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「異世界レシピ」スキルで新人ギルドを全力サポートして、成り上がります!  作者: 沢野 りお
新しい仲間は凄い人

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メンバー募集を考えよう

ギルドメンバーの増員に対してはハルトムートさんの完全復活により、やや気持ちに余裕ができてました。

そんなに急いで見つけなくても、戦力の確保はできたかなと思っていたのです。


「いや、俺は二、三日の遠出なら付き合うが、それ以上はちょっと……」


「なんでよ?」


ハルトムートさんの留守番希望宣言にビアンカさんが口を尖らせます。


「ああ。ミアのことか?」


ギルドの受付係で、今もギルドハウスに一人残っているミアさんはハルトムートさんの愛娘ですもんね。


「そうだ。前の家で留守番させるなら一月ぐらいは留守にできたかもしれないが、あんな立派なギルドハウスに一人で何日も留守番させるのは不安なんだ」


ハルトムートさんが申し訳なさそうな顔で、ぼくたちを見回す。

オスカーさんの実家である貴族のパワーでもって改築されたギルドハウスは、元男爵家の別邸としての豪華さも加わってとってもお高そうな物件になりました。

お化け屋敷として周りから遠巻きにされていたとは思えない変貌を遂げました。

その代わり、ぼくたちギルドメンバーが不在で、女性のミアさんが一人で留守番となれば確かに不安ですね。


「夜盗に襲われるかもしれないし、日中でも厄介な冒険者とかに絡まれる危険性がある。俺たちが居れば回避できることも長期の不在となれば、勘違いしたバカが必ず出て来るしな」


うむ、ハルトムートさんは冒険者の経験が長いから、ただの親バカな発言ではなく、本当にそういう事件があったんだろう。

フェミニストで紳士なオスカーさんもすぐに同意した。


「そうだな。ミアだけを留守番で置いていくのは危ない。他の町へ行くのはメンバーの増員をしてからとしよう」


「そうだけど、増員ってすぐに決まるものなの?」


ビアンカさんが恨めし気な目でオスカーさんをジトッと見ると、ウッと言葉に詰まるオスカーさんの姿にまだまだこのギルドの評判はよろしくないことを悟る。


「ギルドランク……」


ディータさんがボソッと呟いた言葉に、そういえばとぼくも思い出すことがあった。


「ギルドランクが上がったんですよね?」


「あっ、ああ。ギルド支部から通達が来てギルドポイントが貯まったから無事にランクが上がった。中級ダンジョンを踏破すれば近いうちにまた上がるだろう」


ぼくたちはギルドを立ち上げたばかりの新米ギルドだ。

最初のうちはランクも上がりやすくなっているが、当然高ランクになるためには条件が厳しくなってくる。


「うちには見習いとしてクルトがいるから、その点は安心だな」


ポンポンッとハルトムートさんに頭を軽く叩かれ、そのままクシャクシャと撫でられます。


「ある程度のランクになったら見習い冒険者を受け入れなきゃいけないんですよね?」


ぼくのような未成年の場合は期間が長くなるので敬遠されがちだが、オスカーさんたちみたいな成人で有能なスキル持ちなら引手数多な見習い制度。

見習い冒険者の受け入れを拒否するとそのギルドにはペナルティがあるし、ずうっと見習い冒険者を受け入れないとギルドのランクは上がらない。


「その代わりギルドメンバーの募集には即戦力となっちゃうけどね」


ビアンカさんが大きな口で追加で出したマフィンを齧りだす。


「即戦力か……」


「少なくとも前衛で腕の立つ奴が一人は必要だ。中級ダンジョンに挑むなら他にも火力の強い奴が必要だな」


前衛なら剣士や槍、斧を使う戦士タイプで、火力なら強弓とか投擲武器、魔法使いも当てはまるかな。


「……レオが表に出せるなら」


ぼくは鞄の蓋を少し開けてマフィンを一つ中に入れると、レオが体に取り込んでおいしそうに食べている。

レオは、ただの水色スライムのレベルを超えて、魔法使いと言ってもいいぐらいに強くなっている。

水魔法はもちろん氷魔法だって、雷魔法だって使えるのだ!

そして、見事に攻撃魔法ばかり……。


ぼくたちは二十階を無事踏破して、ハズレドロップを手に入れたのに、なんだか重い気持ちでボス部屋の転移魔法陣にてダンジョンを脱出したのだった。


新しい仲間か……、ぼくのスキルの秘密はどうしたらいいんだろう?

ぼくやレオの安全を考えれば内緒にしたいけど、ずっと一緒にいるギルドメンバーなら秘密は共有すべきだし、他の町のダンジョンに行くなら協力してもらわないとすぐにバレてしまうかもしれない。

ううーん、いい人だといいなぁ、新しいギルドメンバー。













午前中に得た魔物のドロップアイテムをギルドの買取窓口に提出して査定を待つ間、ビアンカさんとディータさんはお馬さんへの餌やりに、ぼくとハルトムートさんは確保しておいた休憩場所へお昼ご飯の用意へと移動しました。

オスカーさんはギルド支部の窓口で中級ダンジョンの分布図を買いに行ってます。


「俺は何を手伝えばいいんだ?」


典型的なお父さんなハルトムートさんは、家事全般が苦手分野である。

今まで娘のミアさん任せだったので、お掃除や料理の手伝いをするときはビクビクと怯えるのがおもしろい。


「お皿やカトラリーを並べたら、グラスに冷たいお茶を注いでください」


ぼくはお皿などを入れたバスケットをハルトムートさんに差し出した。

簡易テーブルとイスがすでにセッテイングされている場所だから、あとは持ってきた料理を並べるだけなんですよ。


ビアンカさんとディータさんが笑い合いながら戻ってきました。

……お二人とも藁まみれなので手を洗ってくださいよー。

え? 【清潔(クリーン)】してくれって? ぼくの生活魔法使って大丈夫かな? じゃあ目立たないように小声で【清潔(クリーン)】しますね。


オスカーさんが手に数枚の紙、地図を持って難しい顔をして戻ってきました。

ほらほら、とりあえずお昼ご飯をたべましょう!


今日のおにぎりの具はなんでしょう?


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