ぼっちを殺す罠
進んだ三叉の道の先が行き止まり──はずれだったのできた道を戻るとアリシアの眼前にステップたちの一団がいるのが見えた。
『装置が操作を全く受け付けない! どうなっている!』
「どこまでも下劣なこと」
溢す言葉からステップがレース会場に仕掛けた妨害工作するために設置した装置を操作していることを察したアリシアは軽蔑するとそのまま突っ込んでいく。
人が助け合わねばどうにもならない危機が迫っているというのにその逆に人の足を引っ張ることに全力を尽くすステップたちが許せなかった。
だがここでステップを倒してしまうのもまた自分が許せなくなりそうだった。
相手から挑戦券を奪って、勝負の土俵から追いやってまで勝つというのは相手との勝負から逃げたように感じて嫌だった。
いきなりの闖入にたじろいだステップの一団の魔人と魔人の間を抜けていくとそのままロージの選択した正解のルートへ進んでいく。
『なにをやってるんだみすみす見逃すなんて!!』
『また横から他のやつが……ぎゃあああ!!』
『邪魔するぜえ!』
少しするとタイラーの声が聞こえたと思い振り向くと取り巻きの一体を乱暴にタックルで押しのけながらこちらに来るのが見えた。
相も変わらず自分より下だと思うものに対して粗暴だと思うとタイラーが横に並んだ。
『アリシア様! 俺が来たからにはもう安心です! どうぞ覇道をお進み下さい!』
ここ最近は派閥に入りたいがためかゴマを擦ってきており、その態度に辟易しつつも並走し、ロージの超えた泥沼ゾーンを粛々と超えていく。
しばらく進むとロージの乗っている魔人の姿が見えて、アリシアは魔人の前進を止める。
「ロージなにをやっているんですか? 私たちに気遣いなど無用とあれほど言ったのに」
『いや、そうじゃないんだ』
ロージが自分たちがくるのを待っていたのかと思いそう声をかけるとロージをそれを否定して壁を指差した。
『ここは3人じゃないと進めないことになってるみたいなんだ』
壁のどこにも通り道がなく出口がないことに気づくとそうロージが口走った。




