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第66部分

メンヒウ砦での尋問は語り継がれる凄惨な物になった。

ある兵士は「地獄の車輪」と呼び、ある兵士は「金の車輪」と呼ぶ。


クリスが順番に声を掛けていく。受け答えがマシな者は座ったまま。話にならない者はパトリク部隊の手により立たされる。そして股間にメイスが叩き込まれる。

尚、この判断は全ての人に話しを聞いた上で行われる措置で、隣の悲劇を見た時はもう既に遅いのである。メイスが叩き込まれた者はリンマと私で治癒を行い、パトリク隊が馬車に投げ込んでいく。


お話が出来た残りの男は、クリスの手により尋問が行われている。


「次はリーダーの最低なテクニックによる尋問ね」

そう、今から10人の女盗賊を尋問せねばならない。

「さて、男達の惨状は分かったと思うが、次は君達の番だ。」

そう言って女盗賊の前に立つ。女盗賊から罵声が飛ぶが、シャルの腹パンで沈黙していく。

「先日も女盗賊を捕まえてね、そろそろ尋問のレパートリーを広げようと思うんだ。」

「リーダー、何を考えているの?」

「全裸でダンジョン入り口に放置したら、ゴブリンは出てくるのか実験」

「うわ、それは最低」

女盗賊達がドン引きしているのが分かる。

「今、喋らないのなら、全裸の女盗賊による逆スタンピード作戦を開始するぞ」

そう言うと、パトリク隊の面々が一斉に抜刀する。

「何を喋ればいいんだ?」

観念したのか、女盗賊の一人が口を開く。

「マナト王国から来たことは、過去の事例で分かっている。そこで質問だが、マナト王国では何をしていた?」

「冒険者です」

「ということは、武器さえあればゴブリン程度は倒せるな?」

「えっと、それは……」

「正直に答えない場合は、その体で証明してもらうぞ。なんならオークにするか?」

「私は村人でしたが、婚約者を奪った女を刺して…」

「犯罪者だった訳だな?」

「…はい」


「これは完全に黒ですね。我々だけでは対処できませんので、ローカニルに持ち帰りましょう」

パトリクが耳打ちしてくる。

「そうだな、そうしよう。」

失禁している者もいたが、気にせず馬車に乗り込ませる。


「クリス、そちらはどうだった?」

「はい、殺人に強盗、強姦に窃盗、思いつく犯罪がおおよそ出てきました」

「よし、ではローカニルに移送しよう。


ドン引きしているメンヒウ砦の兵士に礼を言い、メンヒウ砦を後にする。


「それにしても大量ね。攫われた娘3人に身代金2人。」

「まったく嬉しくないが、大量なのは事実だ。」

シャルは何を言いたいのだろうか。

「ヤマト、ルーシー村って知ってるかしら?」

「確か王都の南東にある国境の村だよな?」

「そこで何か分かるかもしれないわ。」

「そうだけど、戦力の問題もある」

「そうね、でも何もしないと延々これを続けるハメになるわよ」

「それはそうだな。シャルはルーシー村へ行く気持ちなのか?」

「ええそうね。馬鹿なことをする奴は捕まえないと駄目よ。」

「そうだな。行くだけでも行くようにするか。」

「それでこそヤマトよ。」

シャルからルーシー村へ行くことを確約され、馬車に揺られているとスマフォがブルブル鳴り出す。


「情報のやり取りの為に、パトリク氏にスマートフォンを与えます。昨日はヤマト氏との音声通話に限定されます。」


女神もルーシー村に行かせる気まんまんのようだ。


後でパトリクにスマフォのことを説明しておこう。


ローカニルで馬車に積んでいた黒の奴隷50人を冒険者ギルドの裏にある広場に蹴り落とす。

無実を訴えた女性3人と男性2人は商業ギルドで簡易的な奴隷契約を行い、真偽を確認する。

確認した結果、容疑は晴れたので、商業ギルドで預かってもらうことになる。


「ヤマトさん、お疲れ様でした。盗賊50人のことで相談したいのですが。」

「はい、冒険者ギルドで犯罪歴を確認してますが、恐らく黒なので問題ないです。」

「奴隷を送る先に希望はありますか?」

「いえ、特にありませんので、肉壁部隊にでも、娼婦にでも。」

「では元冒険者の男性方にはパール王国の役に立って頂きます。」

「役に立つ?」

「ええ、エリスダンジョンの攻略任務に就かせます。」

「それで問題はありません」

「元冒険者の女性方には娼婦として頑張って頂こうと思います。」

「それはそれで、問題ないでしょう」

「では、奴隷の販売代金はシャルさんにお伝えしますが、達成ポイントのみお伝えしますね。」

「通常の依頼達成の倍でしたっけ?」

「そうです。1件100Pで50人ですので、5000P。これに女性被害者の救出と、人質男性2人の救出。各500Pとして合計で6000Pです。」

「はい、異議はありません。あと、女性3人の行き先が無い様でしたら、我が家で引取りますので、その旨を本人達に伝えて頂けますか?」

「分かりました。かならず伝えます。」


エステルさんとの話を終え、冒険者ギルドへ向かう。


「ヤマトさん、ありがとうございます。確認を取りましたが、50人全員が犯罪の前歴がありましたので、ヤマトさんの所有権は間違いありません。あと、達成報酬はシャルさんでしたよね。達成ポイントは50人で5000Pになります。人質と攫われた女性に関しては、冒険者ギルドの依頼に無いことでしたので、お支払いができません。」

「それは問題ないです。」


「エルサさん、ところでルーシル村の情報はありませんか?」

「ルーシル?行かれるのですか?」

「はい、今回の件は南が明らかに関与していますので。」

「行くことを止めることは出来ませんが、マナト王国には絶対に入国しないでください」

「理由を聞いてもいいでしょうか?」

「高圧的なだけであればいいのですが、入国した冒険者にありもしない疑いをかけて連行すると聞いています。」

「それは最低ですね。」

「犯罪歴は付いてしまうと消すことが出来ません。ですので、絶対に入国しないと約束して下さい。」

「わかりました。約束します。」


「エルサさんもお嫁に貰えばいいのよ。」

シャルの小言を聞きながら、自宅へと戻る。


そこには鍛冶師3人と戦力予定の獣人2人が待っていた。

「ヤマト様、こちらがご説明した武器になります。」

獣人が完成した武器を差し出してくる。どれどれ、確かにこれはエストックと呼ばれるものだ。これがあれば、ある程度は戦えるな。

「ヤマト様、これは間に合わせで作った防具ですが、いかがでしょうか?」

鍛冶師達が差し出してくれたのは、カイトシールドとプレートメイルだった。

「武器の詳細と、防具の詳細を教えてもらえないだろうか?」


必中のエストック+2(6+∞)剣術1段階上昇

漆黒魔鉄プレートメイル(8+∞)

漆黒魔鉄カイトシールド+4(8+∞)


「この武器と防具は専用装備ではありません。性能はやや良いですが、3人の装備に比べるとやや劣ります。過去の事例を踏まえ、盾の防御は上げられるだけ上げております。」

「なるほど、文句の無い仕上がりだと思う。ありがとう。」


「2人に話しがある。食堂に来てくれないか。」

食堂のテーブルに座り、話を切り出す。

「実は遠出をしなくてはいけなくなった。そこで戦力として2人の力が欲しいのだが、パーティに加わって戦ってくれないだろうか?正直、命の危険は存在する。なので、一緒に戦ってくれるのであれば、完全解放し名前を与える用意もある。」

「はい、そのことに関しては、夢のお告げで聞いておりますので問題はありません。」

既に女神の神託が降りていたか。手が早いことだ。

「では2人を奴隷から解放する。新たな名前はクララ、オクタビアだ。」

「ありがとうございます。解放して頂いた段階で、鍛冶師から守護戦士になるとも言われております。ご用意して頂いた装備は全て身につけることが可能です。」

「そうか、早速、装備を身に着けてみてくれないか?」

「はい、分かりました。」

鍛冶師達のサポートで鎧を身に着け、剣を腰に刺し、盾を手に持つ。


スマフォがブルブルと鳴り、同時に2人の盾が輝く。


「クララ、オクタビアの加護を大地の女神Cから戦闘の女神B、大地の女神Bに変更。漆黒魔鉄カイトシールドに対し、追加機能として魔法吸収、広域化を付与。」


「ということで、装備が強くなったそうだ。あと、剣術Cと盾術Cをこちらで追加しておく。もう少しPが溜まったら上位技能も付けられるんだが、今はこれで我慢してくれ。」


「「ありがとうございます!!」」


あとは実戦経験を積ませて、育てていく必要がある。


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名前:ヤマト

職業:狩人A

所持P:6,150P

冒険者ギルドB 5,150/10000P、商業ギルドB 6,150/10000P

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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