第42部分
「ヤマト様…さん、奴隷達がお待ちです。食堂までお越し頂けますか?」
今日は珍しくパトリクの妻マリベルが起こしに来た。
「今日、パトリクは?」
「夫は馬車の準備をしております。」
「あ~なるほど、マリベルも一緒にお布団に入る?」
無言で脱ごうとするマリベル。慌てて止める。
「スイマセン、ジョウダンデシタ。」
「主人からもヤマトさんのお情けはいつでも頂く様に言われておりますから、いつでも言われてください。」
「アッ、ハイ、ワカリマシタ」
マリベルを部屋に残し、急いで食堂へと移動する。
「リーダー、おはようございます。20人全員待機させております。」
リンマがややテンションが高い。
「おはよう。ゆっくり休めただろうか?今から2件確認したいことがある。協力して欲しい。」
「まず最初に、寝てる時に夢を見た者は手を挙げて欲しい」
全員が手を挙げる。
「リーダー、大当たりかもしれませんね。」
「そうだな。」
次に夢に出てきた人物像を各自に説明させる。多少の誤差はあれど、見たこともない綺麗な女性と答える。
「ではリンマ、本の用意を頼む。」
リンマが本を持って各奴隷の元を訪れる。本パカパカタイム開始。
一通り確認が終わる。結果として20人は全員本を開くことができた。
「さて、ここからどう持っていくか考えていなかった。」
「はい、ここからはお任せください。」
リンマは考えていた様だ。
貴方のご主人様は奴隷という制度に嫌悪感を抱いている。
全ての奴隷を解放したい位だが、そこまでの財力はない。
出来る範囲のこととして、一定の技能を有する奴隷を買い集めている。
理由としては、独り立ち出来る可能性が高いから。
しかし放り出すことはしない。将来どうするかは各自で決めてよい。
解放に恩義を感じるのであれば、一定期間仕えるのもいいかもしれない。
代金は羊を倒せば稼げるので、あまり気にするな。
95%位の正解率なので、細かいことはいい。羊で稼げるが、少しだけ気にしよう。
「説明した通りだ。どうする?」
「昨日の今日です。考える時間を頂きたいと思います。」
「では、数日後に王都へ向け出掛ける予定がある。王都から戻ったら返事を聞かせて欲しい。」
頷く一同に満足し、馬車を置いてる場所へ向かう。
厩舎へと向かい、準備中の馬車の繋がれた馬車の馬をナデナデする。
「パトリク、馬車の準備はどんな感じだい?」
「これはリーダー、準備は万端ですよ。早速ですが乗ってみますか?」
「そうだね、試しに周囲を1週してみて欲しい。」
しかし馬車は動かない。何事だろう?
「あれ?どうかした?」
御者席に座っているパトリクに話しかける。
「馬が動こうとしないんですよ。なんででしょう?」
「面白いこともあるんだね。ほら、君達動きなよ。」
試しに声を掛けてみると、馬達は走り出す。
「……これって、特定の人物しか言うことを聞かないのでしょうか?」
「そんなことないと思うけどなぁ。家に一旦戻ろうか。」
すると操作されていない馬車は綺麗にUターンを行い、家の厩舎前で足を止める。
「これはもしかして、もしかしますね。」
「そうだね、可能性は高いと思う。」
馬が必要以上に賢いのではないか?という疑問だ。
「ヤマトさん、馬車の試運転かしら?私にも操作させて欲しいんだけど。」
シャルが鼻の穴を広げて近づいてくる。
「じゃあシャル、御者席に座ってどのルートを走るのか馬に話してみてくれ。」
「話すんですか?」
「そう、話す。」
まず、Uターンして進行方向を変えるように指示する。
ゆっくりと動き出した馬車は進行方向を変えてピタリと停止する。
「リーダー、ダンジョンの近くまで走ってみていいかしら?」
「ああ、いいぞ。試しに行ってみよう。」
シャルの指示通り、馬車はダンジョン近くの広場へと到着する。
「問題ないな。少し馬を休ませて、家に戻ることにしよう。」
アイテムボックスから水を入れた樽を取り出し、馬に水を飲ませ休める。
「リーダー、御者無しでも走れる馬車なのかもしれないですね。」
パトリクは言う。確かにそうだ。
「安全のこともあるから、御者席には居たほうがいいけど、最悪は無人で大丈夫だね。」
パトリク、シャルとあれこれ馬車の話をして、家に戻ることにする。
「では家に戻って。明日の出発の準備もあるから、中でUターンして止まるの。」
シャルが伝えると、ゆっくりと馬は走り出す。
道中、人が近づけばやや速度を緩めて安全を確保している。村が近くなり、馬車の往来がある場所では一時停止したりしてすれ違う際のリスクを可能な限り低減している。
そして家へと馬車は入って行き、きちんとUターンして停車する。
「問題ないね。想像以上。こんなに賢いとは嬉しい限りだ。」
馬達をナデナデしながら褒めておく。
「ヤマト君、問題なく馬車は使えてるようだね。」
おっさんが家の中から出てくる。
「おはようございます。この子達は本当に賢いんですね。びっくりしました。」
「ちゃんと気付いていたか。その馬は家畜として飼われている馬と、同じ様な体格の魔物のハーフなんだよ。知能は高いのである程度の意志の疎通は出来る。だが、完全に魔物ではないので使役はできない。そういう馬だ。」
「なるほど、それでなんですね。納得できました。」
更に馬をナデナデしてから、厩舎へと馬を移動させる。
「それでヤマト君、王都へは明日にでも出発かね?」
「はい、そうですね。まずは隣町で一泊して、翌日に王都へ向かう感じです。」
「それがいいな。無理をしない程度に余裕があるほうがいい。あと、馬は飼葉と水を結構消費するから、行程の倍は持っていったほうがいいぞ。」
「ありがとうございます。アイテムボックスもありますので、十分に余裕を持って向かうことにします。」
そしてその日は出発の準備をして、1日を終えた。
☆☆本日のお仕事☆☆
魔石(小)残280個-入手0-使用0個(残り280個)
魔石(中) 残145-入手0-使用0(残り145)
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名前:ヤマト
職業:狩人A
所持金:30,233,500G
所持P:9,150P
冒険者ギルドB 150/10000P、商業ギルドB 150/10000P
E強化短弓 Eサーベル Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)
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