43/75
105mm自走榴弾砲
数週間後、105mm自走榴弾砲の話が出た。今度は竹田が持ってきた。
「九七式の車体が余っている。これにFH18的な105mm榴弾砲を載せられないか」
麻子が書類を見た。
「……できます。エリコンより大きい分、バランス調整が必要ですが」
「重量は」
「砲塔をオープンにすれば何とか。機動力も維持できます」
竹中は地図を見た。
「北満の地形に合わせて足回りを調整しろ。湿地と草原、両方に対応できるように」
「FN社の技術者に聞いてみます。幅広の履帯がいるかもですが」
みほが言った。
「自走砲が動けば、歩兵が追いついていける。縦深防御の第二・第三層を支援できます」
「そうだ」
竹中は図面を閉じた。
「チイ改20両。自走砲30両。まずこれだけ作る。対ソ次の小競り合いまでに間に合わせろ」
麻子は少し驚いた顔をした。
「……対ソ次の小競り合いで使うつもりですか」
「使うかどうかは、その時次第だが、多分使う。しかし、あるとないとでは違う」




