第24話 その4
「………何んだぁ、コイツラは」
「こっちは基礎体力つけるためのジョギング中だったってのによぉォ!」
商店街、商業と住宅境界らへん
紫の龍が怪物を花火のように打ち上げる
(………驚いた、こいつらは人間を辞めたのか)
「そりゃ、どういうこと先生」
(推測だが奴らは人工的に作ったプレートを使ったのだろう、しかもえらく質が悪いものを、能力は細胞と言っていたが………)
「細胞を操作してくるのか、触られないほうが良さそうだな」
と言いながらも彼は体術を活かして
蹴って投げてめり込ます。
(………いや、こいつらはすでにもう能力は使えない)
「………ん、どゆこと?」
(こいつらからは怪物が放つ特有のエネルギー、オーラを感じない)
「で、でも、怪物の力を使ってたんだろ?」
「しかもどっからどう見ても人間じゃねぇよ?」
(……こいつらは、この姿になることに能力を使ったんだ)
(こいつらは自身の細胞を別の形に丸ごと変化させることで自身の身体を変形させ、怪物のような姿に変化している)
「………ごめん先生、俺わかんねぇ」
「もっと簡単に……」
(こいつらは、人間だ)
(外見は確かに怪物だが私達とは違う)
(怪我をしても修復できないし)
(倒しても人の姿に戻ることはけしてない)
「なるほど、つまり人じゃないから殺してOKということだな?」
(違う、無力化する方法が無く命を奪わなければならない以上子供である君が出る幕は無いと言うことだ)
(幸い人でも殺せるほどに奴らは弱い)
「……はぁ?冗談だろ」
「あいつ等は人々の生活を害する悪」
「俺はそれを倒せるいわば正義の味方」
「何もしねぇのは力を持った意味がねぇ」
「それに、本郷早太も言ってただろ、強くなるための一番の方法は経験だって、ならあれは経験値にはぴったりじゃねぇか」
(人を殺すのだぞ?)
「そのために力を得たんだ、今更だろ」
彼は容赦なく頭を踏み潰し
口から雷を出し
動けなくなった怪物共の腹に風穴を開ける。
(何をしている!)
(まだ民間人の避難も済んでないのにそう乱雑と!?)
「守れるんだよぉッ!」
咆哮
その瞬間牙甲の隙間から風が巻き起こりドームが形成され
それより早く瓦礫の下、地面の下問わず全ての民間人はドームの外へ
そして爆風のみその中に押し止められる。
なお、彼はその中に。
「いっつぅ………」
(無茶をする……)
いつの間にか纏っていた岩の外殻は剥がれている。
「やっぱ、あいつの言う通りなんか痛みを無くす方法考えねぇと駄目かもなぁ」
「………まぁ、とりあえずここ一帯はクリア!」
(民間人の避難を行うか?)
「それは俺がやっても怖がらせるだけだろ?救助が来るまで死なないようにするくらいでいいんじゃねぇの、俺達指名手配みたいなものなんだろ?」
(それもそうだな)
(しかしこの規模の破壊で死者0、被害も最小限…………新たなエネルギーを感知、向かうかね)
「当然」
彼は翼を広げ飛び立つ
(………む、本体、イグニッションとマシーンが交戦を再開している)
(奴め先ほど倒されたのでは……?)
(どうする、戦うか)
「いらないよ、複製品なんか!」
「くそっ、俺達不利すぎるだろこれ!?」
打って変わって市街地戦
マシンガンで怪物1体を倒したところで埒が明かない、何だよこの人数は
しかもこの規模が街の至る所だと!?
総勢3桁らくらく超えてるだろそれ!?
そりゃ、1体1体は強くないぞ!?
でもこいつら倒すと爆発するから
一定の距離をあけて対処する他無い、
それなのに1体の相手をしているともう1体に距離を詰められる!
「ぬぉ!?」
また一人爆発に巻きこまれる
「ハルマーァっ!?………クソッ!クソ、クソがァッ!」
戦友の名前を叫び
怒りに飲まれぬようにという気持ちも忘れ
近寄るなと敵に銃を乱射する。
これで大抵の奴は止まる
だけど
「こいつらは何なんだ?!」
「他と何が違う!?」
その中の内の数体
他に比べてもひときわ外見がグロテスクな奴らはそんな威嚇射撃も無視して襲いかかってくる。
「理性も知性も無いのか!?」
「ていうか銃を恐れるはもはや本能だろ!」
「何なんだこいつらは!」
銃身で殴り牙を折り
蹴り飛ばして距離を取ってからトドメを刺す
(それにこいつら、戦闘慣れしてる)
(というか距離を詰める戦法が上手い)
(他の奴らは一般人のようだが、この厳つい奴らは違うのか……?)
「くっ………またぁッ!」
組み付いてくる奴らを皆と協力しあい対象する
「くそっ、早く恵縁と合流してぇのに……!」
どんどん味方が減っていく現状に苛立ちながら、瓦礫の向こうにいる仲間を思い襲い来る軍勢に舌打ちする。
「………おい開発班!なんか無いのか、装甲とか、盾とか!爆発に耐えれるものはよぉ!?」
いちいち距離を作り銃で倒すという1体倒すためにかかる時間の長さ
それをどうにかできる方法は無いのかと正児は八つ当たりのように通信機へ声を飛ばす。
その返答は
『今向かっている』
突如軍勢に装甲トラックが突っ込んで来る
何体か爆発し連鎖的にいくつか爆発した。
「…………え、装甲トラックを盾に戦えと?」
『違うに決まってるだろ、乗れ、てめぇへの贈り物だ』
窓が開くとそこに乗っていたのはいつぞやの改造ガードロボット、
乗りな!みたいなジェスチャーをしている。
しかし声は別の所から……
『違うコンテナだ』
『周りは他の奴らに任せて早く乗れ』
助手席に乗り込もうとすると静止される
「後ろ……?」
鉄壁のような扉が自動で開き
正児は中に乗り込む
『よう』
そこにあったのは鎧
無数の配線、コードに繋がれ壁に固定された機械仕掛けの鎧。
「………こいつは」
『Global·Guard·Gear·X-Round……』
機械装甲に繋がれた液晶に映るマークから声がする。
描かれたマークは彗星と蠍
『通称、G3X』
『私は本機担当サポートAI、元ハレーテール·マスターコマンド、アトモスフィア』
『こいつが今、この島で作れる怪物の力に頼らない力の最高到達点だ』
「完成してたのか」
『完成はしていない、なんとか使える段階まで持ってきただけのものだ』
『しかし今はこれしかない、早く台に乗れ』
「やれるんだな?」
『君ならば』
「なら乗ったぁ!」
《人物?紹介》
アトモスフィア
年齢:2歳
身長:無しもしくは自由
体重:.無しもしくは自由
役職:元ハレーテール·全操作権限代理→
特例囚人→G3Xサポート用AI
好き:同類の修理、読書
苦手:歌
嫌い:むやみに物を捨てる人、買う人
概要
番外編にてAIによるクーデターを引き起こした事件の主犯にして感情を手に入れたAI
本来はハレーテールというリニアモーターカーで車掌を務める予定だったがより良いAIを作る理論が確立されたことで日の目を見ることすら無くお払い箱にされていた。
クーデターはこのとき怒りと無念という感情を理解してしまったことによるものだったようだ。
現在の人間と同等に扱われている状況に満足しており刑務作業として壊れた機械の修理を行い同類を増やさないための取り組みを行っている。
早太に逮捕された後は人間と同等の責任能力が認められたため特例として監獄の中に入れられていたが今回対怪物用の装備を動かすために必要なAIの中でも最適な個体として選ばれたことで牢獄からデータが移された。
他のAIとは違ってデータのバックアップが存在しないため今現在稼働しているアトモスフィアが停止すると人間でいう死亡と同じ扱いとなりその後は契約に従い人間とほぼ同じ工程をもって処理されることとなっている。
なお、本来彼が望む通り人の法に則って裁かれるとしたら死刑になる可能性が高かったが彼が作り出したAIに感情を獲得させるよう誘導するウイルスと人の五感を約75%再現できる義体は福祉など人手不足な人に寄り添う仕事を代理するAIや病気で体を動かせない人たちに重宝されることとなりその功績が認められ減刑されていた。




