第25部分
メンヒウ攻防戦が始まる。
「こういう場合って、森に入って戦うべき?南の城門の支援に向かうべき?」
「無論、目立つほうがいいですから、城門でしょう。」
パトリク、とんでもないことをドヤ顔で言うな。
「パトリクの部隊は防御柵を使って安全を確保した上で戦闘。出入り口はパトリクが死守すればいい。危険になったらパトリクを置いて逃げるといい。」
「何気にサラっと酷いですね」
「あと、弓はこれだけの数が居るから、狙わなくても当たるはず。曲射で森方向にじゃんじゃん矢を撃ち込んでいいぞ。」
「了解しました」×5
「ではパトリク、我々から少し離れた場所で防御柵を展開してくれ。大きさは最小でいいと思う。」
「了解です」
自分のパーティに戻り作戦会議
「まずは何をすべきか」
「まずは城門近くに側面から攻撃が出来るポイントを作る」
クリスが答える。
「次に?」
「メンヒウの町に対し名乗る」
「名乗る?」
「ローカニルの称号持ち、応援に駆けつけた、クランを結成して戦闘集団で来た。志望動機はばっちり。これでお祈りメールは回避される。」
「いや、なんか少し地球の話が混ざっているけど……それで、名乗りは誰が上げるの?」
「この場合は一番歴史のある仲間の戦士が名乗ると聞きます。」
皆の視線がシャルへと集まる。
「わ…私?何を言えばいいのか分からないけど?」
「そこは考えてきたので、これをどうぞ」
クリスからシャルにスッと渡される羊皮紙。
「これ本気なの?」
真顔で聞くシャル、これは珍しい。
「本気です。」
真顔で答えるクリス、何が書かれているのか気になる。
「ここで時間を無駄にしても仕方ありません。まずは横腹に一発当てましょう」
フェルナンドとアクセルは何故かやる気だ。
「まずは側面に速射で弓を撃ち込む。そこに戦士3人は突入。私は戦士3人の支援をするから、クリスは森方面への攻撃と索敵で回り込まれないように警戒を。リンマは私とクリスのサポートで。接近された場合に対処して欲しい。何か質問は?」
「ない!!」
作戦開始である。メンヒウの町に押し寄せるキラーシープの群れ。押し寄せた魔物が積み重なり、階段状になりつつある。これはまずい。
「クリス、撃ち始めよう」
「了解です」
速射・早合で+7強化された強化短弓から撃ち出される矢。
キラーシープが1度に3匹程度吹き飛んでいく。
「貫通してますね。これは反則です。」
クリスは冷静に言ってるけど、その反則弓は貴方が使っているのです。
ある程度矢を撃ち込み、城門付近に余裕が出来る。
「では、行ってきます。」
シャルが大太刀2本を手に城門へと駆け寄る。
「我々はローカニル村の守護者、ヤマトをリーダーとして編成された戦闘集団である。ローカニル村の村長、及び冒険者ギルドマスターから依頼され、ここに立つ。我々はメンヒウの町を魔物から救う剣となろう!」
シャルの名乗りで防壁からは凄い歓声が上がっている。
「ではフェルナンドとアクセル行こう」
「応!!」
迫りくる魔物の群れにタワーシールドをぶち当てる2人。強化していなければ、ここで壊れていただろう。防波堤のように魔物の群れを押し留め、「不動」「牽制」が発動される。押しくら饅頭になっている群にシャルの大太刀2本が襲いかかる。回転する様に切り捨て続けるシャル。フェルナンドとアクセルも押しては引いて、押しては引いてと上手く魔物の勢いをコントロールしている。
頭上からは速射とまではいかないが、矢の雨が降り注ぐ。
それから何時間戦ったであろうか?城門の鐘が鳴らされ、少しだけ開られた城門から冒険者パーティらしき集団が5集団程出てくる。
「おまたせして申し訳ない。交代したいのだが、陣地としてそちらの防護柵を使わせてもらえないだろうか?」
「ええ、それは問題ありません。まずは戦士を下がらせたいので、戦士の交代からお願いします。」
「了解した。すぐに取り掛かろう。」
「シャル、交代だ。フェルナンドとアクセルもタイミングを見て下がってくれ。」
「了解です。」
無事に前線を交代の部隊へと引き継ぐ。
「リーダー、魔物の回収はどうします?全部は無理ですけど、多少は回収できますから、もうひと当てして回収してきましょうか。」
フェルナンドとアクセルが回収提案をしてくれる。
「そうだね、近場だけでも回収しよう」
タワーシールドで突進、怯んだ隙きにシャルが回収する。突進する、回収する。を何回かやって戻ってくる。
「数は分からないけど、結構回収したよ。」
「そうか、ありがとう。少し休もう。」
弓部隊の交代も来てくれたので、パトリクに休憩するように伝える。
「まず、負傷者の有無を確認したい」
「シャルさん、フェルナンドさん、アクセルさんが軽傷ですが、既に治癒術で対処しています。」
「なるほど、問題はないね。こんな場所でなんだけど、食事にしようか。」
「では保存食を……」
保存食を取り出そうとするリンマを制止して、周辺に転がっているキラーシープを指差す。
「キラーシープはあまり美味しくないと言われていますけど?」
「普段食べないんだから、試しに食べてみようよ。」
キラーシープを解体して無限矢筒から出した矢に刺して火で炙る。
パトリクのパーティーも食べるということなので、一緒になって食べる。
「これ、結構上手いな!」
「そうですね、生臭いと聞いてましたけど、下処理の問題でしょうか。普通に美味しいと思います。」
「ソフィーちょっといいか?」
「は……はい、なんでしょうか?」
「緊張しなくていい。キラーシープを食べたことがあると思うけど、味の感想を聞かせてくれないかな?」
「はい、何度か食べたことがありましたが、血の匂いと味が苦手でした。この肉は若干癖はありますけど、お肉として美味しいと思います。この違う味のする草?のような物は初めて食べますけど、特にこれが美味しいです。」
なるほど、ハーブの文化が無い訳か。
「うん、ありがとう。参考になった。足りない場合は解体するから、どんどん食べてくれ。」
肉をたっぷり食べ、休息を取り前線部隊と交代する。
「部隊を交代しよう。リンマは怪我人の対処を頼む。他は同じ作戦で続けよう。」
戦い続けて2日が経過、魔物の勢いもだいぶ途切れてきた。
城門の鐘が鳴らされ、城門が開く。総攻撃開始の合図だ。
「流れ矢を出すとまずい。我々はこれまでで終わろう。」
こうしてメンヒウの町防衛戦は終了する。我々はキラーシープを食べる変な集団として認知されたそうだ。
「結構回収できたと思うけど、アイテムボックス何個分になった?」
「えっと、約2箱分ですね。これ全部孤児院に渡していいんですか?」
「いいよ。そのつもりだったし。面倒になる前にさっさと帰ろう。」
馬車へ戻り、ローカニル村へ馬車を進める。道中は寝てたので、よく覚えていない。
村へ到着し、解体のアイテムボックスで解体処理を行う。
羊毛、羊肉と魔石でアイテムボックスを分けて孤児院へ馬車の返却に向かう。
「まぁ、こんなに頂くと馬車が何台も買えてしまいます!」
そりゃそうだよね。
「羊毛もこんなに沢山!ヤマトさんのほうで半分くらいはお持ちください。」
「そうですか、では羊毛は半分持ち帰ります。残りは寄付ということで。」
「はい、いつもありがとうございます。これで増築する夢が叶います。」
羊毛の半分を自分のアイテムボックスに収め、自宅へ戻る。
「少し疲れたので、何日か休息にしないか?」
「そうですね。宿舎が完成するまで休息というのはいかがでしょうか?」
「居たほうがいいの?」
「無論、そのほうが良いです」
パトリクに休暇期間を決められてしまった。
「という訳で明日から宿舎が完成するまでは休息にしよう」
「了解!!」
☆☆本日のお仕事☆☆
魔石(小)残1,550個-使用0個(残り1,550個)
魔石(中) 入手0-使用0(残り0)
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名前:ヤマト
職業:村人A
所持金:173,163,500G
所持P:7,150P
冒険者ギルドC 50/5000P、商業ギルドC 300/5000P
E強化短弓 E小型鉄杭 Eハードレザーセット Eアイテムボックス(中)
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土地購入予定:5000P
建設予定資金:3棟180人 建設開始残り3日で完成予定




