第57部分
オーク部隊との先頭が開始される。
同じ様に冒険者の放つ矢の雨が部隊を襲うも、矢があらぬ方向に飛ばされ、機能しない。
前列には魔法や投擲武器が次々と投げ込まれ、膠着している。
「そろそろ地下道の警戒をしましょう。側面や後方から奇襲を掛けられると、一気に崩れるわよ。」
シャルの言う通り、地下道からの奇襲は警戒すべきである。
「いっそのこと、こちらから奇襲を掛けようか。」
ふと呟くと、3人は満更でもない表情でこう答える。
「ヤマトならそう言うと思った。」
付近にある地下道の入り口を探し、そこから侵入することにする。
将軍には伝令を出し、地下道に潜るので埋め立てないように依頼を出す。
降りた地下道は地下水路のようで、酷い匂いはそこまでしない。
「私が先行します。シャルは皆と一緒に進んでください。」
クリスが隠密を発動させ、短刀を手にゆっくりと進み出す。
グギャァァァ!!
地下道に悲鳴?鳴き声?のような声が響き渡る。
暫くすると、全身を血に染めたクリスが走って戻ってくる。
「クリス、何事だ?怪我はないか?」
「大丈夫です。この短刀は凄いですね。オークの着ている鎧をものともせずに貫きました。」
「何匹倒して何匹残っている?」
「オークジェネラルより下位のオークを4匹倒しました。残りは居ません。」
警戒を続け進んでいくと、確かにオークが4匹倒れていた。
「暗くて正確には分かりませんが、良い鎧を着て剣を持ってますので、オークソルジャーだと思います。」
「そうか、邪魔だから水路に流しておこう。」
オークを水路に蹴り落とし、地下道を更に進んでいく。
たまにある地上へと繋がる道からは人間と魔物が戦闘を繰り広げている音や声が聞こえる。
「どこまで進んだものかな?」
「戦闘のど真ん中だけは勘弁ね。思い切って北壁の外に出てみるのはどうかしら?」
シャルが面白いことを言い出す。
「シャル、狙いはなんだ?」
「亜人も食事をするでしょ?投石機が飛んでくる場所で休憩はできない。」
「なるほど、壁の向こうが補給地点だと?」
うなずくシャル。
「よし、北壁を抜ける程度に前進してみよう」
道中、何度か魔物の群れと遭遇はしたが、クリスの暗殺剣がそれを無効化していく。
遭遇したのはソルジャーやメイスマンと呼ばれる種類の様だ。
地上からの光が遮られる区画を抜けて、光が入り込む区画へと進んだ。
「北壁の向こうですね。はっきりと分かりませんが、多くの魔物が群れています。」
「どうしたものかね?」
「少し待って下さい。偵察してきます。」
隠密で姿を消したクリスが地上へと向かう。
暫く待つとクリスが戻ってくる。
「北壁の向こうで間違いないです。人間から奪ったであろう荷車が多数存在しています。」
「作戦を考えよう。」
3人にそう伝え、今後の戦い方を相談する。
「今更戻って増援を呼ぶのは無理だ。気づかれるし、奇襲の意味が無くなる。」
「奇襲をするにも、物資を守る魔物と戦うには人数が少ないわ。」
シャルの言う通り、警備部隊との戦闘は出来れば避けたい。
「ここはお約束の方法だけど、火で攻めるしかないな。矢に油縄を巻き付けて、簡易的な火矢にする。それをクリスと2人で物資に撃ち込むぞ。」
「その後はどうするの?」
「少し様子を見て攻撃を仕掛けるべきだろうな」
こうして食べ物の恨みを買う作戦が開始される。
地下道で延々と火矢の準備を行う。シャルもリンマも作業を手伝う。
火矢は完成し、発射場所の確保に移る。
地下道の出口から半身乗り出し、矢を射るしか方法はない。
シャルとリンマには地下道での待機を伝え、火矢の発射を開始する。
「ヤマトさん、あの荷車の燃え方が尋常ではありません」
「確かにあれは凄いな。何か特別な鉱物か何かなんだろう。」
爆発的に燃え上がる荷車のお蔭で、魔物の注意はこちらには向いていない。
火矢を撃ち終え、地下道へと退避する。
地上からドーン!ドーン!と爆発するような音が何度か響いてくる。
「あの音は魔法?」
「いや、なんか荷物がやけに燃える荷車があったから、それじゃないかな。」
「もしかして、コボルトの道具かしら?」
シャルが何か思いついた様だ。
「コボルトは鉱石を掘る魔物とも呼ばれるの。洞窟にコボルトが住み着くと、あっという間に鉱石が掘り尽くされることから、建設魔法のような魔道具を持っていると言われているの。」
掘り尽くす土魔法、火薬のような何かなんだろうか?
ここでの作戦は終わったので、元の場所へ急いで戻ることにした。
国軍の前線は結構前進しており、地下道の入り口付近は負傷した兵士の応急措置を行う場所になっていた。建設魔法で応急的な防壁が築かれており、負傷者の手当が行われていた。
「状況を教えて欲しい。」
運び込まれてきた兵士の中から、会話が出来そうな兵士を選び聞いてみる。
「コボルトの群れを蹴散らし、今はオークの群れと戦っています。魔物から散発的に魔法が飛んできており、負傷者が増え続けています。」
ジェネラルが混ざった群れが中にいるのだろう。
「応援にいくべきだと思うわ。このままだと押し負けてしまうわ。」
シャルの発言により、国軍の応援へと向かうことを決意した。
☆☆本日のお仕事☆☆
魔石(小)残0個-入手0個-使用0個(残り0個)
魔石(中) 残0個-入手0個-使用0個(残り0個)
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持金:30,233,500G
所持P:4,150P
冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P
E強化短弓 Eサーベル Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)
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