヤル第22弾。
序章:イットリウム・アリーナ
世界史の深淵から呼び出された8人の偉人。
今回の競技は格闘でも政治でも戦争でもない。
——「愛してる」と言い合って照れたほうが負け。
会場は大歓声、しかし空気はどこか重苦しい。
だって、出場者の半分は人類史に残る残虐皇帝で、もう一方はまともなポル・ポトと通じないイットリウムだからだ。
第一試合:ネブカドネザル2世 vs 後白河法皇
審判「先攻、ネブカドネザル!」
ネブカドネザル「……我はバビロンの王。空中庭園を愛でるが如く……汝を愛している」
(会場から拍手)
後白河法皇「遊びをせんとや生まれけむ……わしはそなたを愛しておるぞぉぉ!」
(変拍子の声明を歌いながら迫る)
ネブカドネザル「!?(変なリズムで照れる)」
勝者:後白河法皇(狂気の歌で勝利)
第二試合:始皇帝 vs イヴァン雷帝
始皇帝「我が愛は万里の長城の如く、永遠に絶えぬ……愛している」
イヴァン雷帝「わしは雷鳴と共に愛を轟かせる!愛しておるわぁぁぁぁ!」
両者、顔を真っ赤にしながらも目を逸らさない。
会場は張り詰めた沈黙。
審判「……両者とも照れていない……?なんだこの威圧の応酬は……」
最終的に観客が先に照れて全員退場。
勝者:引き分け(観客敗北)
第三試合:アッティラ vs ナポレオン3世
アッティラ「我は神の鞭……されどその鞭をおぬしに絡める……愛している」
ナポレオン3世「わ、わたくしは……皇帝として、人民と……そして……あなたを……」
(ナポレオン3世の頬が桜色に染まる)
アッティラ「照れたなッ!」
勝者:アッティラ(蛮族の直球が勝利)
第四試合:明治天皇 vs ポル・ポト
明治天皇「春過ぎて夏来にけらし白妙の……うむ、歌に託すが……愛している」
ポル・ポト「私は真剣に答えよう。……愛している」
(互いに凛として顔を赤らめず、武士のような静かな空気)
解説「唯一まともな枠がここで並んでしまった……!」
勝負は10分間続いたが、互いに一切照れず。
最終的に審判が「両者勝ち進み」で無理やり処理。
第五試合:イットリウム(本物のホンモノ) vs ランダム挑戦者
イットリウム「ン゛ア゛ァ゛ア゛愛シテルゥゥゥゥゥゥ!!!」
(カードを食べて吐きながら絶叫)
挑戦者「…………」
全員「…………」
観客「誰も勝てないだろこれ」
勝者:イットリウム(理由不明)
準決勝
後白河法皇 vs 始皇帝&イヴァン(引き分けコンビ)
アッティラ vs 明治天皇&ポル・ポト
イットリウム、勝手に決勝シード
準決勝第1戦
後白河法皇「愛してるぞぉぉぉ(声明リズム)」
始皇帝「フッ、我が帝国の愛はお前を包む……」
イヴァン雷帝「愛しておるぞォォォォ!!」
3人が同時に叫び、響き渡る声が共鳴。
審判「耳がぁぁ!観客がぁぁ!」
勝者:全員強制退場
準決勝第2戦
アッティラ「愛している」
明治天皇「愛している」
ポル・ポト「愛している」
全員冷静。まったく照れない。
審判「……どうやって決めればいいんだこれ」
最終的にジャンケンでポル・ポトが勝利。
決勝戦:ポル・ポト vs イットリウム
ポル・ポト「真剣に言おう……愛している」
イットリウム「ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛愛シテルゥゥゥゥゥゥ!!!!」
(イットリウム、土俵を破壊し観客席へ乱入)
観客「ぎゃああああああ!!」
ポル・ポト「……なるほど。勝ち負けではないな。愛とは、理解不能なものだ」
審判「……優勝はイットリウム!」
観客「なんでだよぉぉぉぉ!」
エピローグ
こうして「歴史偉人・愛してるゲーム大会」は、誰も幸せにならないまま幕を閉じた。
唯一まともだったポル・ポトは、試合後にぽつりと言った。
「……私は本気で愛していたんだがな」
観客「!!??」




