第64部分
そして開始された羊さんと楽しい1週間。
実はローカニルに帰った翌日だけは休ませてくれと3人に懇願し、1日だけだが休暇が認められる。しかし、部屋にシャルの襲撃があったりと、休めたものではなかった。
「さぁ、行きましょう。まずは私が1人で行くわね。」
そう言ってキラーシープの軍団に飛び込むシャル。大丈夫か?と少し思ったが、要らぬ心配だった様で、次々と切り飛ばしていく。
「まったく問題ないな。リーダーが邪魔だから最初に矢で倒すようにしよう。」
こうやって、過去に例を見ない速度で4階を周回することになる。
一方のクリス、リンマ班はほぼクリスの暗殺で仕留めて回ったそうだ。たまに起きているスリープベアが居たそうだが、リンマの投槍で問題なく処理されたそう。
開始から4日目の朝のこと。
「ところで買う奴隷はどの程度の価格なの?」
「生産奴隷は500万Gといったところかな」
「じゃあ、15人は買えるから、買ってみない?」
「もうそんなに溜まったの?」
「ええ、だから予定を早めて買いに行きましょう」
そしてやってきた商業ギルド。
「エステルさん、お久しぶりです。奴隷のことで相談なんですが。」
「これはヤマト羊毛店の店主様、商業ギルドへようこそ」
「なんですかその名前??」
「いえ、お陰様で羊毛製品がローカニルの特産品として認知されつつありまして、その生産者を養っているヤマトさんの名前を使い、こう呼んでいます。」
「嬉しいのか、悲しいのかよく分かりませんが、奴隷の件を。」
「はい、それでは確認します。ご希望の技能は生産技能で宜しいでしょうか?」
「そうですね。あとは体格の良い者か、戦闘に抵抗が無い者がいいですね。」
「なるほど、お待ちください。……男性の奴隷は該当する者は居ません。女性の奴隷でしたら、獣人で2人居りますが、条件付きになっています。」
「条件とは一体??」
「姉妹ですので、2人一緒に買われることを希望しています。」
「なるほど、2人一緒に買いましょう!」
「価格の話がまだですが」
「ああ、そうだった。財布の管理を手放したので、忘れてた」
エステルさんから苦笑されながら提示された価格は2500万Gだった。
「以前に比べて物凄く高いですね。何かありましたか?」
「ありました。メンヒウ砦の奪還作戦が成功したり、エリス村奪還作戦が成功したり。」
「そちらでの需要でしたか。しかし残った2人は?」
「管理が面倒だという理由で断られました。男の多い場所なので、揉め事を嫌ったそうです。」
「なるほど、会うことはできますか?」
「ええ、戻っておりますので連れてきます」
奥の部屋に案内され、暫くすると獣人2人がやってくる。
「エステルさん、条件面の話をしたいので、少し話をさせてもらえますか?」
「はい、大丈夫です。一応ドアの前にいますので、終わりましたら声を掛けて下さい。」
「さて、私はヤマトと言う。早速で悪いが、この本を開いてみてほしい」
何事だ?とその本を手にする2人。2人とも問題なく開くことが出来る。
「うん、ありがとう。購入の条件を話したい。金額面以外に何か希望することはあるか?」
「戦闘を望まれると聞きました。戦闘は問題ありませんが、本職は鍛冶師です。戦闘がない日は鍛冶師の修行をすることを許可して頂けないでしょうか?」
「それは問題ない。ただ、戦闘をする日が多いとは思うので、そこは理解して欲しい。」
「それでしたら特にお願いすることはございません」
「じゃあ決まりだな。」
そう言って、部屋を後にする。今日は奴隷契約を行う人がまだ居るそうで、支払いと同時に奴隷契約も行う。
商業ギルドを出て、自宅へと戻る。
食堂に2人を座らせて、話を切り出す。
「まず最初に、2人の技能を教えて欲しい。」
「はい、2人とも鍛冶Bです。それ以外の技能はありません。」
「なるほど、戦闘経験があると聞いているが、武器はどのような物を好むのか教えてくれ」
そういうと2人は説明が難しそうにしている。
「大枠で言うと何になる?」
「はい、片手剣か細剣と呼ばれるかと思います。」
細い剣?よくわからんな。
「今から武器を出す。それを参考に説明してくれ。」
2人の前にサーベルを取り出し置く。
「この剣と持ち手は似てますが、切るより突くことに特化した武器です」
なるほど、エストックの様なものだろうか。
「その武器は材料がある前提で何日で作ることが出来る?」
「そうですね、2日もあれば作れます。」
「2人でそれぞれ1本ずつ作れる?」
「はい」
「では必要な費用はシャルが払うから、明日から武器製作に取り掛かってくれ」
「わかりました。」
「あと、寝泊まりはこの家の大部屋を使っていい。これは命令なので拒否しないように」
「わかりました。そのように致します。」
リンマに部屋を案内させシャルとクリスと話し合う。
「どう思う?」
「剣術B、盾術B、体術B、豪腕B、連携B、鉄壁B、牽制B、索敵B」
クリスが盾職に求める技能をスラスラと応えていく。
「いや、それ理想だけど40万P掛かるんだよなぁ。2人で倍だ。」
「ポイントの入手条件を教えて頂けませんか?」
「ギルドでの依頼達成だね。討伐依頼は1件につき100P」
「では8000件達成すればクリアですね!」
フンスッ!と鼻息荒くするクリスではあるが、問題はそれだけではない。
「依頼も最近は見てないから、冒険者ギルドへ行ってみるか」
依頼と言えば冒険者ギルドだろう、ということで訪れる。
「エルサさん、お久しぶりです。」
「あらヤマトさん。隣町で20人を娼婦にしたんですって?」
「なんで知ってるんですか??」
「冒険者ギルドは情報が命だから。今日はどうされました?」
「えっと、Bランクで数がこなせる依頼はないでしょうか?」
「達成ポイントを稼ぎたいということ?」
「まぁ、そういうことですね」
「それだったらこれかな。」
・メンヒウ~パール王国首都間に出没する盗賊の討伐
街道に出没する盗賊を討伐して欲しい。
討伐報酬は賞金
討伐Pは1人当り通常の倍を支給
盗賊の所有件は討伐者のものとする
「なんかつい先日やった記憶がある内容ですね」
「そうでしょうね。記載はないけど、メンヒウ砦の一部施設を借りることもできますよ。」
「砦の?どういうことですか?」
「メンヒウダンジョン周辺で盗賊が目撃されているから、討伐拠点として使えるの。」
「ああ、なるほど。それはいいですね。」
「受注されるということでいいかしら?」
「はい、街道の掃除に行ってきます」
こうして冒険者ギルドを後にして商業ギルドへと向かう。
商業ギルドでは盗賊の買取も行うという内容で依頼が出ていたので受ける。
「人を襲う盗賊を襲う冒険者ね」
「混乱するからその表現はやめよう」
そう言うと、シャルは苦笑している。
家へと戻り、準備をしているとパトリクが声を掛けてくる。
「リーダー、今度はどちらにお出かけでしょうか?」
「街道に盗賊がまだ出ているみたいで、その掃除にね」
「人手は必要ありませんか?」
「パトリクを連れて行って、未亡人にさせたら刺されるから」
「いやいや、お手伝いですよ」
「なら2PT編成できるかな?1PTはメンヒウ砦内なので安全は保証できる。1PTはパトリクがリーダーで掃除の補助だね。」
「分かりました。出発はこれからですか?」
「準備が出来次第なので、1時間後だろうか」
「わかりました。準備してきます!」
家から出るパトリクが大声で何かを叫んでいる。
「パトリクはやる気満々ね。」
「そうだね。久々の実戦になるからね。」
バタバタと走ってくる音と共に、鍛冶師の3人が入ってくる。
「ヤマト様、また行かれるのですか?我々もお供だせて下さい!」
「もうすぐ出発するけど、大丈夫かい?」
「はい、お手伝いできるなら光栄です」
「助かるよ。」
主力4人に鍛冶師3人
パトリクと別働隊で12人
合計19人での出動となった
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持P:4,150P
冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P
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