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知識は最も重い荷物でも前に進む  作者: 秋月 筑摩
第10章 宴会と戦場
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縦深防御・海軍航空隊出撃(1939年8月)

 ハルハ河の南岸。釣り野伏のチームが草原に伏せていた。


「T-26が十二輌。歩兵が後続。距離八百」


「引き付けろ。五百まで待て」


 草原の風が吹いた。戦車が近づいた。


「五百」


「狙撃開始」


 乾いた音が連続した。先頭の戦車の視察孔を、狙撃手が次々と塞いだ。視界を失った戦車が速度を落とした瞬間、地雷原が起爆した。竜の歯に乗り上げた別の小隊が動けなくなり、重砲が破壊していく。戦車壕で擱座したものも重砲の餌食になった。ほぼ戦車が破壊された頃、狙撃チームは目標を将校・督戦部隊に変えていた。


 みほもギリースーツを着て、Kar98kで相手士官を撃ち倒していった。


―――


 JCSから正式命令が下りたのは、地上戦が始まって数時間後だった。


 海軍航空隊指揮官は部下に言った。


「準備しろ」


 部下が驚いた顔をした。


「いつから準備していたんですか」


「そんな事知らん。知ってたらこんな顔はせん」


「ここを叩く。往復六時間。燃料の計算をしろ」


 爆弾が補給線を寸断した。前線のソ連軍は混乱に巻き込まれ、軍団が動けなくなり始めた。

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