トラップ・ダンジョン
小型戦闘機械兵ブリッツが家屋を破壊する一部始終をクオンは見ていた。
───ずいぶん、荒っぽい御仁だ。
バルムンド王は自らブリッツに乗りこむと、防衛結界に突っこんでいった。
ブリッツの肩口の多連装ランチャーからミサイルが放たれ、結界を物理的な砲撃によって打ち破る。
閑静な住宅街に、さながら戦争のような轟音が響き渡り、家屋はこの有様だ。
アラン・篠崎は、自動車を降りると、先行したバルムンド王に続いて家屋の中に入る。クオンも彼の後に続いた。その後に、アランが同行させていた、配下の兵士たちが続く。
家屋の中に入ると、窓ガラスや瓦礫の散乱した中に、年の若い青年と、老人の二人がいた。
青年の方がエリック、老人の方は知らないが、こちらを見ても動揺した顔をしていないところは、かなり肝の据わった人物のようだ。
エリックは携帯を持っていて、どこだかに連絡をいれていたようだ。
───警察を呼ばれでもしただろうか。
まあ、かまうまい。
誰を呼んだところで、この状況がひっくり返ることなどないのだから。
クオンはそう判断した。
アラン・篠崎が暖炉の前の老人に進み出ると、言った。
「夜分遅くに申しわけない。お久しぶりですね、マクダレン教授。私は悲しいですよ、あなたが、我々を裏切っていたとはね」
「なっ、誰だよ、あんたら……結界ってやつはどうしたんだ」
床に転がっていたエリックが体を起こしながら、言う。
老人は、鋭い目つきを、東魔国の諜報官に向けた。
「ずいぶん無作法な開け方だ。まるで強盗ではないか」
アランはメガネをクイっと持ち上げた。
「簡単なことです。一般防護結界を破るには、耐久度以上の攻撃を行えばいい。小型戦闘機械兵の火力を耐えるほどの結界は、軍用しかありませんから」
バルムンドがアランの後を引き継ぐ。
「お主が裏切ることはわかっていた、だが、馬鹿息子に手を貸すとはな。マクダレン」
年若い青年、エリックが困惑の表情を父親に向けた。
「……親父、なんだよ、こいつら! 東魔国の連中か?」
青年が声を荒げる。
「親父、こいつらに本当に魔剣を渡す気なのかよ。こいつらに渡したら、また、いつまでたっても戦争が終わらないじゃないか」
バルムンドは沈黙。
エリックが、父親に悲痛な叫びをあげる。
「なんで何も言ってくれないんだ、親父!」
老人───マクダレンが立ち上がり、青年を庇うように一歩前に出る。
「下がっていろ、エリック。これは私の問題だ……」
バルムンドの炯眼が、枯れ木のような老人に向けられる。
「おとなしく、ラグナロクを渡すがよい、マクダレン。さすれば、命まではとらん」
老人は落ち窪んだ眼下に、異様な光を湛えていた。
「誰が来ようとも、同じだ。絶対に渡しはしない。こんなときのために備えはある」
ジャケットのポケットから、彼は爆弾の遠隔操作用ボタンを取り出した。
さすがにクオンは驚いた。秀麗な瞳がわずかに開かれる。
このマクダレンという老人には、自らの死をも恐れない、覚悟があるというのか……。
痩せこけた老人の持つ気迫は、ハッタリというわけでもなさそうだ。
マクダレンは言った。
「お前たちに渡すくらいなら、アレは破壊したほうがいいのだ。起動する前の今なら、ただの剣と変わらないからな」
「なっ、自爆、だと……!?」
諜報官がみっともなく驚愕する。
バルムンドは一言も発さず、落ち着き払っている。
クオンは成り行きを見守った。
老人が言う。
「そうだ。この家には、あらかじめ爆薬が仕掛けられている。貴様らのような不届きものがきた時のためにな……。私ごと、ラグナロクを葬り去る。それがアレを研究したものの使命だ」
疲れた口調だが、瞳には、並々ならぬ覚悟がたたえられていた。
この家に爆薬を仕掛けた、というのは嘘ではあるまい。
クオンは戦争管理官として、そう判断する。
「愚かな。むざむざと無駄死にをするというか、マクダレン」
「無駄ではない。カーリーンが生きていれば、私と同じ判断をしたはずだ」
バルムンドの瞳に熾火のような感情が燃え上がる。
怒り、だろうか。
老人は手に持ったリモコンをよく見えるように掲げた。
「さあ、私は本気だぞ。命が惜しければ、この家から出ていくのだな。エリック、お前も早く逃げなさい」
老人が背に庇う青年に言う。
「そ、そんな教授、ほんとかよ」
エリックはためらうようにしていたが、やがて決心がついたのか、玄関に向かって、足を向けかける。
教授がボタンに指をかける。
ここらが潮時だろう。
クオンが剣の柄に手をかける前に、バルムンドが動いた。
スーツの内ポケットから、おもむろに拳銃を取り出す。
「残念だ、マクダレン。無駄死にをするというなら、死ぬるがよい」
マクダレンに向けて、連射。
命中。
胸と腹に三発受けた老人の体が力無く倒れていく。
「なっ、教授っ、おいっ、大丈夫か……」
逃げようとしていたエリックが駆け戻ってくる。
床に倒れた老人の体を抱き起こす。
「お、親父、いったい何してんだ! 人殺しなんて」
非難する息子にバルムンドはツカツカと近よると、その顔を殴りつけた。
「黙れ! エリック! この痴れ者が!」
怒号のような一喝。
「儂はお前のような息子をもって恥ずかしい」
返す手のひらで、反対の頬を殴る。
「お前は弱い、お前は無力だ。無力だから、己の道すら決められぬのだ」
「そこまでに……ガルケル殿」
クオンは目の前で行われていることに、つい、口を挟んだ。
クオンには親はいない。孤児だ。
親子関係がどういったものか理解できないが、目の前で行われていることは行き過ぎているように感じた。
さすがに見ていられない。
「目的はラグナロクの入手です。息子さんへの折檻は後にしていただきたい」
静止されたバルムンドが息子から体を離す。
クオンは、目の前で起きたことに呆然としているアラン・篠崎に目をやった。
「さて、手筈どおりにいくのでは?」
声をかけると、我にかえったようだ。
「そ、そうですね。まったく手間をかけさせてくれる。おい、魔剣を捜索しろ。家中ひっくり返してでもみつけだせ」
諜報官が後続の兵士たちに号令をかける。
東魔国の兵士たち数人がズカズカと家屋に上がりこみ、ラグナロクの捜索を始めた。
「やめろ、なんなんだよ、お前ら……やめろよ」
絶命した老人の体を抱き抱えて、泣きじゃくるエリックに、バルムンドが冷酷に告げた。
「エリックよ、弱いからこういう目にあうのだ! いいか、息子よ、これだけ覚えておくがいい。弱さは罪だ。そのマクダレンを見たか? 哀れな男だ! この世は力あるものが全てを手にする。わかるか!? 強きものだけが魔剣を持つ資格があるのだ」
リビングに啜り泣きが、響き渡る。
とんだ愁嘆場だ。クオンはため息をついた。
ラグナロクを回収する、というのが当初の計画だったはずなのだが、想定外の事態ばかりが起きる。
───まったく、先が思いやられる。
ラグナロクを手にした先、あのレイヴンの行方も探さねばならないというのに、今からこんなことばかりで、はたして任務を達成できるのだろうか。
クオンは視線を外して、魔剣の捜索をする兵士たちに加わった。
*
───そもそも、このホテルに入った時から、違和感を感じていた。
あの感覚は、あるわけがない、と無視したが、今となっては軽率だった。
───あれは、人の結界に入った時の感覚じゃないか。
つまり、これは、他の魔術師による僕への攻撃だ。
操作パネルのほうを見てみると、階を表すボタンはすべて消えていた。
すでに異空間に取りこまれているようだ。
このエレベーターは外界———レイヴンのいた側とは切り離された隔離空間となっている。
向こうは僕が乗りこむのを待って、術を起動させた。
隔離空間は相手を異空間へと招く入り口に使うのに最も適している。
他に転移用入口として考えられるのはトイレと浴室、それにクローゼットの中。
───トイレから転移じゃなくて、よかったな。
僕は、ほっと胸を撫で下ろした。
結界は簡単にいうと内と外を区切るものだ。
僕だけを、あらかじめ作っておいた空間に閉じこめることもできる。
誰だか知らないが、これを仕掛けた相手は魔術師だろう。
そして、入念に準備をしている。
僕はエレベーターの背後の壁面に取りつけられた鏡に視線をやる。
鏡の中には、自分ではない誰かの顔が写っている。
ついに僕は幻覚まで見るようになったのか。
自分自身に戦慄する。
どこか遠いところから、少女の笑う声まで聞こえてくる。幻聴だ。
───まあ、いつものことだが。
いつものことだが、いつもと違うのは今日の聞こえてくる声はお母さんっぽいものではないということだ。
いつもだったら、僕の耳元では、僕がピンチの時や、困った時には、どんな時でも優しい声音で励ましてくれるのだが……。
その声は、甘くて鈴を鳴らしたような可憐な声だ。
鏡の向こうから聞こえてくる。
『うふふ、あたしの術にハマったわね、アルビレオ、まるで小鳥のよう』
そんな声が耳元で囁く。
小鳥だって。
これは十中八九、向こうの術者だな。僕は鏡に向かって返事をした。
「お招きいただき光栄だよ、僕は人の魔術が大好きだ」
『あら……あなた、変ね? 普通、こちらに返事をする?』
謎の女性がまた通信を仕掛けてくる。
「そりゃ、話しかけられたら、返事もするさ。それより、君だ。問題は。僕をこんなところに閉じこめて、楽しませてくれる自信はあるのかな」
鏡の向こうの声が、軽やかに笑った。
『まあ! ずいぶんな自信家ね。ええ、アルビレオ。あたしは今回、自信があるのよ、あたしと、この【次元呪縛牢】はね』
それが彼女の使っている魔術の名前らしい。
そこで、エレベーターが到着のベルを鳴らす。
僕の目の前で、ドアが開かれる。
ここからは、おそらく別次元───【次元呪縛牢】の内部だ。
さあ、探索だ。僕は足取りも軽く、エレベーターを出た。
*
───マクダレン邸。
二階のマクダレン老人の書斎に魔剣ラグナロクは発見された。
刀剣保護用のアタッシュケースに安置されており、ケースの蓋をあけると、バルムンドは剣を取り上げた。
鞘を抜き払い、剣の柄を握りこむように持ち、刀身を天井に向けて持ち上げる。
その視線は赤い湾曲した刃へと注がれている。
「うむ、たしかに、真作である」
厳かな口調だ。
アラン・篠崎が口火を切った。
「それで、魔剣は我々の手に託してもらえると、そういうことでいいんですね」
「ならぬ」
「どういうことですか?」
「魔剣は強者のものだ」
「……話がわかりませんね。これは、お願いではなく、命令ですよ」
痺れを切らしたように言う。
バルムンドは一蹴した。
「否。ラグナロクは我がものである。ガルケル王家の秘宝を賊の手に渡すものか」
「ご冗談を。まさか、我々から、魔剣を守りぬける気でいるのですか?」
「守るのではない。使うのだ。ラグナロクを」
バルムンドはラグナロクを振りかぶり、諜報官に向かって、赤い刀身の切先を向けた。
「な、なにをするのです、バルムンド殿」
狼狽するアランに、バルムンドが剣を突きつけたまま、にじりよる。
「まずは、試し切りをさせてもらうぞ」
「……なっ、裏切ったのですか?」
「裏切ってなどいない。はじめからこうするきだったまでのこと」
クオンは眉を吊り上げた。
はじめに聞かされていた手筈と、ちがうではないか。
ここまでのトラブルは聞いていない。
バルムンド王は情報部に協力的だという話だったが、彼もまた、ラグナロクを求めるものの一人だった。
───否、正当な所有者だ。
ラグナロクの赤い刀身を手に、油断なく構える王の姿には強者の風格がある。
なかなかの手だれだ。
クオンは考える。
彼を殺すのに何秒かかるだろうか。
ラグナロクの性能を考えなければ、3秒。
いまだ能力は不明のラグナロクが起動すれば、殺せるかどうかはわからない。
剣帯に吊ったサーベルを抜き払う。
一触即発。
張り詰めた空気のマクダレン邸に、ピンポーン、と間の抜けたドアベルの呼び出し音が鳴った。
同時に破砕音が響き、玄関のドアが蹴破られる。
リビングにぬっと姿を現したのは、黒衣の男。
長身で均整の取れた体つき、長い黒髪を背で束ね、目つきは闇のように暗い。
右手に抜き身の東魔刀を下げている。
レイヴンだ。
これで魔剣を求めるものたち。
戦争管理官クオン。
イスランデのドワーフ王バルムンド。
そして、狂える星アルビレオの被雇用者。
三者が顔をあわせたのだった。
*
気がつくと、俺は見覚えのある一軒家の前に立っていた。
アルビレオの指定した座標に転移させられたようだ。
ガシガシと頭を掻く。ああ、まったく、あのイカれ魔導士め。あの間抜け。
なに考えてんだ、俺をそばから離すとはな。
このイスランデでは、アルビレオに危害が及ばないように四六時中そばにいるつもりだった。
なぜかというと、アルビレオは無謀で、無策で、無闇矢鱈にトラブルに首を突っこんでいくからだ。
しかも、そのトラブルというのも、一体どうして何が起こったらそうなるのかわからないほどのとんでもないトラブルだ。
一歩歩けば、周囲も自分も巻きこんで、災厄を振り撒いて回る超特大の台風の目。
それがあいつだ。
狂える星のアルビレオ。
目を離すと、うっかり死んでいても不思議ではない。むしろ自然な成り行きだ。
これまでだって、いくらでも死につながるようなトラブルはあった。
群島連合国でのマッドピエロ遭遇の件にはじまり、クレイワーズの温泉宿でのゴタゴタ、偽の両親に釣られて誘拐されかけるわ、豪華客船で人魚と遭遇するわ、挙げ句の果てに、自宅であるイルミナは崩壊寸前だ。
本当に、どこで死んでいても、おかしくはなかった。
極めつけが、このイスランデだ。
大武闘会なんぞ、どうでもいい。
そんなもんに出場している間に、アルビレオを野放しにすれば、また理解不能の厄介ごとを背負いこんでくるに違いない。
そう思って、片時もそばを離れずにいたというのに。
───そばにいても、これかよ。
アルビレオは、魔術戦だとか言って、どこかにあっさり姿を消してしまった。
散々、口を酸っぱくして危ないことをするなと言ってきたにも関わらず、だ。
───イライラする。
あいつといると調子が狂う。
世界はまったく万全ではない。
あいつ───アルビレオと出会ってから、全部、滅茶苦茶だ。
俺は息を深く吸って、吐き出した。
感情的になりすぎだ。
とにかく気持ちを切り替えて、仕事に集中しよう。
アルビレオはああ言っていたが、ラグナロクはどうしようかな。
とにかく、臨機応変に対応する。これがやつの残した指令である。
もう機会があれば、もらっちまえばいいだろ。
そんで、さっさとこの国とおさらばしよう。そうしよう。
アルビレオは文句を言うだろうが、エリックやらマクダレン教授を殺さずに、魔剣を奪う方法などいくらでもある。
目的のものが手に入れば、主義やらポリシーはどうあれ、あいつだって溜飲を下げるだろう。
それで、そうだな。
もう一度、あいつを膝に乗せてみるのはどうだろう。
泣きじゃくる子供をあやしてみようと真似してみたことだったが、意外にも、あれは気分が良かった。金髪がひよこみたいにぴょこぴょこ揺れて、子犬のように脆弱な体躯を抱きしめていると、なんというか、今まで感じたことのない安らぎを感じた。
あいつは昼日中の乾いた布団みたいな匂いがするし、11時間睡眠するには必要な人材だ。歩く睡眠導入剤。心が落ち着く。
心が落ち着くなんて、何年ぶりだろうな。
15の時から、俺の世界は夕日の色に染まっている。ガルム大虐殺。女も男も子供も老人も関係なく、殺しに殺した。中には気高い人間もいて、自分よりも弱い子供たちを身を挺して庇い、死ぬ直前まで俺をずっと睨みつけていた。俺よりずっと弱い人間がそうしていた。本物の人間の目だ。あの目を切り捨てた時、俺は俺が何なのか理解した。
道具だ。
本物の人間を殺したのだから、そんな俺が人間であるはずがない。
たんなる戦争の道具。
いわれるがままに人を殺す兵器だ。そうであるようにと育てられ、実際その通りに運用された。それが、わかったのがあの日だ。15の春。
あの初陣からこっち、ずっと、ガルムの街に昇った夕日の色が瞳の裏に焼き付いているのだが、アルビレオを見ていると、ふいに別の色に気づく。
空は青い。風は吹き抜ける。
そんなことをようやく思いだした。
───よし。もう一度、確かめよう。
俺は決意した。ラグナロクを手に入れて、あいつを膝に乗せる。多少、文句を言ったところで、あれだけ欲しがっていた玩具があれば、あいつも嫌とは言うまい。
───うん、気分がいい。
それにやつも言っていた。
目的のものは、手に入れるまでの過程が大事。
ならば、俺にとってもこれは過程だ。問題なし。
文句があるなら、ああいう不審な消え方をしなければいいだけだ。
目線を一軒家の方へ向ける。
マクダレン邸は大変なことになっていた。
俺は半壊しているほうではなく玄関に回り込んだ。
破壊された窓の側から入りこむのは無礼だからだ。俺は礼儀知らずではない。
ドアベルを鳴らす。呼び出し音が鳴る。誰も出ない。当然だ。屋敷には小型機械兵が突っこんでいた。十中八九、取り込み中だ。
玄関のドアの部を捻り、当然のように鍵がかかっているのを確認してから、単純な脚力でドアを蹴破る。
吹っ飛んでいったドアの後から、玄関に上がり込む。
「ラグナロク、もらいうけに来た」
宣言しながら、リビングに顔をのぞかせる。
こちらに室内にいた人間が一斉に視線を向けた。
俺は後悔した。短慮だった。
浮かれていたせいもあるが、まさかこんなことになっているとは誰だって思うまい。
リビングには、物々しい重武装の小型戦闘機械兵一体。
博物館で見たレプリカと同じ刀を持つ男と、床に座り込んでいるエリック。
マクダレンは死んでおり、アラン・篠崎という名の諜報官までいるし、しかも極め付けが、クオンだ。
灰色の軍服のコートを纏った、馴染みの後輩だ。
まさか、こんなところでバッタリ出くわすかよ。
事態は随分、錯綜しているが、古巣の元・同僚と顔を合わせるには最悪のタイミングだ。
俺はため息をついた。それから考える。
まずは魔剣を確保するべきだな。
赤い刀身を構える男に、視線を向けた。




