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FIND FIXER:切り札は、この掌の中に。  作者: パタパタさん・改
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戦争終わりの説明

 『戦勝者はこのVRTCG”UW”での通貨、500Ptを贈呈し、敗戦者には100Ptを贈呈します』


 機械的な音声が鳴り響き、レッドワーフとカグヤの身体からそれぞれポロンッ☆と音が鳴った。

 

 「何?何なの一体・・・?」


 カグヤが身体のあちこちを触るが特にと言って変化は無いように感じた。

 後ろにいるレッドワーフに顔で「どうか」と尋ねるも、レッドワーフも同様、何も変化がなかったようで首を横に振った。


 とりあえず、ここでうじうじしている暇もなく、二人は対戦室を後にした







 カグヤとレッドワーフがロビーに戻ると、まるで来るのを待っていたかのようにタイミングよくセツラがカグヤに抱き着いた。


 「やぁっやぁ~~!お疲れ様カグヤちゃん!どうだったUWは?」


 「楽しかったです!シフルちゃんが凄い綺麗で強くって、しかも登場シーンも迫力あって!!」


 「良い反応をするねぇ可愛いフヒッ!」


 「ヒャァッ!?」


 何か犯罪臭のする鼻息の荒さにカグヤがセツラにホールドされたまま身をよじらせる。

 これが美少女じゃなくて年の行ったオッサンだったら、間違いなく通報案件だろう。美少女がやっても普通にアウトだが・・・。


 そんなVRでも犯罪が起ころうとしている中、後ろで他人のフリを噛ましていたレッドワーフがしれッと口を挟む。


 「んで、先輩。とりま何をすればいいんですかね・・・?このPtについての説明とかも欲しいんですが・・・」


 「レッドワーフ君も混ざるぅ~~?可愛いよこの子~~」


 「キャバの誘い文句ですかね?他の人が見てるんでやめてください」


 「おっほほッ!!可愛いぃ~~、ここの耳たぶとか感触最ッ高ォ~~ッ!!」


 「先輩。・・・丁度あそこに”通報ボタン”ってのがあるんですが押しといたほうが良いですよね?この世界の平和の為にも」


 レッドワーフが親指を指した方向、そこには赤いボタンの着いた壁がある。

 本来の使用用途は『チーター出現時』や、『他アバターに迷惑をかけるアバターを拘束する』為に使われるが、多分押せばセツラはKOとなるだろう。

 その事実をセツラが認識した途端、腕に抱いていたカグヤを解放する。いけないことだと知ってながらやっていたと言う事だ。けしからん。やっぱ通報した方がいいんじゃないかな?


 「んで、先輩。Ptについての説明をください。あと、今後の活動方針について」


 「あッ!それは私も思ってた!!ダンジョンクエストってのに行きたいの!!どうすれば行けるの?」


 レッドワーフ、そしてカグヤがセツラに詰め寄る。

 じりじりと壁の方まで追い詰められたセツラが何に観念したのか、口を開く。


 「そんなにがっつかないでよ。ピラニアみたいな怖さだったよ君ら・・・。まぁ、そうだね。今後の活動方針としては、”小さな大会でもいいので、優勝する事!”。イケるところまで行ってもいいから、”四天王選抜大会”とか”冒険者デッキマスター大会”とかの割と高い所とか限定的で特化したしたような大会で優秀賞を飾ってもいいかも。部の存続に必要なレベルの戦績をくれる大会だったら、上記の他に一か月に一回開かれる”新星選抜大会”とかだね」

 

 このVRでは大会の開催数がとても多い。

 一周間に一回開かれる”週間トップキング大会”。

 一か月に一回開かれる”新星選抜大会”。

 何かしらの限定的なデッキを一番扱える者を決める”○○〇デッキマスター大会”

 そのほか様々な大会が開かれるが、部の存続を認められる大会は一か月に一回開かれる”新星選抜大会”だ。

 カグヤ、そしてレッドワーフが目指す最終目標は”新星選抜大会”の優勝だ。


 「次にPtについて。Ptってのは貰う時に言われたと思うけど、このVRの世界での通過よ。コスチュームを買ったり、限定カードや限定パックを購入したり、通常のテーマパックを購入したり色々出来るの。Ptを手に入れるには三つ方法があるの」


 セツラはそのまま、それぞれ三つの方法で手に入るPtの数を教える。


 一つは普通の戦争。勝者には500Ptが授与され、敗者は100Ptを貰える。

 一つは大会。一番小さい”週間トップキング大会”で考えると、勝者は5000Pt、参加賞でも1000Pt。

 一つはダンジョンクエストで稼ぐ。これに関しては、時間制限内に倒したモンスターの分で決まる為なんとも言えない。


 「それで、ダンジョンクエストっていうのはあっちの方にある建物で受注することが出来て、・・・まぁ詳しい説明はあっちの方で聞いてみて?私より上手く教えてくれるから!」


 「この人、責任転嫁しやがった・・・」


 「ナンノコトカナ、セツラワカンナイ・・・」


 レッドワーフ白い目で見られるも、視線を外し口笛を吹くセツラ。あんな腐った魚の目なんて視線を合わされたら驚きで動けないってのに、セツラは軽々と視線を避けた。こいつ、やりおる・・・。


 そんな茶番はさておき、セツラはパッと表情を戻すと二人に声を掛ける。


 「じゃぁこれから各自大会に向けて研鑽を重ねて、頑張りましょう!部長から以上です。各自解散!」


 「あ、この先輩遂に現地解散とか面倒くさい真似をし始めやがった・・・」


 「あ、セツラ先輩私達二人の相手することから逃げおったな」


 

 二人の台詞が言い終わった時には、もう既にセツラの姿は人混みに紛れて消えていた。


 自由と言うかなんというか、責任転嫁の対象はどうやら二人もその内だったようだ。


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