第46部分
次に目を覚ますと、鎧をボロボロにしたシャルが見守っていた。
「シャル無事で良かった。敵襲という言葉までは記憶があるが、それ以降の記憶がはっきりしない。何があったのか教えてくれないか?」
「私は敵襲という声が聞こえたと同時に白い槍?のような者がフェルナンドとアクセルに向かって飛んでいくのが見えたの。どうにかしないと、と思った後は記憶がないの。必死だったからかしら。隊長に聞くと、大太刀を手に亜人の群れに飛び込んで、一人で殲滅したらしいんだけど、覚えてないわね。」
「覚えてないか。何かの作用なんだろうか?」
「隊長さんが言うには、魔法ではないかと言ってたわ。」
「そうか、フェルナンドとアクセルは意識を取り戻したか?」
「いえ、まだ寝てるわ。今は教会から応援が来てくれているから、命は助かるわ。」
「そうか、助かるなら良かった。様子を見に行かないと。」
起き上がり、2人のいる場所へと向かう。2人にはそれぞれ2人の神官が付いており、顔色もだいぶ良くなったような気がする。
「ヤマト様、ご無事で何よりです。」
神官長が声を掛けてくる。
「神官長、応援に感謝します。2人の容態を聞かせて頂けませんか?」
「はい、魔法の槍で体が何箇所も貫かれた状態でした。リンマ殿の機転により、フェルナンド殿も助かりました。アクセル殿も危険な状態でしたが、切り抜けています。」
「そうですか、それで2人は問題無く治りそうでしょうか?」
「残念ですが、後遺症は残ると思います。2人とも体の左側に多く傷を負っており、重要な筋肉がいくつも切断されました。当面は戦闘等せずに治療に専念すべきです。」
「そうですか、後遺症ですか。」
ただただ、その事実が受け入れられなかった。何故、こんなことに。
「リーダー、リンマとクリスも目を覚ましたわ。会いにいく?」
シャルから声を掛けられ、場所を移動することにした。
「リーダー、落ち着きましたか?」
リンマから声を掛けられる。
「ああ、少し落ち着いたが、状況がよく分からない。」
「私は魔法の影響が少なかったですので、状況は把握できています。説明します。」
リンマが説明してくれた状況はというと、
・敵襲の声と同じタイミングで砦にあった地下室から亜人の群れが奇襲をかけてきた
・最初に精神混乱系の魔法が掛けられ、次に氷槍の魔法が4匹から放たれた
・最前列にいたフェルナンドとアクセルはその魔法を食い止めたが、代償として負傷
・それと時を同じくしてシャルが突撃し、亜人は沈黙した
「奇襲を掛けてきた亜人は何匹いたんだ?」
「オークジェネラルと呼ばれる魔物が4匹、コボルトクィーンと呼ばれる魔物が2匹でした。」
「そうか。全員魔法を使う相手だったのかな。地下に居たとは油断してしまったな…」
「フェルナンドとアクセルの負傷は悲しい出来事ですが、死者は居ません。」
「そうだな。それは2人に感謝するべき部分だな。」
そう言ってリンネとクリスの場所を後にする。
ややフラフラはするが、奪還できた砦が目の前にある。
「ヤマト様、休まないとまた倒れてしまいますよ。」
隊長が声を掛けてくる。表情は暗くないので、進捗はいいのかもしれない。
「状況はどうなりました?」
「はい、砦の奪還作戦は成功です。しかし、砦は粉砕されていますので、当面は使い物になりません。発生していたスタンピードも鎮圧部隊が押さえ込みましたので、もう心配はないでしょう。」
「そうですか、負傷者や死傷者の数は?」
「はい、冒険者に3人の死亡者が出ました。負傷者は多数おりますが、重傷者が5名。しかし回復の見込みはありますので、死亡者は増えないと思います。」
「そうですか。死者が出たことは残念ですが、抑え込むことができて良かったです。」
「はい、我々もシャル殿の鬼神のごとき活躍に助けられました。お礼申し上げます。」
「鬼神ですか?」
「言葉がお気に召さないのであれば謝罪します。ただ、コボルトクィーンは11階の魔物で、オークジェネラルは17階の魔物と呼ばれています。その魔物の群れに飛び込んで、全ての首を跳ね飛ばすことは、Aランク冒険者でも出来る者は少ないと思います。まさに一閃。あの速度は見たことがありません。」
「そんなに。しかし、被害が少なくて幸いでした。」
隊長に少し休むと伝え、天幕へと戻る。
「リーダー、自分を責めているでしょ?負傷させてしまったと。」
シャルが声を掛けてくる。
「それはそうだな。2人から冒険者の道を奪ってしまった。」
「それは違うわ。2人はまだ冒険者なのよ。盾が持てないかもしれないし、剣が持てないかもしれない。でも、2人は生きてる。大切な役目があるのだから、簡単に死なせはしないわ。」
「役目がある?」
「2人には後継者を探して貰わないと。最前線で盾を構えるという戦士の中でも苦労する役割よね。あと、才能があるんだから、子孫を残すことも義務になるわね。」
「なるほど、負傷ごときで休みは貰えないのか」
「そう考えておかないと、2人の負傷に失礼だと思う」
「シャル、ありがとう」
心のどこかで引っかかったものが取れた気がする。
スマフォがブルブルと鳴る。
戦「負傷者は残念だったが、無事に事態が収束したことは嬉しく思う。使用した投石機に関しては、戦争に使用されない様に魔法刻印を仕込んでおいた。これは褒美ではないが、メンヒウの町に必要になるであろうことなので伝える。砦は粉砕されたが、魔物の侵攻を退ける方法はある。魔道具を工夫して大きな壁を展開すれば良い。以上だ。」
この一方的に言いたいことを言ったので終わり!という連絡は何なんだろうか…
魔道具で壁を展開する?どうやるんだろう。
気がついたらこの日は寝てしまっていた。
☆☆本日のお仕事☆☆
魔石(小)残280個-入手0-使用0個(残り280個)
魔石(中) 残145-入手0-使用0(残り145)
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持金:30,233,500G
所持P:4,150P
冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P
E強化短弓 Eサーベル Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)
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