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第55部分

「おはようございます、将軍。準備は万端ですね。」

「おはよう。それでは作戦を開始しよう。指揮は本当に私でいいのかね?」

おっさんが指揮を放り出そうとするが、それを阻止する。

「今回は国軍が動いてますので、将軍じゃないと話になりません。」

「そうか。手柄を貰う様で悪いな。指揮させてもらう。」

「はい、お願いします。」


こうして作戦は開始された。


投石機より撃ち出される油の瓶。途中でぶちまけたりしたのはあったが、おおよそ順調に投げ込まれている。投石を開始して暫くすると、村から黒煙が上がり始める。引火したのかな?そんなことはお構い無しに、お昼ごろまで油の投入は続いた。


お昼からは着火の為に、火をつけた石を投げ込む。小さめの石にロープをぐるぐる巻に巻き、油を染み込ませ、着火したものである。奥から手前へと順々に投げ込み、終わる頃には村の至る所で火の手が上がっていた。


翌日は駄目押しで火の石を何度か投げ込み、着火を試みる。その結果は分からないので、お昼からは城壁を破壊すべく、南の壁に投石を開始する。メンヒウ砦よりも強固な城壁はなかなか崩れず、作戦は翌日に持ち越しとなった。


城壁攻撃2日目、お昼頃についに城壁が壊れ、崩落した。他の箇所も至る所に石がめり込んでおり、まとめて壊してしまおうという話になる。


翌日、東西の門の攻略が完了したと報告がある。昼の鐘と同時に3方向から村に突入することで話はまとまる。


昼の鐘と同時に突入作戦が開始され、我々はその推移を見守る。

「ねぇ、このまま終わりということはないわよね?」

シャル、それを言うのはフラグというやつなんだぞ!

「まぁ、相手が相手だから。何が起こっても不思議ではないよね。」


何か起こるか、と心配はしていたものの、その日は負傷者の手当が主で終わる。


「将軍、これはおかしいですよ。魔物の上位個体は現れていますか?」

そう、あまりに犠牲が少ないのだ。事前に叩いているとはいえ、犠牲が少ない。

「それは感じている。それに魔法を使う亜人が居た報告はまだない。明日は慎重に進めるべきだろうな。」

そんな会話を交わし、宿で休む。


日付が変わり起きる時間の少し前。シャルが隣でもぞもぞして迫ってくる。

「シャルどうした?今は夜じゃなくて、朝だよ?」

「それはどちらでもいいわ。今日は何かが起こるらしいの。」

「らしいってどういうこと?」

「言ってた女神というやつ?」

「あ~神託。で、起こったことにどう対処しろと?」

「そこまでは無かったの。自分で考えろってことね。」

「そうか。早いけど、皆を起こして準備しよう。」

他の2人を叩き起こし、神託の説明をする。


「スタンピード自体がろくでもないことだが、更にろくでもないことが起こるそうだ。」

「また亜人の伏兵でしょうか?」

リンマの懸念は正しい。

「それは事前に言ってあるので、建物の内部は徹底的に調べると思う。」

「なら、どこかに強い魔物が待ち構えているとかでしょうか?」

クリスの言い分は確かにその通りかもしれない。

「その可能性は否定できないね」

「今日はどうするの?ろくでもないことだけど、神託なので動けってことなんでしょ?」

そうなんだよな。神託があるってことは形勢が動いてるってことだ。


「今日は村の内部に入ろう。ただし、先頭は行かない。後尾で支援を行う。」

「それがいいわね。私は後方の警戒ね。」

シャルは後方でも異論はないか。良かった。

「クリス、魔法矢を各10本づつ持っていこう。いざという場合は気にせず使っていいぞ」

「はい、わかりました。」

「リンマ、今日は何があるか分からない。ぶっつけ本番だが、盾を持とう。」

「盾?ありましたっけ?」

「後で借りてくる。カイトシールドなので、持てるには持てるはずだ。」

「了解しました。持つだけでも何か防げるかもですね!」

何かがあっては困るんだよなぁ…。


宿を出て、将軍に突入に参加すること、盾を貸して欲しいことを相談する。

「盾は消耗品。そのまま使っててよいよ。」

そう言われ、カイトシールドを貰うことができた。


将軍の号令のもと、エリス村への侵攻が再開される。

昨日聞いてた内容と異なり、今日は散発的に戦闘が発生しているようだ。

南から突入した部隊も、側面から何度か襲撃をうけている。

「何かおかしいな。魔物は居ないはずなんだが」

そう呟くと、シャルが試したいことがあると、入ってきた城壁のほうへ連れていく。

「何をするんだ?」

「ロープは持ってるわよね?」

「ああ、持ってるよ」

「縛ってくれない?」

「縛る?」すこしニヤニヤしてしまう。

「ニヤニヤする場面じゃないわよ。堀を降りるからロープで縛って。」

「分かった。」

命綱を付けたシャルが堀の中に降りていく。

「ちょっと!引き返すように言って!」

シャルの言うことの意味が理解できなかった。

「何が見える?」

「この村の地下に大量の魔物がいるわ!」

しかし3方面から既に進軍は開始されている。

急いでシャルを堀から引き上げ、冒険者のグループに合流する。


「地下に魔物の群れが大量に居るみたいだ。進むとまずいので、一旦引き返してくれ。」

そう伝えてメーヘン町の部隊は再度陣形を組み直し、ジワジワと入り口に後退を開始する。

退却時に魔物が出てくる穴が確認出来たので、持っていた油瓶を何個も投げ込み、火を付ける。そして投石用の石を何個も転がし、蓋をする。


「伝令!!」


駆け寄ってくる国軍兵。しかし、その姿はボロボロだ。


「なにがあった?」

「地下から魔物が奇襲を仕掛けてきました。東側の部隊は被害は出たものの、撃退に成功。西側の部隊は3方向から挟まれ、孤立しています。」


「これだな」

「そうね」


メーヘン町の部隊から、盾持ちを何人か集めて西側へと急ぐ。

クリスが走りながら何度も矢を射る。何事か?と見ると、魔物がバタバタ倒れている。

「索敵あると弓との相性がいいみたいだね」

「そうですね、瞬間的に分かりますので、反応があれば即殺しています」

暫くすると、包囲されている国軍の集団と取り囲む魔物の集団が視認できる。


「あれ?なんで将軍が囲まれているの?」

「将軍は現場上がりですので、今日は出ると言うことを聞かずに…」

「苦労してるんだな…」


「クリス、ここから届くか?」

「はい、まずは指揮官と思われる魔物を狙います。」

盾持ちを前に並ばせ、その影からクリスが弓を放つ。

遠くてよく見えないが、先頭に立って指揮している魔物が次々に倒れている。


「一部がこちらに向かってきます」

「速射で数を削るので、残りは頼む」

「「「「応!!!」」」」

向かってくる魔物の群れをアローレインで始末していく。

クリスの放つ矢は亜人の首に命中し、貫通している。グロい。

国軍の集団も、空いた穴から少しずつ撤退を開始している。


「クリス、こっちの群れはもう大丈夫だ。国軍を狙っている魔物を始末してくれ」

「了解です」

クリスが放つ矢が次々に魔物の群れに襲いかかる。


クリスの放つ矢が増えれば増える程、魔物の群れは後退していく。

これで落ち着いたか?と安心しようと思ったその時、

「いけないっ!!」

クリスの叫び声と共に魔物の中で小さな爆発が何度か起こる。

「クリス、どうした?」

何事か?と声をかける。

「魔法らしき動きがありましたので、それぞれに魔法矢を撃ち込みました。」

「そうか、対処できたならよかった。これ補充で。」

クリスに少しづつ移動すると声を掛け、国軍のほうへ移動を開始する。

国軍とどうにか合流を果たし、西門から撤退を行う。


「今回は助けてもらって感謝する。」

「あんな前線になんで居るんですか。」

「その話はこの後何度も言われるので、勘弁してくれ」

「将軍を説教する人が居るんですか?」

「そりゃ苦手なのはおるぞ。警護についてる第3の…あ、目が合った」


「将軍!なんで前線で戦っているんですか!」

現れたのは第3近衛騎士団のマリナ隊長だった。

ドン引きするレベルで怒られている将軍。可哀想。


「隊長は将軍のお子様です。我が隊では隊長を第二の国王と冗談で呼んでいます」

伝令に駆けつけた兵士が教えてくれた。周りの兵士は温かい目で見守っている。


☆☆本日のお仕事☆☆

魔石(小)残0個-入手0個-使用0個(残り0個)

魔石(中) 残0個-入手0個-使用0個(残り0個)

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

名前:ヤマト

職業:狩人A

所持金:30,233,500G

所持P:4,150P

冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P

E強化短弓 Eサーベル Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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