第70部分
盗賊問題も解決して帰路につく。
馬車の中でパトリクに連絡をしてみる。
「やあパトリク、今は大丈夫かな?」
「はい、こちらはだいぶ落ち着いてきました。」
「ということは例の洞窟に盗賊が住み着いた?」
「ええ、一度だけ住み着きましたが、麻痺草ですか?あれで無力化して制圧しました」
「なるほど、では被害は無かったということだね」
「はい、被害はありません。ただ、尋問に苦労してまして、手を貸してもらえないでしょうか?」
「分かった。2日もあれば砦に到着するから、少し待ってて欲しい」
パトリクのほうも大きな犠牲は無い様でなによりだ。
「リーダ、少しいいでしょうか?」
珍しくクララが話しかけてくる。
「うん、どうした?」
「片手で撃てる弓ってないんでしょうか?」
「片手で撃てる弓?どういうこと?」
「今回のように向き合う場合、まずは剣の数よりも弓や魔法の数が必要だと感じます。」
「それは確かにそうだね」
「盾を構えた状態でも発射出来る弓があれば強くないですか?」
「でも、発射できたとして、剣を抜くまで時間がかかるよね?」
「それはそうなんですが、シャルさんやリンマさんが攻撃されるので、少し遅れることはそこまで重要ではないかと思いました」
「う~ん、運用面の問題と命中精度の問題はあるけど、片手で撃てるかもしれない武器としてクロスボウと呼ばれる武器はある。でも構造が分からないんだ。」
「簡単にどんな形状のものか教えて頂けませんか?」
「それは大丈夫だよ。」
……弓を横に寝かせた状態で……そしてこんな感じで矢を装填して発射する。
剣の鞘と弓を合体させておおまかな形状を説明する。
「これは一発限定の武器になりそうですね」
「そうだね。装填に時間が掛かるから、発射したら即剣を抜かないと駄目だね。
「弓と同じような物ですが、何か良い点があるんでしょうか?」
「そうだね。弓は撃つのにも訓練が必要になるんだ。狙った場所に当てるだけで最初は一苦労する。クロスボウは弓に比べて命中させやすいと言われるんだ。」
「では今回の盗賊達がその武器を持っていると?」
「矢がどんどん飛んでくるから、うかつに踏み込めない。」
「それは最悪な武器ですね。」
「作るのはいいんだけど、広めたくないとは思う」
「わかりました!」
こんな話をして2日、メンヒウ砦へと到着する。
「これはヤマト様、パトリク様は奥でお待ちです!」
砦の守備兵に出迎えられ、砦の内部に進む。
「ヤマト様が来たということは「地獄の車輪」!??」
そんな守備兵の声をよそに、パトリク達のもとへと急ぐ。
「これはリーダー、お疲れのところ申し訳ありません」
「いや、こちらでの制圧をしてくれて助かった。それで盗賊達は?」
「あちらに繋いでおります。」
パトリクが指差す先には防護柵が展開されており、盗賊が立った状態で縛られている。
「じゃあ、先に男の盗賊から始めるとしよう。正直、尋問するまでもないんだけど、残念なことにこれも知っておくと良いこともあるから、何人か女の子を集めてくれ」
「はい、すぐに集めますので、少しだけお待ちください」
「ではクリス、先輩として事例を見せてあげてくれ。今回は話にならないと聞いているから、軽く質問した後にお話を聞く流れでいい。」
「分かりました。3周目で口を割らせられる様に頑張ります。」
眼の前では何度も見た悲惨な光景が広がっている。
「リーダー、これは流石にきついものがありますね」
「1周目はまだいい。2周目から威力が上がるから、泡を吹く場合がある」
「そんなに……」
「次に女盗賊なんだけど」
「はい、何か良い方法がありますか?」
「物凄く教育によくないんだよね」
「クリスのアレよりもですか?」
「クリスのは殴って吐かせているとも言えなくはない。でも女盗賊の場合は治癒だけでは対処できない問題が発生するんだよ」
「なるほど、参考程度に教えて頂けますか?」
「じゃあ、一番態度の悪い者を連れてきてくれ。シャルとリンマ、一緒に来てくれ」
女盗賊を引き連れて、メンヒウダンジョンの入り口にやってくる。
「シャルとリンマ、縄を説いて全部脱がせてくれ」
「了解」
てきぱきと女奴隷の服を脱がせ、再び縄で縛り上げる。
「リーダー、流石にこれは教育に悪いですね」
「そうなんだよ。準備前から教育に悪い。」
「さて、今から君は何をされると思う?」
「慰みものにするなら早くしなよ!」
「残念ながら犯罪者の女には興味がないし、女は十分間に合っているんだ」
「そんならなんだよ!こんな場所に連れてきて何をするつもりだい!?」
「ゴブリンの慰み者にする。パトリク、適当なのを1匹捕まえてきてくれ。」
「了解です」
パトリクがダンジョン内部に入り、ゴブリンの首を掴んで戻ってくる。
「ほら、相手がきたぞ。話すなら今しかないぞ。前回の奴はまともに喋るようになるまで、少し時間が掛かったから、少し面倒だったんだ」
ゴブリンは訳の分からない声をあげているが、興奮していることは分かる。
「パトリク、もう少し近づいていい」
「了解」
ゴブリンが接触するか、という距離になり女盗賊は失禁し、口を開いた。
「……なんでも喋りますので、これだけは勘弁してください」
「犯罪者になった罪状はなんだ?」
「強盗です」
「パール王国に入って、街道の馬車は襲ったか?」
「一度だけ商人の馬車を襲いました。商人は殺しました。」
強盗に強盗、殺人か。スリーアウトだけどどうしよう。
「パトリク、この者は以前に1つの罪を犯している。そしてパール王国に入国して強盗と殺人という罪を犯している。相当する罰則は何になる?」
「はい、3つの罪すべてで死刑が妥当でしょう。と言いますか、死刑に相当する犯罪の事実が確認できた時点で、我々が処刑する権利があります。」
「なるほど、もっと近づけ」
ゴブリンが暴れ続け、女の体をその爪が傷つける。
「残りの女達の口を割らせる気になってきたか?」
「…はい、これを許して頂けるならなんでもします」
「パトリク、ゴブリンは始末していいぞ」
そして服を着た女盗賊は防護柵へと戻り、全ての女盗賊の罪状を聞き出すことに成功する。
「リーダー、あのままゴブリンを抱きつかせるとどうなるんですか?」
「うーん、説明が難しいけど、ボロボロになるね」
「なるほど、教育に悪いですね」
「そうだね」
そんな話を交わしつつ、ローカニルの町へ帰還を果たしたのであった。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
名前:ヤマト
職業:狩人A
所持P:6,150P
冒険者ギルドB 5,150/10000P、商業ギルドB 6,150/10000P
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□




