3章.28 初めてがいっぱい
朝にやらかしたので久々に2回行動します…
3章は書き終えたので、4章書き始めるぞー!
ティーザニア王国を出て3日、かなり良いペースで進んだ俺達は今日中にカサンドラに着く予定だ。
「街か…!ティーザニア王国以外は村しか知らない私は楽しみだ!ウルド殿が暮らす街はまだ先なのだろう?」
ワクワクしながらはしゃぐオフィーリアに、俺も昔ザガルタに初めて行った時を思い出した。
「今から行くカサンドラの先が俺達が目指すザガルタだ。ただ、少し連絡を頼みたいからカサンドラで一泊して行くぞ。次の日の朝に出発だ。」
「了解した!しかしまさか一泊まで出来るとは、今から楽しみ過ぎるぞ!」
…なんで歳上の護衛してて子供の旅行の引率気分を味わってるんだ俺は…!
脳がバグりそうになるのを何とか抑えて歩き続ける事数時間、荷馬車とすれ違う頻度が増えて行き、目の前に商人の街カサンドラが現れた。
カサンドラに着いたらパゴダさんに頼んで里に連絡を入れてもらうつもりだ。
俺も早く里に行きたいが、オフィーリアを里に入れるのはティーザニア王国との国交が回復してからがお互い良い。
なので先ずはザガルタに行きオフィーリアを預けてから里に戻る事にした。
「す、凄いぞウルド殿!商人ばかりではないか!こんな街、国にいては来る事など一生出来なかっただろうな…!」
街を見て大興奮のオフィーリアに苦笑したが、ティーザニア王国に向かう時に通った筈の街に生きて戻れた事が俺も嬉しくて自然と笑顔になった。
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カサンドラに着いて真っ先にあの家族でやってる宿屋に向かう。
オリビアの件で世話になったのもあるし、飯も美味くて単純に良い宿で気に入っているからな。
「いらっしゃいませーっ!って久しぶりじゃないですか!?あの後心配してましたよー!」
「お久しぶりですね。宿を一泊取りたいんですが、二部屋空いてますか?夕飯付きでお願いします。」
久々に会う娘さんに挨拶と宿を取りたい事を伝えると、マスターを呼びに行ってくれた。
「おお!久しぶりじゃねぇか!!元気そうで何よりだ!あのお嬢ちゃんは元気なのか!?」
久々に会ったが、オリビアを気にかけてくれてたみたいでそれが一番嬉しかった。
「お久しぶりです。お陰様でオリビアは元気ですよ。今日は護衛任務なんですが、部屋をふたつ空いてたら一泊夕食付きでお願いします。」
マスターはチラリと後ろのオフィーリアを見て俺に耳打ちする。
「ウチは空いてるから良いが…大丈夫なのか?貴族様用の部屋なんてないぞ?それに飯だって普通の物しか出せねぇし…。」
「構わないです。彼女は俺と同じように扱ってくれれば構いませんので。」
俺がそう言うとマスターは静かに頷きオフィーリアに話しかける。
「アンタもよく来たな。この人はウチの特別なお客様だ。その人の紹介ならアンタも同じってもんだからよ、狭い宿だがゆっくりしてくれや。」
「こちらこそよろしく頼む!宿代がかさむなら同部屋でもいいと思ったが、ウルド殿の懇意の宿なら安心だ!私はオフィーリアだ!よろしくな!」
ブンブンとマスターとオフィーリアが握手を交わした。
「旦那…娘の次に嫁は順序は違うぞ?」
マスターは俺にコソコソと耳打ちして来た。
「あのなぁ…。コイツはそういうのじゃないですからね?俺はオリビアが独り立ちするまでは独り身でいるつもりです。」
思わず素が出かけたのをマスターが爆笑しているのだが、オフィーリアが何故かソワソワし出した。
「あ、あの、ウルド殿?私はまた何か失言してしまったのだろうか…?」
最近は発言に気を付けているらしく、周りの反応がおかしいと感じた時によく聞いてくる。
「オフィーリアは悪くない、このおっさんが悪いんだ。ほら、変な事言ってないで早く部屋に案内して下さい。」
「あー腹痛え、わかったわかった、今案内するよ。並びの方が良いだろうから、奥とその隣を使いな。夜飯は付いてるが、もしそれ以外で食うなら普通に食堂使ってくれ。桶も下で貸し出してるから、使うなら声掛けてくれ。」
マスターに案内を受け角部屋をオフィーリア、その隣の部屋に俺が入る事にして部屋を確認していると、オフィーリアが俺の部屋を尋ねて来た。
「綺麗で良い宿だな!しかし高いのではないか?私もこれからは自分で稼いで生活していくから、この宿の金額を知っておきたいのだが。」
「ここは案外安いぞ?最近チップを含めて払ってるから忘れたけど一泊銀貨2枚ぐらいだったと思う。というか丁度良いからパゴダ商会に行くぞ。その後は冒険者ギルドで素材を換金だ。早く行かないと晩飯遅くなるからな。」
観光の時とは違いあまりのんびりしてる暇はない。
先ずはパゴダ商会の本店に行くと、パゴダさんは買い付け、カトレアは学校で不在らしくアメリアさんしかいなかった。
「それじゃこの手紙を里へお願いします。紅の乙女ももうすぐカサンドラに帰って来ると思うので。」
「またまた訳ありなのね?手紙は任せて頂戴。合わせて主人に伝えておくわね?」
パゴダさんとカトレアによろしく伝えてくれと頼み、次は冒険者ギルドに向かった。
「おお…ここが冒険者ギルドか…!ウルド殿はザガルタ?という街のギルドがメインらしいが、この街でも買い取ってくれるのだな!」
「そうだよ。それじゃとっとと買い取って貰って後はゆっくり休もう。こっちだよ。」
初めての冒険者ギルドに興奮気味のオフィーリアがはぐれない様にこちらに呼び、カウンターで買い取って貰う。
「魔石と素材を合わせまして、合計金貨1枚、銀貨4枚、銅貨6枚になります。ありがとうございました。」
結構良い値段になったな。
ティーザニア王国方面はあまり行く人間がいないから、向こうの魔物の素材を持ち込む冒険者が少ないのか?
「ありがとうございます。それじゃ宿に帰って飯にするか。ほら、お前の取り分だ。今回は少しオマケしてるけど、大事に使えよ?後すぐに魔法鞄にしまっとけ。」
俺はオフィーリアに銀貨4枚と銅貨6枚を渡す。
道中オフィーリアが戦った魔物を考えればかなり多いが、初めての旅で自分に出来る事をしっかりやれていたのでボーナスだ。
「おお…!初めて自分で稼いだお金だ!ありがとうウルド殿!大切にするよ!」
その後、初報酬を記念して一杯だけ葡萄酒を解禁したが、案の定テーブルで眠り始め俺が部屋まで運ぶ羽目になった。
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