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始まりのヒロインがいたようです

 調べてみたら、騎士様のご近所に“貴族学校に来れなくなった”男爵令嬢が居る事が分かりました。

 不祥事による修道院送り、そして病死(暗殺)ですね。


 学校では王子様へのやらかしもありましたが、入学前にもやらかしをしたヒロインがいたんですね。

 欲望のままに赴くとは。

 彼女たちが何を考えているのか、全く分からないのです。

 日本ならまだしも、王政の敷かれたこの世界でそれをすれば、身分差で殺されてしまうのは簡単に分かる事ですのに。


 それとも、「死んでもいいから一瞬だけ良い思いをしたい」という事でしょうか?

 まったく共感できない話ですよね。



 何があったのか、詳細は知ることができませんでした。

 ですが、そのやらかしの所為で騎士様はゲームと性格が変わり、「ナイスセーブ!」な今の騎士様へと変わったのでしょう。


 それが良い事なのか悪い事なのかは分かりませんが、その御令嬢の所為でゲームシナリオが崩壊したのは間違いありません。

 死者に向ける言葉ではありませんが、「余計な事をしやがって」なのです。

 入学後に期待していた私たちは最初から間違えていたのですね。


「ゲームが始まるまで、きっとみんな大人しくしていた」


 そんな筈、無かったんですね。

 私自身、入学前に色々と自分の能力を検証していましたから。


 少々考えが甘かったようです。





 それにしても、これだけ転生者が居れば、一人ぐらい知識チートで大儲けしていそうなものなのですが。

 不思議な事に、そういった事をした方はいらっしゃらないようです。


「そんなことしたら、ゲームシナリオが崩壊するじゃない。

 せっかくのゲーム知識を活かさないでどうするのよ」


 学園で知り合い、いまも生き残っているヒロインさんたちは故人となった二人のヒロインと違い、王子様たち攻略対象との逢瀬を選んだ方たちです。

 私には、彼女たちの方が理解しやすいです。同じ目的を持った、同志のようなのもなのですね。


 学校を卒業しても、彼女たちとはきっと仲良くやって行けるでしょう。

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