第72部分
食事会の開催から1ヶ月が経過した頃、大きな地鳴りのような音で目が覚める。
「地震ではないみたいだな。」
「この音はなんだろう?」
ベッドでリンマと話していると、スパーン!と部屋のドアが開られる。
「ヤマト、起きて頂戴!ダンジョンで何かあったのかもしれないわ!」
「どういうことだ?」
「大地が泣く時にダンジョンの異変が始まると言われているの。」
「またスタンピードか」
急いで準備をし、食堂に集まっているメンバーの元に向かう。
「では一番近いローカニルダンジョンに向かおう。パトリクはこの家の警備と森や町周辺の探索を頼む。何か分かれば連絡が欲しい。」
「了解です。何が起こっているかわからないですので、お気をつけて」
家を出て馬車でダンジョンへと向かう。馬車の護衛を鍛冶師の3人が名乗り出てくれたので、今回は一緒に移動している。
ダンジョンへと移動し、魔法陣を使用して2階~10階までを見て回るも、特に問題は感じられない。
「どういうことなんだろう?」
「ダンジョンに関係の無い地鳴りというやつなんでしょうか?」
鍛冶師も頭を撚るが、そもそもこの世界では地鳴り自体が珍しいそうだ。
「何もないならいいんだけど、町も工事で多くの人が防壁の外にいる。原因を探らないと。」
ダンジョンの入り口で今後どの方向を探索するかと話し合っていると、パトリクから連絡があった。
「リーダー、ダンジョンから西方向に移動して下さい。大きな洞窟が出来ているそうです。」
「それはどこからの情報なの?」
「我らが出していた探索隊です。馬で回らせていましたので、先程報告に戻りました。」
「分かった、その洞窟とやらに行ってみる。」
馬車で暫く走ると、その洞窟というものが見えてきた。
「全員で中に少しだけ入ってみよう。」
鍛冶師を馬車の護衛に残し、パーティーで洞窟の内部へと入っていく。
そこは大きな平原が広がっており、魔物の姿は特に見えない。
「ダンジョンであることは間違いないが、何か様子がおかしいな。」
「魔物の気配が一切感じられないわね。これは一体何なのかしら?」
シャルも首を捻っている。
スマフォを取り出しパトリクに連絡を入れる。
「例の洞窟だけど、ダンジョンだとは思う。そう新しいダンジョンになるな。」
「新しいダンジョンですか。どうされますか?」
「調査していいものか判断に困るので、おっさんじゃなくて町長に確認してみてくれないか?」
「なるほど、では町長に確認しますのでまた連絡します」
パトリクとのやり取りを終え、ダンジョンの外で待つ鍛冶師達の元へ戻る。
「それにしても大きな入口。馬車でそのまま入れる大きさね。」
「そうだな。馬車でも問題なく出入りできそうな大きさだ。」
「試しに馬車で入ってみない?」
「大丈夫なのかな?」
「何事もやらないと分からないでしょ?」
「まぁ、それはそうだ。馬車を連れて入ってみるか。」
鍛冶師以外は馬車から降り、ダンジョン内部へとゆっくりと進む。
結果、何も問題なく馬車でダンジョン内部への侵入に成功する。
「あっけないものだな。」
「そうね。このダンジョンの内部がよく分からないけど、攻略は簡単になったわね。」
「というと?」
「この階に魔物が出ないなら、攻略部隊だけじゃなく、別の隊もここに居ることが出来るわね。」
「ここを拠点として使えるということか。」
「その可能性はあるわね。」
そんな話をしていると、パトリクから連絡がある。
「リーダー、やはりその場所に過去にダンジョンはありませんでした。町長の話によると、生まれてすぐのダンジョンは2階程度の小規模な物らしいです。」
「なるほど、生まれたてというやつなんだな。」
「そうです。ローカニルは既にダンジョンを1つ抱えていますので、新しいダンジョンを攻略して欲しいというのが町長からの依頼です。」
「攻略か。ダンジョン1個は個人で持てると聞くけど、町長はそれでいいと?」
「はい、国王からの許可のある人間なら問題はないと言ってました。」
「分かった。ダンジョン内部の捜索を行ってみる。」
「宜しくお願いします。」
こうしてローカニルに誕生した新ダンジョンの調査が開始される。
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持P:16,150P
冒険者ギルドA -P、商業ギルドA -P
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