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詔勅・停戦命令(1939年8月)
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膠着状態で戦は一週間続いた。
竹中はSSS司令部で数字を見ていた。
「損害は」
「日本側:戦死八十二名。負傷二百十名。主にB軍です」
「ソ連側は」
「推定で戦死四百名以上。戦車損失八十輌以上。一個師団以上が壊滅です」
竹中は数字を眺めた。「潮時だ」「まだ押せます」
「押さない。これ以上は国際世論が逆風になる。これで向こうも疑心暗鬼になるはずだ。戦は引くタイミングが大事だ。欲しがりすぎは何も残らずだぞ」
麻子は黙った。
(そうは思っても、悔しいです……これが関東軍の心理か……みほが言ってた戦場の視野狭窄というものか)
竹中は宇垣に電話した。「陛下にお願いがあります。詔勅を」
―――
翌朝。関東軍司令部に電文が届いた。
「戦闘を即時停止し、現状線を維持せよ。これが朕の命である」
今村は電文を受け取った。
(ああ、これが……陛下の心根だったのか)
静かに参謀たちを見渡した。
「……伝達する」




