戸惑うばかり その2
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馬鹿な女だよ。可愛い顔で学校のアイドルなのに、佐々木みたいな男に身体を差し出すなんてさ。
悪かったわね、どうせあたしはブスだよ。
んなこと言ってねえし。
可愛いけど身長が高いのって、男の人は嫌なんじゃない?コンプレックスっての?
こうして二人並んで寝てる分には身長なんて関係ないじゃん。長いのは手足だから手を伸ばせば、ほら、ここに手が届くし。ほらほらほらー!
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・・・ここはバンドがいつも練習してる誰かの家の車庫だ。うたた寝してるうちに彼に置いていかれたみたい。あの子たち、私がいるのに気づかないままエッチなこと始めたんだな。
見つからないようにここを出なきゃ。
と身を起こしたとたん、ドラムペダルを蹴ってしまった!
ダダン、ドドン、パッシャーン!
そこでハッと目が覚めた。
・・・また夢だ。今度は高校時代、おっかけをしていた頃のことだ。ドラムの男の子は何て名前だっけ。あの子にも言い寄られたんだけど、私はギターの佐々木君が好きだった。だから彼にあげたんだよ、私のいろんな大切なものを。
それにしても何でここんとこ、エッチな夢ばかり見るんだろ。中野さんや佐々木さんと寝た時もこんなだったかな?うーん。覚えてないな。失明の危機だってのに、エッチなことばかり考えてる私って、やっぱり駄目人間ね。
でも身体が勝手に疼いてるって感じ。そっか、裸で寝てるからかも。まわりに誰かいるのか、それとも一人きりなのか分からないのに裸で寝てる、それが性的に気分を上げてるのかも。
でも今は前田さんが隣に寝ているはずだ。明日も一日、有給休暇取ったから、なんて言ってたもの。
私は寝返りを打って腕を伸ばした。でもまわりに腕に触れるものはなかった。
「前田さん?」
「ここにいるよ」
隣の部屋から声がした。
「起きてるの?今って何時頃なの」
「まだ朝じゃないよ。外は真っ暗、寝てたらいいよ」
「あなたは何してるの?こっち来てよ」
「眠れないんだよ。どうしてかな、疲れてるのに」
「そりゃそうでしょうね。よく動いてたから」
最初の夜はシンプルな行為だった。でも私を抱くたびに、前田さんは大胆になった。乱暴に腰や背中を掴まれ、元気いっぱいなのだ。これだけの元気さは中野さんにも佐々木さんにもなかったと思う。私も疲れるし、乱暴に扱われることもあるけど、前田さんを信じていた。目が戻るまでは、頼れる人は彼しかいないし。
「ねえ。こっち来てよ」と私が言うと、
「わかった」と布団に潜り込んできた。
「わッ、冷たい。風邪ひくわよ」
私は冷えきった彼の背中やお尻を片手でさすった。
下にしていたもう片方の手が彼のあそこに触れた。触っているだけで、みるみる膨らんでくるのがわかる。耳を甘噛みされると、私はまたおかしくなってきて、彼のあそこを強く握る。
翌日。前田さんが帰って一階の居間でぼおっとしていると、多田里美さんがバタバタとやってきた。不思議な偶然。ちょうど里美さんのことを考えていたところだったのだ。
「丸岡さんから聞いて、飛んで来たのよ。どうしたって言うの?どこの病院行ってるの?」
「いえ、病院には行ってないんです」
「病院行かなきゃ駄目なんじゃない?まあゆかりさんがいいんなら私は構わないけど」
?なんか素っ気ない返事。お店のことかな。
「お店、開けなくてごめんなさい」
「店なんかどうでもいいのよ。大家として、ご両親にどうお詫びしていいやら。?ご両親には連絡済みでしょうね」
「はい。昨日、大阪に帰りました」と、嘘をついた。
「そう。聞いてたら私もお会いしたかったのに」
「里美さん。これは勝軍地蔵と関係してるんです。悪霊の祟りというか、呪いなんです。だから呪いを解く魔法さえわかったら元に戻るんです」
「桃園さん・・・あなた、大丈夫?」
そこに店の玄関戸が引かれ、誰かが入ってきた。
「あら、竹内さん。あなたも来てくれたの?」里美さんが言った。
「そりゃ心配だもの。大丈夫?桃園さん」
桃園?初めてちゃんと名前を呼んだのね。でもまあいいや。
「竹内さん。ご心配おかけしてすいません。今も里美さんに話してたんですけど、物が目に当たったんじゃないんです。悪霊の呪いですから、そのうち治るんです」
「悪霊?そんな怖いこと、言わないでくださいよ」
「桃園さん。わかったわ。わかったから上で寝てなさい。あなたが眠るまで下にいてあげるから」と里美さんが続けた。
私はわかりましたと答えて、二階の部屋に戻った。確かにとても疲れていたので、布団の上にゴロンと横になると、すぐにうとうととしてくる。
そのまま眠りに落ちる?落ちない?と意識が浮遊してるうち、
「寝たかい」と竹内さんの囁くような声が聞こえた。
「寝てるみたい。可哀想に、悪霊の呪いだなんて」すぐ近くで晴美さんの声がした。
「全くだ。おや、ぐっすり寝てるようだね。さ、下に降りよう」
「ね、どう?久しぶりに」
「うん。でもあの子、起きないかな?」
二人が黙ってもぞもぞ動き出したのがわかった。そのうち里美さんの喘ぐ声、それって・・。
あの二人、そういう関係だったの?私から見れば二人はお祖父さんとお祖母さんほどの年齢だ。あんな歳になっても、男と女ってエッチするものなの?
幾つになっても男と女、ということで私が文句を言う筋合いじゃないけど、なんだかガッカリだ。
でも里美さんの喘ぎ声を聞いてるうちに変な気持ちになってきた。疲れてるけど、あそこに手を伸ばした。快感の刺激が身体を走り抜ける。もう片方の手も伸ばして、指先で別の刺激を探ってみる。




