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怪物達の狂想曲〜彼方の獣達は電脳の夢を見るか〜  作者: 泥陀羅没地
第二章:画して、少女は魔女となる
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次のステージと、その為に必要な物は

《ボス討伐により、〝第二エリア〟が解放されました!》

《戦利品を獲得、〈森眠熊の毛皮〉、〈森眠熊の胆石〉、〈緑色魔石(マナ・グリーン)〉を獲得しました!》

《レベルが上がりました!》

《レベルが上がりました!》

《レベルが上がりました!》

《レベルが上がりました!》

《〈変形〉のレベルが上がりました!》

《〈狩人の軽業〉のレベルが上がりました!》

《〈生命の炉心〉のレベルが上がりました!》

《新たな【称号】を獲得、〈大物狩り〉を獲得しました!》


「ぬぅおッうるさぁいッ!?」

「マオさん!?」


激戦を終えて早々、鳴り響くレベルアップの騒音に私は思わず大地を転げ回る…まだ完全に五感の集中が切れていない中で、この騒音は地獄だった。


「――ハァッ!…ハァッ!…し、死ぬかと思った…!」

「だ、大丈夫ですか…?」

「だ、大丈夫…」


レイナの頭の上に乗せてもらい、私は休憩がてらに手に入れた物の中で目ぼしいモノを確認する。


――――――

【大物狩り】 レア度:☆☆★★★

弱肉強食の中でも珍しい、弱者が強者を屠り去った証、弱者からは畏怖の念を、強者からは好奇の念を向けられるだろう。


効果1:自身よりレベルの低い相手に〝威圧〟を付与する。


効果2:自身よりレベルの高い相手への攻撃力が微上昇。


――弱者が強者を屠るという、弱者の語る夢物語…されど、その夢物語は今、幻想ではなくなった――

――――――


「レイナも、同じ称号手に入れたのね…」


私はレイナを一瞥し、そのステータスに同じ称号を確認すると、帰路につきながら今後の〝新天地〟へ向けて、レイナと話し合う。


「――コレで漸く〝初期エリア〟…この森を抜けられる訳だけど…どう動こうかしら?」

「――動き方としては二つですよね…このまま〝この場所〟に拠点を構えたまま、次の土地に向かうか…それとも〝新天地に新たな拠点〟を築いて…其処で活動するのか」


レイナの口から提示されたその2択に付け加え、私はコレからの私達の活動に加わって来るだろう新たな〝要素〟への懸念も告げる。


「解放された第二エリアは、此処の比じゃない広さと無数の地形が繋がって出来てる…当然、人の街や村も有るでしょうし…今後は〝人間達〟との付き合い方も考えなくちゃ行けないわよね」

「少なくとも私は〝魔女〟扱いで生命を狙われるでしょうし…マオさんも魔物として狙われるでしょうから…暫くは人目を忍んで活動する他無いかと…」

「となると、私達の目標は〝第二エリア〟で安全に休める〝住処〟を作る事と…第二エリアを走破する〝足〟と、厄介な〝人間を欺く力〟…」


思考しながら、私は〝ある能力〟をその目に捉える。


――――――

〈模倣〉 レア度:★★★☆☆


能力系統:任意型

殺害し、取り込んだ生物の姿を模倣する能力。


効果1:一時的に種族とステータスを変動させる。

効果2:同レベル以下の看破を無効化し、同レベルの看破の効果を軽減する。


レベルアップ時:模倣の精度が上がり、看破される確率が低下する。


――――――


「〝模倣〟――〝コレ〟しかないわよねぇ」


コレこそ今の私達が抱えている問題を解決する手段…だけど、私は〈模倣〉を使いながら、この今のこの能力が抱える難点を呟く。


「――ただ、姿形を真似るだけじゃ意味が無い…〝ハリボテ〟じゃ私達の〝目的〟には使えない……」

(そう長々とこのエリアに留まるのも時間の無駄だし…出来るなら〝5日〟――いや)

「〝2日〟以内に、この〝能力〟を鍛えないと行けないわね」


現在のレベルは〝3〟…擬態の精度を上げには後〝7〟レベルが必要…手探りで、っていうのは効率が悪い。


(かと言って〝種族固有の能力〟をどうやれば効率的にレベリング出来るか…なんて、調べるのにどれだけ掛かる?…その〝検証〟だって必要だし、何より膨大な能力が存在するこの世界(ゲーム)で、たった1つの能力をどう鍛えるのが最適解かなんて、それこそ砂漠で砂金一粒を探す様な物…)


思考を巡らせながら、私は今有している知識と経験から必要な情報と行動を模索する…だが、思考の海に潜る時間は、思った程長くは無かった…。


「――〝情報〟…〝確実な情報〟を手に入れる〝機会〟…ってなると…〝アレ〟しか無いわね」


私はそう結論着けると…レイナの元に戻り、レイナに頼み事をする。


「少しの間〝身体〟を預けるから、預かってくれる?」

「?…分かりました…けど…」

「有り難う…それじゃあ宜しく」


そして、レイナの了承を得るとそのままレイナの腕の中に身体を預け…私は目を閉じた。



●○●○●○


――キュッ、キュッ、キュッ――


「〜〜〜♪」


鼻歌を歌いながら、その男は熟れた手付きで不可思議な透明な筒に収められた奇妙な品の数々を磨いてゆく。


――カランカランッ――


そんな彼の日常は、突如己の居る〝宇宙空間〟に響き渡るベルの音と、虚空に現れた〝黒い扉〟の存在によって一度の終わりを告げる…そして、彼の目が前を向き…滅多に現れない客人への歓待の声を上げようとした、その時。


「いらっしゃいませお客様――」

「〝取引がしたいわ〟――〝Mr.ナイン〟」


そんな彼の言葉を遮る様に現れた〝彼女〟が…トレーダーへそう言いながらカツカツと音を立ててトレーダーの前に歩んでゆく。


「おぉ、コレはコレはMrs.マオ…遂数日ぶりでかな?――〝取引〟だって?――勿論〝歓迎(ウェルカム)〟だとも!」


その姿を認めると、トレーダーは気を切り替えて彼女にそう言いテーブルと椅子を彼女の前に持ってくる。


「〝情報〟が欲しい…〈模倣〉のレベリングを最高効率で行うにはどうすればいい?」

「成る程…お求めの品は〝情報〟か…宜しい、少し探してみよう♪」

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