ライは熱く語る
「ライさん?やけに他のVTuberさんにも詳しいのはどういうことですか?」
地雷踏んでしまったか??
やっちまったよな。
「メイちゃんの配信がない時は見るぞ?カップラーメンの待ち時間とか」
「くっ、やっぱり毎日配信をしなくなってしまったのが仇となったみたいですね……」
「人気になったから休むために配信頻度を落としたんじゃなかったか?」
「それは表向きの理由に決まってるじゃないですか!」
「は?」
「毎日配信をすることで、ライさんは私の配信に来ますよね?」
「……まぁ、仕事が忙しくなかったら見るな」
「そうすると他のVTuberさんの配信は当然見れませんよね?」
「そういうこと!?!?」
「当たり前じゃないですか!」
当たり前じゃないだろうが!!!???
2画面で配信を見る猛者もたまにいるらしいが、俺にそんな聖徳太子みたいなマルチタスクは出来ない。
落ち着いたから配信頻度を落とした訳じゃないのか……ないのか(絶望)。
「やはり毎日配信に……」
「それで体調崩して、配信出来なくなって困るのは誰だろうな」
「現状維持でいきます!」
よろしい。
「生でライさんから心配されるのはとても嬉しいですね♡」
そこなんだよなぁ……。
画面を介しての配信者とリスナーではなく、対面。
VTuberっていったいなんなんだろうな(遠い目)。
「今日は配信しても良いですか?」
「明日じゃなくて良いのか?」
「なんならりさ姉さんとライさんも出ますか?」
「嫌だ」
と、りさは即答し。
「俺も嫌だ」
と拒否した。
「どうしてですか??」
目に光を無くしたメイちゃんがこっちを見る。
VTuberの立ち絵より怖いからなまじで。
「俺はあくまでリスナーだ。配信を普段からしてないのにいきなり配信に参加するのは嫌いなんだ」
「そんなに拒否しなくても……」
「これは俺の意見なんだけどさ、とある企業勢VTuberの配信の中で、VTuberの家族が生配信に参加して、それから公式として立ち絵が用意されて、ガチ恋勢が湧いて、1つのコンテンツに昇華している。
実家で配信する場合、家族が知らなくて偶然配信に声が載ってしまった……それなら仕方がない。今後防げる事故だから。でもそれをコンテンツにするのは許せない。だからエンタメとしてメイちゃんが俺を配信に出させようと考えての発言なら、俺はメイちゃんを許さない」
「す、すみませんでした……」
「泣かせる気はなかったんだ……落ち着いて」
ボロボロと涙を流すメイちゃんを慌てて宥める。
これは俺の中でどうしても許せない事だった。
現実的に実家で生配信することはしょうがないことだ。
当然家族が偶然、本当に偶然配信に声が載ってしまった……これは仕方がないイレギュラーだ。
この場合、事前に家族に連絡しなかった配信者が悪いと思うし、今後その辺を徹底すれば良い事だ。
話に使うのも、まぁ許す。
自分の父、母、兄弟姉妹とかは〜って感じで話題に出るのも仕方がない。
でも配信に出すのは違うだろ?
それをアーカイブに残すのもおかしいし、切り抜きを止めさせないのもおかしい。
顔を出さない分、身バレの危険性は少ないから出来ることなのかもしれない。
むしろ顔を出さないからこそ、やっているんだろう。
個人の意見だから、他の人がどうかは分からないけどな。
「まぁ、視聴者にもめんどくさいやつがいるんだって、そこまで凹まないで……」
「わ、私はなんてことを……」
「待て待て待て、落ち込みすぎだって!!!配信もしてないんだからセーフ!落ち着いて!!」
メイちゃんを落ち着かせるのに30分かかりました。
本当に申し訳ないことを……。
頭は撫でたし、膝も貸しました。
機嫌を取り戻せて良かった……。
配信頑張ってな。




