第59部分
「将軍、この武器はいったい?」
「その武器は騎士団長大剣と呼ばれる物でランクは5。若干鍛えているのでランク合計で+10の武器になる。」
「それは凄いですね!」
大剣を渡されたシャルは当たり前のように大剣を持ち、それを片手で振り回す。
「疑問なんだが、なんで大剣で二刀流がああも簡単に出来るんだろう?」
将軍がごもっともな疑問をぶつけてくる。
「彼女は双剣術A短剣術A大剣術Aですが、剣術はCです。あと、体術と豪腕がBですので、技能で無理矢理実現していると言っても間違いはないかと。」
「ワシの解釈がおかしくなければ、双剣術は短剣や長剣程度までの技能。ということは、あの大剣は短剣のようなものなのだろうか?」
「いや、それはおかしいと思いますよ。大剣は短剣とかナイフではありません。」
「そうだよな。自分の常識を少し疑ってしまったわ。」
そんな話を将軍と行い、シャルは手に入れた大剣を手に振り回している。
「ヤマト様~!!おめでとうございます!!」
手を振りながら近づいてくるのは、鍛冶師の3人だった。
「こんな場所までわざわざどうした?まだ危険かもしれないぞ?」
「怪我をしてローカニルに戻られた2人から手紙が届きました。」
「おお、そうか。早速、読んでみよう。」
ヤマト様。エリス村の状況は如何でしょうか?本来であれば盾となるべく、駆けつけるところですが、それが出来ずに悔しい思いをしています。お怪我の無い様にお過ごし下さい。ローカニルで建設しておりました住居4棟ですが、先日無事に完成しました。我々は引っ越しましたが、ご自宅はヤマト様が戻られるまでパトリクが責任を持って管理すると残っています。無事のご帰還を心よりお待ちしています。
4棟が完成したのは良いニュースだな。しかし、前線に立てないのはそんなに悔しいものか。リンマとクリスが近寄ってくるので、手紙を差し出し読ませてみる。
その間に鍛冶師とシャルの戦技について聞いてみる。
「実は今回の戦いで、シャルは戦技というものを身に着けた。その影響なのか、使っていた大太刀は折れてしまい、今は貰い物の剣をああやって使っている。」
「今、戦技と言われましたかな?」
「ああ、踊剣術とも呼ばれるそうだ。何か知っているか?」
「戦技は神の力をその身に宿し戦う技。シャル殿は代弁者になられた訳ですな。今使われているあの剣はランク5の大剣ですね。残念ですが、戦技を使用すれば同じ様に折れてしまうでしょう。それ程に、戦技の威力は大きいものです。」
「解決方法はないのか?クリスの様に、専用装備を作ることはできないか?」
「そうですね…ところで、今回はクリス殿はあの武器は使われましたか?」
「ああ、大活躍だったよ。魔物の指揮官の半分は暗殺したと思う。」
「戦技なしでですか??」
「恐らくそうだと思う。そうだ、折角なのでクリスの武器を見て欲しい」
クリスから武器を受け取り、鍛冶師にわたす。
「これは…よくここまで持ちました。この武器はその役割を終えております。」
「うん?どういうこと?」
「ではよくご覧下さい。」
鍛冶師が腰にぶら下げていたハンマーでその刀身を軽く叩く。
ポキン!と軽い音を立てて、暗殺剣は折れてしまった。
「これは武器の限界を超えた結果です。使い手側の問題ではなく、武器が耐えるだけの器がなかったとも言えます。」
「なるほど、クリスも戦技に近い技を身に着けつつある訳か。」
「どうでしょう?メーヘンの町に少し滞在しませんか?2人の武器が壊れたまま行動するのは、些か不安を感じます。」
「そうだな、では暫くメーヘンの町に滞在し、武器の完成を待つことにしよう」
「他にお作りする装備品があれば、この機会に作ってみます。」
鍛冶師の提案に乗り、各自の装備を新調することにした。
シャルの希望を確認し、装備の方向性を決める。
・大太刀は取り回しが難しいので、短い刀身の太刀が欲しい。2本。
・防具はプレートメイルが欲しいが、動きを妨げない軽量のもの
クリスの希望を確認し、装備の方向性を決める。
・短剣は同じサイズのもので、出来れば黒い刀身にして欲しい
・鎧に拘りはないが、シャルと同じくプレートメイルの軽いものを。隠密の兼ね合いで、色は黒だとより良い。
リンマの希望を確認し、装備の方向性を決める。
・盾の技能がないので、技能がない場合でも使える大盾が欲しい。魔法の脅威を感じるので、魔法を防ぐ機能があれば尚良い。
・防具はプレートメイルを希望する。治癒職なので、生存性を重視したい。
「ヤマト様はどうされますか?」
「私は剣術を失ったので、剣は要らない。鎧は欲しいけど、どんな物が良いのか、イメージが沸かないので任せていいだろうか?」
「わかりました。お任せ頂けるのであれば、良い装備をお作りします。」
「ではこちらの用事が済み次第、メーヘンの町へ移動する。到着したらまた連絡を入れるよ。」
鍛冶師と別れ、国軍の行っている戦後処理の作業に加わる。
亜人の魔物の残骸が至る場所に散乱しており、このまま放置するとよくない。
建設魔法持ちが村の郊外に大きな穴を掘っているので、そこに残骸を投棄する。
魔石は要らないのか?と気になり確認するも、ダンジョンを出て時間の経過した魔物の魔石は使い物にならないそうだ。
国軍の兵士がマジックボックスを載せた荷台を引いているので、平行して歩き、残骸をその中に放り込んでいく。
「そういえば、地下道は封鎖するらしいわよ。」
シャルが面白い話を聞いた!という顔で話しかけてくる。
「それは埋め立ててしまったから?それとも別の理由?」
「埋め立てたのも理由の1つらしいけど、奇襲に使えると証明されたからみたい。」
「今回はこちらに有利に働いたけど、確かに残すべきではないかもしれないね」
そんな話をしながら残骸を集めていく。
北側の壁近くになると、なにやらワイワイしている集団がいる。
「何を騒いでいるんだろうか?」
覗き込んでみると、頭の無い豪華な装備を身に着けた亜人と、10匹以上のオークジェネラルらしき亡骸が並べられていた。ジェネラルは同じ様に首が半分くらい切られている。
「おお、君達か。そこに君達の大きな成果があるぞ。確認してみたまえ。」
オークキングを討ち取ったシャルは英雄のように国軍から褒め称えられ、ジェネラルを暗殺して回ったクリスは諜報部隊の者から教えを請われていた。
「それで、この後、メーヘンの町で勝利式典を行うのだが…」
「それは国軍が参加されてください。我々は目立ちたくありませんので。」
「目立ちたくない?いやいや、悪い冗談はやめてほしいよ。」
「では将軍、今回の報奨を頂きたい」
「ああ、君にはその権利がある。何がいいかね?」
「式典に出なくてもよいという許しを」
「それは無茶苦茶だ。別のものにならないか?」
「なりません」
「……そうか」
こうして式典への出席を事前に回避し、メーヘンの町へ戻ることとなった。
☆☆本日のお仕事☆☆
魔石(小)残0個-入手0個-使用0個(残り0個)
魔石(中) 残0個-入手0個-使用0個(残り0個)
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持金:30,233,500G
所持P:4,150P
冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P
E強化短弓 Eサーベル Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)
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