↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/77

第67部分

翌日、ルーシル村へ出発することになった。


メンヒウの砦には1日ごとにパトリクの部隊を派遣して、洞窟の監視をお願いしている。

何かあっても、パトリクの弓部隊が居れば、おおよその問題には対処できるだろう。


「今日は強行軍だが王都まで一気に走る。到着は遅くなるかもしれないが、どうにかなるだろう。」

昼間の街道は冒険者や町の自警団がパトロールを行っていることもあり、特に問題なく進むことができた。王都が近づき、日暮れということもあり、暗くなってくると状況は一変する。馬車が前後から迫ってきて、道を完全に塞ぐのである。


「面倒なので先に聞くが、女盗賊は何人いる?」

「何人でも関係ねえ。お前の連れの女は十分に可愛がってあげるぜ」


その言葉を聞くと同時にクリスが馬車から消える。

馬車から飛び降りてきた男たちの足にどんどんと命中していくクリスの矢。

「棒立ちしてるから、狙うというレベルじゃない。」

無力化された男達は街道の隅に蹴りやられ、唖然としていた馬車で待機していた女盗賊は命乞いを始める。

「聞いた話だけど、鉱山奴隷向けの娼婦っていう仕事があるらしいの。半年で使い物にならなくなるから、補充が欲しいと言われてる。次に、リーダーが大好きな亜人の娼婦。これはダンジョンに放り込むだけだから、生きて帰れるかもしれない。どっちがいい?」

クリスは余程うんざりしているのか。盗賊の扱いが日に日にひどくなっている。

「普通の娼婦の道はないんでしょうか?」

女盗賊は命乞いを続けるが、クリスは聞く耳を持たない。

「亜人の娼婦コースを選ぶ場合はだれか1人助けてあげる。他の人の末路を見て、国境周辺に集まってるんだろう仲間達に教えてあげることね。」

亜人の群れに放り込むとは言うものの、メンヒウに戻るのだろうか?

「少し寄り道しますけど、パールダンジョンに向かいましょう。」


日も来れたパールダンジョンの入り口には、全裸に剥かれた女盗賊が縛られて立たされていた。

「ほら、すすみなさい」

シャルが女盗賊を蹴り飛ばし、ダンジョンの中に誘導していく。

「リーダー、流石にこれは酷い処置だと思いますが、奴隷にするだけでは何度でもやってきます。目的地に向かう前に、ある程度のメッセージを伝えるべきです。」

確かにそれはそうだろう。外道や畜生という言葉で済む次元を超えている気はする。


クリスが隠密でいくつかの小部屋を通り過ぎ、15匹程度のゴブリンの団体を連れてくる。

そこに蹴り込まれる女盗賊達。残された女盗賊はただただ失禁し、その凄惨な場面を見ている。

「処刑は済んだので、後始末をします」

シャルとクリスが飛び出して、ゴブリンと女盗賊にとどめを刺していく。

「これは二度とやりたくないですね。」

クリスは後始末をしながら、そう呟いた。


残った1人の女盗賊に服を着させ、拠点のメンバーに見たことを伝えるように言う。

「仲間を連れて戻ってきてやる。覚悟するんだな!」

ゴブリンに突き出した女盗賊の末路は悲惨だった。暴行を延々と受けた後、食われていたのだ。それでも強がりを言う女盗賊はそれなりに評価出来る心を持っていたのかもしれない。


しかしクリスが洞窟の奥へと入って行くと、その顔はみるみると崩れていく。

「嫌、やめて」

そう言う女盗賊にシャルが語りかける。

「そう言って殺された人は助けたのか?約束通り殺しはしないよ。」

程なくして1匹のゴブリンを連れてきたクリス。

「逆らいません。勘弁してください」

しかしその言葉が聞き入れられることはなかった。


陵辱され、意識もはっきりしない女盗賊を連れてパールダンジョンを出発する。

流石に盗賊を連れたまま宿には入れないので、野営するとにする。


「リーダー、やりすぎでしょうか?」

クリスが少し反省した様に言ってくるが、これは否定しないといけない。

「外道に外道と呼ばれる者は外道なのか?会心する気持ちがある者は盗賊なんてしないし、馬車を囲んだ時点でもう人間ではないんだよ。」

そう伝えると、クリスは少しだけ安心した顔になる。


スマフォを取り出し、パトリクに連絡を入れてみる。


「パトリク!今はどこにいる?」

「今はメンヒウ砦に居ます。索敵から戻ったところですが、小規模ですが盗賊は来ているようです。」

「では、明日の朝にでも奇襲を掛けて欲しい。2つのパーティーで向かうといい。1つのパーティーに外の警戒を任せるんだ。」

「なるほど、了解です。そちらはどうですか?」

「こちらは街道で襲撃された。話すのも嫌になるから、一気に始末したよ。」

パトリクにパールダンジョンでの出来事を教える。

「…なるほど、それは大変でしたね。こちらは捕まえた者は縛り上げてリーダーが戻るまでメンヒウ砦で拘束しておきます。それでいいでしょうか?」

「ああ、最終的な判断はするべきではない。盗賊の排除だけを続けて欲しい。」

「了解です。」


会話を終えてスマフォをポケットに仕舞おうとすると、ブルブル鳴る。


「今回の盗賊騒動は魔神側が関与しているという背景があります。確かに盗賊は人間ですが、魔神に魂を売った者は女神の加護する人間ではありません。何を行ったにせよ、その行為は全て許されますので、クリスさんの心のケアをお願いします。」

なるほど、そう言うことか。


クリスに転生課からのメッセージを伝えると、少し安堵した表情になった。


「リーダー起きてください。出発しますよ!」

リンマに起こされるが、いつもと様子が少し違う。何故かニコニコしている。

「私とクリスは光の女神の加護を頂きました。」

「光の女神?」

「闇に対する耐性が上がるそうです。盗賊のことで心を傷めないようにと。」

「なるほど、それは有り難い話だね。光の女神は加護のことを他に何か言ってたかい?」

「はい、私もクリスも光の女神Cの加護だそうです。」

「なるほど、了解した。ところでシャルは無かったの?」

「私も貰った。先に貰ってるから、なんか言えなくて。」

「そうか。あまり気にするな。」


朝食を終えてパールダンジョン近くを出発。辺りが暗くなる頃に、メーヘンの町近くまで進むことができた。野営の後、メーヘンの町近くを出発し、夕方前にはルーシル村周辺へと到着する。


「問題の盗賊の拠点はどの辺だろか?」

「国境から山沿いに西に進んだ場所にあるそうです。少し南に下って、国境近くで捨てましょう。」

「わかった。そうしよう。」

女盗賊を国境付近で解放し、ルーシル村へと向かう。


「マナト王国からの冒険者か?」

ルーシル村の入り口で警備兵に止められる。

「いえ、ローカニルの冒険者です。攻略するダンジョンを探して旅をしています。」

パール王国から貰ったダンジョン攻略に関する許可証を警備兵へ見せる。

「これは失礼しました!他国の冒険者に警戒せよと指示が出ておりまして、申し訳ございません。」

「いえ、お仕事をされているだけです。お気になさらず。」

問題なく村へ入ることができたので、宿を確保し3人を情報収集に向かわせる。


ギルド関係に向かったシャルとクリスによると、マナト王国から大量の冒険者が流入していることは一般的に知られているそうだ。ただ、村を訪れることはなく、ほとんどが野営をしている。盗賊騒動から国境での審査を厳しくしているが、数が減ったという話は聞かない。最近は馬車が盗まれるといった被害も多数出ており、治安悪化で住人はピリピリしている。


教会に向かったリンマによると、ここ最近は盗賊に暴行された女性の保護者が急増している。襲われる場所は村からメーヘンの町へ向かう道中が多く、対応に困っている。人口の少ない村なので、討伐隊を出すだけの余裕がない。


「明日は早く起きて国境の西に向かってみよう。」

ソワソワしているクララとオクタビアを横目に見ながら、ルーシル村での眠りについた。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

名前:ヤマト

職業:狩人A

所持P:6,150P

冒険者ギルドB 5,150/10000P、商業ギルドB 6,150/10000P

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。