表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪物達の狂想曲〜彼方の獣達は電脳の夢を見るか〜  作者: 泥陀羅没地
第二章:画して、少女は魔女となる
39/95

異界の智慧と夢見る獣

新章スタート!…の前に、前章の御褒美タイム!…夜にもう一本投稿予定です。

――ポヨンッ――


「タダイマ、レイナ」

「あ、スライムさん!」


洞窟の中で〝作業〟をしていると…スライムさんが帰ってくる…その声に、私は〝作業〟の手を止め、スライムさんを出迎える。


「――あれ?…随分姿が変わりましたね?…それに…凄く強くなってます?」


私がそう言うと、スライムさんは一瞬驚いた様に顔を上げ、私を見て言葉を紡ぐ。


「――良ク分カッタネ、レイナ」


その言葉に私は嬉しくなって、スライムさんにその理由を説明する。


「はいッ、スライムさんが居ない間…ずっとゴブリンと戦ってましたから!…お陰でスライムさんの魔力もバッチリ見えてます!」

「ソウ―〝―〟」


私がそう言うと、スライムさんはそう納得の言葉を上げて私を〝視よう〟とする…その時。


――ブブッ――


私の肌を刺す視線が少し乱れ、その違和感にスライムさんは私へ再度問い掛ける。


「?……レイナ、〝何カ〟シタ?」

「はい…やっぱり貫通されましたね…私も色々試したんですけど…今のは私が試作した〝情報偽装〟の術です!…以前スライムさんに私のステータスを教えてもらったじゃないですか…ソレを元に、ステータスを適当な数字に改竄出来るかな…と!」


私がそう言うと、スライムさんは沈黙し…それから、何かを考える様に私と、奥の…〝私達の部屋〟を見る。


「――〝コレ〟モ全部…数時間デ?」

「えっと…簡単な〝家具〟は構造さえ分かれば簡単に作れるので…機織り機や調合作業所は…形だけの飾り何ですけど…作ってみました」


其処には、スライムさんが出てから様変わりした空間が広がっていた…だだっ広い洞窟の中には、テーブルに椅子…灯りの松明や棚等…質素ながら確かな〝家具〟が配置され…其処から少し離した場所には、幾つかの草の蔓で仕切られた区画と、見た目だけは寄せられた〝作業台〟が並べられていた。


「……」

「あの…その…迷惑でしたか?」


その光景に沈黙するスライムさん、普段のスライムさんよりも格段に長い沈黙に、私はおずおずとそう問い掛けると、スライムさんが私に向き直り――。


――ナデナデッ――


ワシワシと、私の頭を撫でながらそう褒める。


「凄イジャナイレイナッ、タッタ数時間デ良ク此処マデノ〝モノ〟ヲ用意シタワネ!」

「ッ〜〜〜!!!」


そんなスライムさんの言葉に、私は嬉しくなり頬を緩ませると…スライムさんが私に言う。


「――御褒美ヲ用意シナイトネ…丁度〝使エソウナ物〟ヲ手二入レル事ガ出来ル〝伝手〟ガ有ルカラ、チョットマッテテ♪」


そして、スライムさんは一頻り私を撫でて褒め解すと…優しくそう言い、眠る様に身体の力を脱力させる――。



○●○●○●


――パァンッ、パァンッパァンッ!――


目を開いた瞬間、私の視界に飛び込んで来たのは、趣味の悪い金と銀、宝石で彩られた〝富の神殿〟と…其処でチープなクラッカーをコレでもかと鳴らす…〝見知った男〟の姿だった。


「いやぁやぁやぁッ、おめでとうございます〝お客様〟!――何と本日、お客様で〝第6331人目〟のお客様で御座います!」

「――そういうのって、もっとキリの良い数字じゃないかしら?」


異様なテンションで私へ語り掛けるその男に、私がそう冷静に返すと…彼は大袈裟なリアクションで私の言葉に肯定を返す。


「嗚呼確かにッ、まぁそ!は良いとして…お客様、改めて自己紹介をッ――私、〝ラック・パール魔法店〟の店主兼売買窓口を務めております、〝トレーダー・ナイン〟と申します、以後お見知りおきを♪」

「――〝案内人〟じゃないの?」


そう言い恭しく礼をして返す彼に、私がそう言うと…彼は顔を上げて興味深そうに私を見る。


「ほほう?――〝記録(メモリ)〟を見る限り、確かに〝ワタシ〟と面識がある様子…ですが、生憎私とアレは、同じ〝源泉〟より分かたれた〝同一の別人〟…早い話が〝双子の兄弟〟の様なものなので、私とアレは別人で有ると思っていただければありがたいですね」

「そう?…ならそうするわ、私としては貴方が私の役に立ってくれればそれでいいから」


そんな彼に私がそう返すと、彼も姿勢を正して頷き…私の前に半透明のディスプレイを投影する。


「――当店では様々な品を取り扱っております…金銀財宝、魔物の素材、魔術に剣術の指南書、果ては【能力(才能)】に至るまで!…正当な代価を差し出して頂けるので有れば、〝何でも〟御取引致しますよ♪」

「……成る程」


彼の言葉に耳を傾けながら、私はディスプレイを操作する。


――――――

・【能力売買】

・【装備売買】

・【素材売買】

――――――


基本項目から、其々をタップすると…その瞬間、目を覆いたくなるような〝文字の群れ〟が私の前に現れる。


――――――

【能力売買】

・〈店主の助言〉:10p

・〈能力拡張:統合〉:ー

・〈剣術〉の技玉:50p

・〈槍術〉の技玉:50p

・〈鎚術〉の技玉:50p

・〈体術〉の技玉:50p

・〈牙〉の技玉:50p

・〈爪〉の技玉:50p

…………

………

……

――――――

――――――

【装備売買】

・〈店主の助言〉:10p

・〈肉体拡張:装備〉:30p

・〈黒曜の爪〉:70p

・〈黒曜の牙〉:70p

・〈重厚な毛皮〉:70p

・〈癒しの皮膚〉:70p

・〈錆びた剣〉:70p

…………

………

……

――――――

――――――

【素材売買】〈ポイント交換〉(金銭交換レート)

・〈角兎の角〉:0.5p(50z) 所持数:38

・〈角兎の毛皮〉:0.5p(50z) 所持数:27

・〈角兎の肉〉:0.5p(50z) 所持数:12

・〈灰色狼の牙〉:0.5p(50z) 所持数:24

・〈灰色狼の爪〉:0.5p(50z) 所持数:20

…………

………

……

――――――


――ブンッ――


「――面倒臭」

「えぇ、でしょうね」


ソレを一目見て、そう呟いた私をどうか許して欲しい…このゲーム、色んな意味でイカれてるわ。

主人公「面倒臭ッ(ゲーム的な意味で)」

作者「面倒臭ッ(設定的な意味で)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ