2章.6 報告
間話も上げるんで、そちらも良かったらお願いします。
ギルドに着くと、そのまま受付に報告に向かう。
「無事、4人全員救出成功しました。この娘なんですが、夜通し逃げ回ってたらしくて体力の限界で気絶してしまってるので、医務室か彼らのパーティの拠点まで運んできて良いですか?」
俺は回復魔法で助けた事は隠した。
ザイルさんには使えるのバレてると思うけど。
初めは俺の後ろの少女を見て顔を青くしたミレイさんは、目に見える怪我をしていないのを確認して強張ってた表情が和らいだ。
「勿論です!悪いけど、依頼を受けたウルド君とリーダーのセオ君は残って貰っていい?今日中に報告書をまとめたいの。お願い!」
セオ君?この少年の名前かな?
そういや名前聞くの忘れたな、と今更ながら思い出した。
俺とセオ君は了承すると会議室に向かい、残りの2人はライラちゃんを宿屋に運んで行った。
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会議室に移動した俺とセオ君は、俺が回復魔法を使った事を伏せて、それ以外はそのまま報告した。
ただ、オークの話の所で会話が止まる。
「ちょっと待って。今、オークって言った?しかも2匹?ウルド君、そのオークはどこ?」
あれ?ランクより上の魔物は狩っちゃ駄目だったのか?
俺は怒られること思い、素直に話した。
「今は俺の魔法鞄に入れてありますけど、これ不味かったですか?なんか規則に違反とかあったり?」
恐る恐る聞いてみると、ミレイさんは溜め息を吐いて説明してくれた。
「あのね、ウルド君。オークってDランクの魔物だって知ってる?普通は同ランクだとパーティ基準なの。オークならDランクパーティで討伐推奨って事よ。ソロだと1ランクか2ランク上じゃなきゃ安定しないの。分かった?」
セオ君が赤べこみたいに首を縦に振っている。
成る程、だからセオ君がずっと心配してたのか。
しかし、そんな事言われても困るので正直な意見を言ってみる。
「そう言われても俺は現状Eランクなだけで、別にオークなら倒せちゃうんですよね。ぶっちゃけ依頼受けるよりオーク狩ってた方が俺って儲かるんじゃないですか?これ。」
ミレイさんがまた深く溜め息を吐く。
「それは出来ればやめて欲しいんだけど、Eランクの仕事させとくのも勿体ないのよねぇ…。分かったわ、貴方の昇格試験をギルドマスターに申請してみる。でも、結果が出るまではEランクの依頼を何個かやってくれない?実績が幾つかあれば申請通りやすいし。」
これは俺にとっては凄く良い話だし、正直ギルドに迷惑かけてまでオークを狩り続けるのをやりたくはないからな。
そう考えて俺はミレイさんの提案を了承した。
「了解です。後、持って帰って来ちゃったオークはどうすれば良いですか?」
ミレイさんに尋ねると、ミレイさんはもう驚かないわ、と呟いてから話し出した。
「ウルド君、一応伝えておくけど、君の持つ魔法鞄は希少な魔法遺物だと思うの。外で使う時は気をつけてね?オークは解体前だったら手数料が掛かっちゃうけど換金する?良い金額にはなると思うわ。」
これは余裕があったら次からは自分で解体しようと考えつつ、今回はギルドにお願いする事にした。
「じゃあよろしくお願いします。どこに出せば良いですか?」
俺がそう尋ねると、ミレイさんはスッと立ち上がり回答した。
「報告はもう大丈夫だから、今から案内するわ。セオ君もありがとね。妹さんの所に行ってあげて。」
ミレイさんがセオ君には優しく語りかけた。
セオ君は話について来れてなかったのか、ハッとした顔をするとミレイさんにお礼を言った。
「あ、ありがとうございます。ウルドさんが凄すぎてまだちょっと混乱してますが、今回の件、改めて俺達から御礼させて下さい。それに、妹の事、本当にありがとうございました!!」
深々と頭を下げるセオ君に俺は少し照れ臭くなり、慌てて声を掛ける。
「俺は食べて行く為に任務を受けただけだよ。どうしてもって言うなら、君達が良く行くこの街の美味しいお店で1食奢ってくれる?折角なら世界中の美味しい物を制覇したいからね!」
俺が未来の旅を想像して若干テンション高く話すと、セオ君は吹き出して笑った。
「ぷっ、アッハハハ!!すみません、あんなに強くて頼れる人に見えてたのに、今はまるで勇者に憧れる少年みたいで。ふぅ、こういう方が高ランク冒険者ななれるんだなって勉強になりました!」
俺は歳下の少年に少年扱いされて耐えられず、恥ずかしさから少し頬を赤くして会議室の扉の前で止まり、さっきのセオ君の言葉に返す。
「俺は世界を旅したくて冒険者になったんだ。なら、美味しい物を探して旅するのも俺の冒険なんだよ。折角こんな自由な職業なんだからさ。それじゃまたね、セオ君。妹さん、お大事にね。」
そう言って会議室を出ると、俺はミレイさんに案内されオーク2匹を預けて家路に着いた。




