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怪物達の狂想曲〜彼方の獣達は電脳の夢を見るか〜  作者: 泥陀羅没地
第三章:魔人と魔女と人街の悪夢
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其れは最も恐ろしく、其れは最も美しい。

シレッと投稿される投稿…明日は仕事があるんに…アイディアが寝させてくれなかったんですハイ。


悪ぃ(小説書くの)やっぱ楽しィわ…!。

――ピリッ――


背筋の凍る様な〝死の予兆〟…ソレに対し、私はノータイムで回避行動を取る…いや、取らねばならない。


――ピキッ!――


「――〝複合魔術〟…器用ねッ」


飛び立った瞬間、その場に作り上げられる〝死寒の檻〟…ソレは、己が捉えるべき獲物の不在を確認すると砕け散り、息をつかせぬ魔術の応酬が私へと降り注ぐ。


「――〝連結(チェイン)〟…〝氷片の散弾(アイス・ショットガン)〟」

「ッ!――良いわねソレ!」


迫り来るのは、突風が押し流す〝氷結の欠片〟…。


(既に完成した魔術の〝残滓〟を次の魔術に組み込んだ…〝魔術改造系〟の能力かしら?…ソレに――)


迫り来る散弾を両手を変形させて受け切る…読み通り、本来の魔術構築とは懸け離れた攻撃転用には、相応の〝弱体化〟が起きているらしい。


「――でも、それで終わりじゃないわよね?」

「――〝連結〟――〝捕捉(ロック)〟」


突き刺さった氷弾を振り払いながら私が問うと、その問いに返答する様にドクターは更なる魔術と、更なる〝能力〟を披露する。


「〝貫通の魔弾(スピア・ショット)〟」


魔弾の派生術式が放たれる、それと同時に私の手に付着しこびりついた〝魔力の残滓〟を認識すると…私は直ぐにその場を飛び退く。


――ギュンッ!――


すると、凄まじい速度で放たれた弾丸は飛び退いた先を横切り…そして、本来なら駆け抜けて然るべき〝弾丸〟と言う役割が有るにも関わらず、まるで偏執的に追跡し、軌道を変える〝ソレ〟に…私は〝その秘密〟を看破する。


「〝魔術への性質付与〟ね?」


――ガリガリガリガリッ――


地面を爪で削りながら、此方へ迫る弾丸を目に捉え…着弾する一歩前に跳躍し…弾丸を躱して翼で飛び上がる。


――バサッ!――


「〝お返しよ〟!」

「ッ――!」


壁際から一気に壁上へ駆け上がり…手に握っていた得物をドクター目掛けて投げ付ける。


――ブンッ!――


回転しつつ、得物の首へ精確に迫る剣がドクターの頭へ迫る…しかし、ソレが触れようとした刹那、さの剣はドクターの周囲に予兆無く現れた〝障壁〟によって、弾かれ、障壁は砕け散る。


――タッ――


「――今のは〝魔術〟…でもアナタの物じゃ無いわね…魔術の行使に際して起こる〝魔力の揺らぎ〟が無かった」


着地…と、同時に向こうも理由は不明瞭だが攻撃の手を緩め…私の言葉に耳を傾ける。


「――〝装備品〟に付随する効果…〝条件付きの障壁展開〟って所かしら?」

「……察しが良い、いや良すぎるね…〝警護の指環(ガードナー・リング)〟シリーズの最低レア装備品で〝警護の木環〟と言う…〝自身〟へ振るわれた攻撃へ、障壁を展開する…リキャストは1時間、強力過ぎると障壁は砕けて貫通するが…保険としては悪くない性能だよ」

「ふぅん…また魔法店を覗いてみようかしらね」


私とドクターは、互いにそう言いながらも〝攻撃の機会〟を探り…油断を誘う…しかし、相手も慎重なのか、迂闊には手を出さない。


「〝魔術改造〟の【能力】は良いわね、ソレに〈無詠唱〉も…魔術特化のビルドなだけあって、色々興味深いわね」

「君の方こそ、アレだけの攻撃の応酬で致命傷どころか大した怪我を負わないのは凄まじいね…その反射神経は生来の物か、恐ろしいね」


互いに敵同士…しかしお互いに相手の技量に敬意を払いながらそう言葉を交わし…時間を浪費する。


「――とは言え、君の魔力残量が回復し切る前に畳み掛けようか…次は〝仕留める〟…!」


それから、少しすると…膠着した戦局をドクターが切り開く…ソレに身構えた、次の瞬間。


「――〝今〟だよ」


ドクターの魔力が解かれ…そう言葉が紡がれる…魔力のざわめきに目を奪われていた私は、その瞬間霧散する魔力の流れに思わず足を止め…その刹那、自らの過ちを理解し…直感で爪を背後に振り抜く…その瞬間。


――ドスッ!――


私の腹を…1本の槍が貫き…その瞬間私に槍を突き立てた〝兵士〟の身体は、無造作な私の振り払いで千切れ飛ぶ。


「――グッ!…してやられたわね…!」


まさか、死体に身を潜めて居たとは…いや、しかしそれでも、私の五感に知覚されずに死に擬態する技量には、忌々しさと同時に感嘆を感じ入る…。


「――〝土塊の楔(ロック・ダウン)〟」


しかし、そんな情感に浸る猶予も与えられず…私の脚に、地中から生えた土塊の楔が地面に脚を縫い付ける。


「――〝焦土の陽光(サンシャイン)〟」


ソレを捉えた瞬間ドクターの更なる追い打ちが続き…身動きの取れない私へ…凄まじい熱量を持った炎の塊が、ドクターの眼前に現れる。


「――」


直感…一瞬にして悟る…アレは〝死への近道〟だと…アレに触れることは死を意味するのだと。


――ボォッ!――


無感情に放たれた魔術は、空を焦がしながら此方へ接近する…迫り来る死の足音に、私の肉体は〝生存本能〟を呼び覚ます。


――リィィィィンッ!――


ゲームとは言えど、この世界は最早現実と遜色無く、故に私の認識は、この世界における死を…この状況下における死を〝現実のソレ〟と同視する…故に爆発的に思考を繰り広げる私の脳は、ソレが触れる数瞬の間に…結論と、即決する猶予を与え――。


そして…〝熱炎〟が爆ぜた。



●○●○●○


――ゴオォォォッ!――


その瞬間…ドクターの視界一杯には〝朱く煮え上がる炎〟が広がっていた…。


「……」


その炎をただ沈黙と共に眺めるドクター…ソレは、彼が特別感傷に浸っていると言う訳ではなく…彼の炎の奥に在る〝ソレ〟への、惜しみない賞賛を抱いているが為の、思考の時間だった。


「――本当に…君は〝凄まじい〟な…」


やがて、その役割を終えた熱も冷め…黒煙の散るその先へ…ドクターはそう語り掛ける――。


――シュウゥゥゥッボロッ…!――


其処には、両足を切断し…その左肩から腕先までもを炎で焼き尽くされ、炭化させながら…彼女は生存していた。


「〝凄まじい生存能力〟だ…成る程、興奮による〝超集中〟…勝負事に強い貪欲を示す君の理性と獣性が噛み合い、最高のパフォーマンスを発揮した訳か」


流石に半身近くを失ったとあっては、彼女とて平然とはしていられないのだろう…彼女は砕け落ちる腕を握り砕きながら…その目に未だ消えない闘争の熱火を維持し…立ち上がる。


「――まさか、まだ立ち上がるつもりなのか?…流石にそこまで行くと〝キマり過ぎ〟だろう君……とは言え、だ、―」


そんな彼女に、ドクターは半ば呆れながらもその身から魔力を零し…そして、冷たく彼女に言い放つ。


「このまま君を投了させる事も出来ないのなら…仕方が無い、君を完全に殺し…一度退場させようか」


その瞬間、ドクターの身体から、電気が流れる様に発せられた魔力反応に…彼女は前へ飛び込む…すると、地面を走る魔力は彼女の背後を通り過ぎ――。


――ズドオォォォンッ!――


爆音と共に、地面が爆ぜ…岩の破片が散弾の如く彼女の翼を抉る。


――ピリッ、カチッカチッカチッ――


呻く間もなく放たれる〝地雷魔術〟の数々…ソレを何とか耐えようと…彼女は最早闘争にも撤退にも使えない〝ボロボロの肉体〟で足掻く。


――ズドンッ――


「グウッ!?」


その姿は余りにも痛ましく。


――ズドンッ!――


「アァァッ…!?」


爆発は彼女の身体を血に染めてゆく。


――ズドォンッ!――


「ガゥッ…ァゥッ――フゥッゥッ…!」


そして、最早ピクリとも動く事が出来なくなった…彼女を、ドクターは様々な思いを視線に乗せて見詰める。


――………――


沈黙が…場を満たす……ドクターも遂に彼女が死に絶え、次の生誕の準備に向かったかと考えた…その時。



――フフフッ…♪――


「ッ――!?」


ドクターの耳は、有り得ない〝事態〟に、最早賞賛どころではなく…若干の恐怖と焦りを浮かべて…その視線を彼女へ向ける…その視線の先には。


「――♪」


恐ろしい程艶めかしく、見る者全てを狂わせる傾国の美貌が…血に濡れた笑みを浮かべていた。

はー……仕事あるのに何で夜更かししてんの?(賢者タイム)

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