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3章.23 王宮のお茶会 後

アフタヌーンティー憧れますよね

オフィーリアの事といえば、世話になった…筈だし国王に聞いてみるか。



「リセリア、オフィーリアの事なんだが外で修行させないのか?剣術は相当な物だぞ。恐らくこの国一番の強さになれると思う。」



その話をすると、オフィーリアがすぐに反応した。



「ウルド殿、私の夢を覚えていてくれたのか…!国王陛下!私はもっと世界を知りたいです!そして、その知識を国の発展に使いたいと思っております!どうか、国を出る許可を下さい!」



オフィーリアが立ち上がり頭を下げる。

それを見たリセリアが少し難しい顔をしていた。



「私(わたくし)は構いません。しかし…国の外に我が国の王族、しかも貴女は女性なのです。安心して預けられる所でないと流石に…。」



確かにそうだな。

俺だってルルやオリビアを単独で別の国に出すなんて絶対に認める事は出来ないだろう。

だが、俺には奥の手がある。



「ザイルって名前に聞き覚えは?エルフで俺の父の師匠なんだが。」



ザイルさんの名前を口にすると、国王を含めて王族全員が驚いた。



「まさか、ザイルが生きているんですか!?良かった…!しかし、何という奇跡でしょう!恐らく私(わたくし)を恨んでいるでしょうが、生きていてくれただけで嬉しいです…!」



リセリアは面識があるのか、ザイルさんの生存を知って喜んでくれた。



「なら話は早いな。俺が暮らす街で冒険者ギルドのギルドマスターをやってるんだ。それで、オフィーリアをザイルさんに預けるなら安心出来るんじゃないか?丁度ギルド職員も募集してたしな。」



畳み込むように国王を説得してみる。

リセリア的にもザイルさんなら安心の筈だしな。



「貴方様とザイルがいるならこれ程まで安心出来る場所は御座いませんね。…わかりました。許可致します。街までの護衛をお願いしてもよろしいでしょうか?」



「勿論だ。良かったな、オフィーリア?」



俺がオフィーリアを見ると、既に嬉しさからか涙が溢れていた。



「私が、憧れた王族の方に…グスッ、会えるだけでも嬉しいのに、国の外に出て修行まで…ひぐっ、ありがどうございまずっ!わだじっ!がんばりまずっ!うぇぇぇぇんっ!!」



「オフィーリア!陛下とウルド殿の前だぞ!嬉しいからと言って王女がそんな…!」



オフィーリアのガチ泣きで慌てるライゼルを見て、昔のルルと俺を見ているようで懐かしい気持ちになった。



面倒見のいい兄なんだろうなぁ…。

ライゼルとは兄同士として仲良く出来る気がする。



「じゃあオフィーリアの準備が済み次第、ザガルタに向かうとするか。ライゼル、オフィーリアが落ち着いたら伝えてやってくれ。」



「あ、ああ。オフィーリアの事、よろしく頼む。俺には叶える事が出来なかったが応援はしていたからね。」



まだ泣き止まない妹を宥めるライゼルの顔は本当に優しくて、オフィーリアの性格が歪まなかったのはライゼルのおかげだなと感じた。



オフィーリアの件も解決して、俺は最後に聞きたい事がひとつあったのを思い出した。



「そういえばリセリア、種族進化って強制でなる物なのか?旅の途中で急に進化したくないんだけど、なんか予兆があるなら教えてくれないか?」



「急…といえば急ですね。私(わたくし)の場合、かつて起きた魔族との戦争で格とスキルが成長したのが要因だったと思います。城に戻ってたから良かったですが、1週間程眠っていて起きたら進化を終えてたのです。」



戦争でレベル上げは真似出来ないな…。

でも聞いといて良かったのは、一人旅は危険だというのが分かった事だ。

もし旅の途中で進化の予兆が来てしまったら、俺は無防備で1週間は動けなくなる危険があるからな。



「なるほど、助かったよ。しかもリセリアの様に子供まで戻されると考えると、事前に知っておけて対策出来るからな。」



俺が本心から感謝を伝えたが、リセリアは頬を膨らませ初めて怒っている顔を見せた。



「私(わたくし)の身長が低いのは進化前からですっ!確かに少し若くなりましたが、ちゃんと成人した女性なんですからっ!…ウルド様も進化すれば人間でいう15歳ぐらいに若返りますが、数年もすれば今の様な姿に戻ると思います。」



見事に地雷を踏み抜いたらしい。

進化した年齢に固定された訳じゃなく、成人して15歳そこそこの見た目とは思わないじゃん…?



「あー、その、あれだ。子供って意味じゃなくてな?歳の割に…じゃなくてあれだ、うん。」



もう諦めた。

俺にはまだ女性に上手い言葉をかけるのは無理らしい。



「ウルド殿、ぶふっ…!意外な弱点だな?次期国王になる予定の君には、悪い女性に気をつけて貰わないとな!」



リセリアがしどろもどろになる俺に笑い、ライゼルが笑いを堪えながら茶化して来る。



「うふふっ!ウルド様が王になられる時は、姉として気を付けないと行けませんね?」



「勘弁してくれ…。これだけは千年後でも治る気がしないからな…。」



俺は鼻を啜りながらケーキを食べるオフィーリアを見つつ、世の女性がみんなコイツみたいなら会話も楽なのにな、と思いながらカップに残った紅茶を一気に飲み干した。

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