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FIND FIXER:切り札は、この掌の中に。  作者: パタパタさん・改
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初めての戦争③

 「冒険者の王(ダンジョンハンター)の効果発動!効果で私のシン、リドー、冒険者の王(ダンジョンハンター)は『2回攻撃』を得る!」


 『うおおおお!力が、力が溢れてくるゥ!!』

 

 『まだ、ボクはやるべきことが・・・ある!!』

 

 『神よ!今一度冒険者に力を!!』

 

 カグヤの場を熱気と活気が覆い尽くした。

 

 「いっくよー!アタック&ブロックフェイズ!!まずはシンとリドーでレッドワーフに連携攻撃!!」


 『いつも通りだ。行くぞ!!』


 『この攻撃方法がテンプレになりつつあるな・・・』


 野蛮な格好をした冒険者リドー、そして華やかなイケメン冒険者シンが剣を抜いてレッドワーフに襲い掛かった。

 しかしこれもまたテンプレ。

 

 「ロックでブロックする」


 『我が体は半日土に着けてある!だからぬか漬けみたいなnびゃッ!!?』


 『『失せろ変態』』


 何かまた危なそうな言葉を発し、そのまま削り倒されるロック。

 此処まで二人の息がぴったりなのは変態に対する共通認識があるのかもしれないが・・・。

 

 「うぅ~、また防がれちゃったかぁ~、でも!まだこの子達には『2回攻撃』がある!!」


 「うん、そうだね。―――で、どうする?」


 ダメージが出れば手札を捨てさせられる。そしてレッドワーフの場には『タンク』を持ったキャラは居ない。

 それなのに不思議とレッドワーフは平然としていた。


 これには流石の鈍感なカグヤにも違和感を覚えた。

 

 『なんで?どうして・・・・?連携攻撃が出来るはずなのに、そうしてはいけないような気さえするなんて・・・・』


 何かある、そう思ったカグヤはその直感を信じて次の攻撃宣言をした。


 「リドー、シン、冒険者の王(ダンジョンハンター)、それぞれでレッドワーフを攻撃!」


 『うぉおおおお行くぜッ!!』


 『我が冒険の剣、受けてみよッ!!』

 

 『任されよ』


 三人の冒険者が次々と動き出す。


 連携攻撃ではない、その攻撃順序にレッドワーフは満足げな息を吐いてそのまま攻撃を受けた。


 「よし、受けよう」


 レッドワーフ LP8→5


 ライフポイントが見るも無残に減って行く様子を見て、攻撃した側のカグヤがわなわなと身を震わせていた。

 それもそうだ。カグヤはまさかそのままダイレクトアタックを受けるとは思っていなかったのだ。


 「あれ・・・?私の勘違い?てっきり防御魔法とか使ってくるのかと・・・」


 「いやその認識で間違いない。もし聖歌がリドーの連携攻撃をしていたら、の話だけどね」


 目を閉じて得意げに言うレッドワーフにカグヤが「へぇ・・・」と、感心して呟く。ホントかどうかは定かではないが、結果としてダメージを与えることには成功したわけだ。


 でも―――、


 「これで終わりじゃない!冒険者の王(ダンジョンハンター)の2回攻撃!レッドワーフに攻撃!」


 『行くぞ若造ッ!!』


 イケオジが腰に吊るした剣を引き抜き、レッドワーフに斬りかかる。

 だがそれは―――、


 「対抗魔法(カウンターマジック)『防御魔法 ウォールバリア』。攻撃の無効化」


 『ぐぉあッ!!?』


 盾模様の魔法陣の目の前では冒険者の王の大剣をも弾き飛ばされてしまう。


 Text――――――

 『防御魔法 ウォールバリア』

 種族:防御

 コスト:無し

 特殊効果:相手のキャラが攻撃する時、その攻撃を無効化する。

 ――――――――


 最後の最後でしっかりと耐えて相手を良い気分にさせないようにするとはレッドワーフも中々にクソである。


 「ターンエンドぉ・・・・」


 「んっふふ、僕のターンだ。ドローするよ」


 「言い方腹立つぅ~~!」


 「なんとでも言いたまえwww」


 もうあからさまに煽っているのだろう、笑い転げながらレッドワーフがカードを引く。一体ライフポイント5の状態でどうやってカグヤを追い詰めるのか気になるところだ。これで口だけだったら、コイツは最早ストーリー中盤で裏切るチンピラポジとなってしまうだろう。


 「僕のLPは5、手札は3枚、MPは3か・・・。墓地は、・・・・魔法が5枚」

 

 何かを数え終わると同時にレッドワーフが起動する。


 「ならば、僕は手札から魔法『大魔法 デビルアイ』をLP2を支払って発動!」


 Text――――――

 『大魔法 デビルアイ』

 種族:悪魔 サーチ

 コスト:LP2

 特殊効果:デッキから魔法一枚を墓地に送り、デッキから魔法一枚を手札に加える。このカードは1ターンに1度しか使えない。

 ――――――――


 「デッキからなんでも魔法サーチって、スゴッ!!」


 カグヤが目を見開いて絶叫する。だがこれだけでは終わらない。

 レッドワーフはこのターンで仕留める気なのだ。


 「で、サーチする魔法は『連唱魔法 ENCORE』。そしてそのまま『連唱魔法 ENCORE』を発動。もう一回『大魔法 デビルアイ』の効果を発動する」


 「えぇッ!!?」


 「今度持ってくるカードは魔法『禁術の福音』。このスタデに入っている限界突破カードだ。そしてそのまま発動する」


 Text――――――

 『禁術の福音』

 種族:魔法使い 

 コスト:無し

 特殊効果:このターン中一体のキャラの効果が発動する時、もう一度発動する。

 ――――――――

 

 「この効果を発動するのは僕の場に居るアルターのコスト軽減効果だ。アルターの効果でMP軽減は2、僕のMP1を支払って召喚ッ!!『魔導の礎 メイザース』!」


 レッドワーフが青白く輝くカードを手札から引き抜き、天へと掲げる。 

 掲げられたカードは淡い青色の粒子となり、地面に巨大な魔法陣を構成し始める。

 

 魔法陣が内側から光を発し、その体を外気に触れさせる。


 現れたるのは騎士の防具の上から魔法使いのローブを着こんだ一人の男性。

 手には何やら歪んだ杖を持ち、真帆使い特有の帽子を顔が隠れる程深く被っている。

 

 『我は幾千もの魔法を開発し、この世界の黄金を作り上げたる始祖の一人、メイザースだ!!』


 Text――――――

 『魔導の礎 メイザース』

 種族:人 魔法使い

 コスト:MP3 P:9000

 特殊効果:①このカードが出た時、墓地にある魔法を偶数枚好きな順序で山札の一番下に置く。置いた枚数/2のダメージを相手に与える。

      ②2回攻撃。

 ――――――――


 「えぇえぇッ!!?墓地から山札に戻すって、永久機関じゃんそれもう!!」


 カグヤがカードの詳細を載せたプレートを見て驚きの声を上げる。

 魔法限定の効果だが、メイザースを出し入れするカードと組み合わせるとデッキが尽きることがまずなくなるのだ。

 デッキロスはゲームの勝敗にも関わる。デッキが無くなり、ドローすることが出来なければ共済敗北を言い渡されるのだから。

 それを封じ込めるデッキ、それがレッドワーフの選んだスタートデッキ【魔法使い】なのだ。


 「で、現在僕の墓地の魔法の数は合計で10枚。これを戻す訳だからダメージは5になるよ」


 「ダメージ5ッ!?無理無理受けたくない!対抗魔法(カウンターマジック)『冒険者の盾』を発動!」


 カグヤがダメージの大きさにビビり散らかし、手札からあらゆるダメージを減らすことのできる『冒険者の盾』を発動するも―――、


 「それは、やらせない。ウォータの効果で軽減MP1よりMP1を支払って発動『魔法崩壊』!」


 Text――――――

 『魔法破壊』

 種族:破壊

 コスト:MP2

 特殊効果:対抗(カウンター):相手が使う魔法を無効化する。

 ――――――――


 カグヤ目の目の前に顕現した盾がひび割れ崩れ、光の粒子となって消えていった。

 そして、メイザースの魔導が炸裂する。


 『黄金たる星の記号よ。今一度我が導きに光を!”トラウィスカルパンテクートリィ”!!』

 

 メイザースの持つ杖の先から金色の光があふれ出し、メイザースの詠唱の力が顕現した。


 光のエネルギーが渦を巻き、溢れ出る星の力の一端がカグヤの身体を呑み込んだ。


 「きゃあああああああああああああッッ!!!」


 カグヤ ライフポイント(LP):10→5


 「更に魔法発動『強化魔法 ADD DAMAGE』。効果でこのターン中、僕の”魔法使い”の打撃力は+1される」


 追い打ち、というよりかこのターンでカグヤのライフを消し飛ばす気でレッドワーフは魔法を発動する。

 

 Text――――――

 『強化魔法 ADD DAMAGE』

 種族:強化 魔法使い

 コスト:MP1

 特殊効果:このターン中、自身の場の”魔法使い”全ての打撃力+1。

 ――――――――


 「え!え!?ちょっと待ってこれっt」


 「待たない。アタック&ブロックフェイズ、アルターで聖歌に攻撃」


 カグヤの焦りの声も聞き流し、そのままレッドワーフが攻撃の構えを取る。

 まずはアルターおじいちゃんの攻撃だ。


 『あのクソガキが、先手年寄りとは年功序列も石ぶん投げるレベルだクソがッ!!』


 「きゃぁッ!!?」


 やけに分厚い本がカグヤの脳天を直撃した。しかも角だ。めちゃくちゃ痛いに決まっている。

 痛覚は無くとも錯覚を利用した攻撃システムにカグヤがおでこを抑えて涙目になる。痛いと思わなければ痛くはないが、現実よりも現実っぽい所でやられたら錯覚で痛いと感じてしまうのは仕方がない。


 「続いてウォータで攻撃」


 『ふむ、ここは僕の出番と言う事か・・・。任せてくれ!』

 

 ウォータが目の前に魔法陣と展開したかと思うと、魔法陣からうねり狂う奔流が飛び出し、カグヤを襲う。


 「ぎゃッ!?目に水がぁッ!!」


 濡れるならまだしも、目に水は割と痛い攻撃だ。

 

 カグヤ ライフポイント(LP):3→1


 悉くライフが減って行き、カグヤが絶望的な状況に追い込まれる。

 それに気づいたらもう遅い。

 カグヤは自身の上に表示されたタグを見て瞳孔を開いた。


 「うぇッ!?もうライフ1なのッ!!?」


 「という訳で終いだ聖歌。どうやらOCGで訓練した僕の方が一枚上手だったみたいだね?」


 全米が殴りたくなるような、そんな腹立つ笑みを浮かべてレッドワーフは戦争の終了を宣言する。

 だがしかし、レッドワーフの場にはまだ攻撃宣言をしていない打撃緑2の2回攻撃を持ったメイザースが居る上、カグヤの手札にはもう防御魔法が残っていないのだ。


 つまりTHE・END。レッドワーフの勝ち戦争となるのだ。


 「でも、まだ・・・・」


 「慈悲は無いかな。次のターン僕は負けるから。メイザースで聖歌を攻撃!」


 『我が黄金の始祖たる魔法。現代の魔法のどこまで通用するか見せて貰おう!!』


 メイザースが杖を掲げ、杖先に光を集め始める。

 そして―――、


 『ドーンオブヴィエリエンツ!』


 杖先から荒れ狂う光の波が縦横無尽に溢れ出し、カグヤに向かって破壊の光が躍り出た。

 

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