上手に焼けたハンバーグ
「偶然ではない……か。確かにな」
隼人との通話を終え、1人考える。
隼人の言葉は正論だ。
ここまで俺が捻くれた回答を答えているのに、隼人は気にせず俺に言葉をぶつけてきた。
誰にでもできないことだ。
「隼人の言葉を反芻し、2人の行動を振り返る。もしも…という世界線を考えてしまっていた」
「ライ…ごはん」
「お、おおう、ごめん、あとソース作るから待ってて」
「ソース!!」
痺れを切らしたのか、単にハンバーグの焼けたいい匂いにつられたのか、りさがやってきたため、宥めた。
慌ててハンバーグを焼き終わったあとのフライパンに、ケチャップとソースをぶち込んで、バターを入れる。
ちょうどご飯も炊けたし、冷蔵庫に残っていたパック野菜もこの際食べきってしまおう。
ソースが完成し、ハンバーグを盛り付け、ご飯をよそう。
「すまん、待たせた」
俺はリビングに夕食を持っていった。
「待ってた」
と嬉しそうなりさと、笑みを浮かべたメイちゃん。
「よし、食べるか」
「ありがとうございます。ライさん」
「おぅ。2人こそ手伝ってくれてありがとう」
「この世の食材に感謝を……」
「りさ、これ以上は言わせねえぞ」
なんでインフレが激しいグルメ漫画の主人公のセリフを言ってんだよ。
てかなんで知ってんだよ。世代がちが……あ、スミマセン、睨まれた。
「いただきます」
「「いただきます」」
と、手を合わせ、早速食べることにした。
「うま」
「本当に美味しいですね!」
2人が絶賛してる通り、今回の出来栄えはわれながらバッチリだった。
ジュワッと溢れ出る肉汁に、玉ねぎの甘さ、ソースのコク。
これがまた美味いのよ。
飲食店には勝てないかもしれないが、これはこれで美味しすぎる。
「上手くできてよかった」
「とても美味しいです」
メイちゃんも喜んで食べてくれてるみたいだから良かった。
「ライ…」
「なんだ?」
「大丈夫?」
りさが心配するように声をかけてくる。
「大丈夫って、何が?」
「表情。ちょっと暗い…」
顔に出ていたみたいだ。
隼人との電話で、あいつのことを鮮明に思い出してきたから、表情に出たんだろうと勝手に考えた。
「先程の通話が関係しているのでしょう?」
とメイちゃん。
エスパーかよ。
「まあ…関係ないことないからね……俺も考える必要があるって再認識しただけだよ」
「お相手はロリヲさんですよね」
なんで分かるんだよ……。
「いやその…ライさん友達が少なそうだから…」
心を抉りに来やがった!!




