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2章.3 初仕事

アルファポリスにも投稿してますが、こちらの方に最新話を投稿するので引き続きよろしくお願いします!

「ウルド君!やっぱり君だったんだね!」


久しぶりに会ったザイルさんは相変わらず忙しいようで、少し目に疲れが見える。


「いや、新しい冒険者が登録されたって持って来た書類に君の名前を見つけてさ。久々にびっくりしちゃったよ。里は相変わらずかい?」


前に会った時は父さんの師匠だと聞いて少し怖かったけど、今日のザイルさんは久々に会う親戚の叔父さんみたいだ。


俺は同族に会えて安心したからか、少し柔らかくなった表情で答える。


「お久しぶりです、ザイルさん。元気そう、ではないですけど。里は父も母もみんな相変わらずですよ。今日からお世話になります。」


そう言って一礼すると、固まってたミレイさんが、意識を取り戻して質問してきた。


「……はっ!?ウルド君!ギルドマスターとお知り合いなんですか!?早く言って下さいよぉ…。」


相当びっくりさせてしまったようだ。

俺は悪くないのでザイルさんに言って欲しい。


「ミレイさん、会議室を少し借りますよ。ちょっと目立ってしまった様なので。行きましょう、ウルド君。」


スン、と一瞬で親戚の叔父さんからギルドマスターの顔に変わり、俺を連れて会議室に向かった。


残されたミレイさんや他の冒険者もポカンとしていたが、二人が消えるといつものギルドへと戻っていく。


「ウルド君って何者?まさか、2年前の夜狼討伐の時の……?」


ミレイは並んでいる冒険者の呼びかけに気付くまで

考え込むのだった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





会議室に座ると、2年前のお姉さんがお茶を持って来た。


「お久しぶりです、ウルド君。またお会いできて嬉しいです。改めまして今日からよろしくお願いしますね。私はジニアと申します。」


大人の女性という感じだ。

長い綺麗な茶髪がとてもよく似合っている。


ミレイさんはどっちかというと可愛い系な美人だったが、ジニアさんはまさに綺麗系な美人だ。


流石はギルドの看板娘だなと思いながら挨拶する。


「これからよろしくお願いします、ジニアさん。俺もまたお会いできて嬉しいです。」


すると、ふふっと笑いジニアさんは退室していった。


扉が閉まる音を聞くと、ザイルさんが口を開く。


「ではウルド君、君のカードを渡してくれるかい?

ちょっとやる事があるからね。」


そう言われて俺はギルドカードを渡す。


「ありがとう、じゃあ少し待っててね。先に受付に知らせておけば良かったけど、ちょっと忙しくで忘れててね。はい、お待たせ。Eランク昇格おめでとう!」


どうやら冒険者登録して初仕事をする前に昇進したらしい。

俺が呆気に取られていると、ザイルさんが説明し出した。


「君は2年前、緊急任務で最前線で活躍する冒険者達がいる中で、あれだけの功績を上げたんだ。実力を考えてDランクにしたかったけど、試験があるから僕の一存だけじゃ決められなくてね…。それに、早く上のランクに行って僕を楽させて欲しいんだよ。」


語りながらザイルさんが遠くを見ていた。

俺はブラック企業で働いてた頃を思い出す眼差しを見て俺は、わかるよ…。と静かに同情して、ありがとうございますと感謝のみ伝えたのだった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





会議室から出てザイルさんと別れた後、俺は何となく任務が貼り出されたボードを眺める。


今から一仕事しようと考えたからだ。


俺はEランクとFランクの依頼を物色する。


「薬草の採取、ゴブリンの討伐、荷運びの手伝い、うーん。近場で日帰り出来て手頃なやつは…。」


そんな都合の良い依頼ある訳がないと思いつつ探していると、一つの依頼に目が止まった。


「ん?行方不明の捜索?しかも近くの森か。これなら日帰り出来るか?」


俺には魔力探知があるから、捜索は得意だ。ただ、生きていれば、だが。


やってみるか、と壁から剥がし受付へ向かう。

丁度ミレイさんの列が空いていたので並び、数分で俺が呼ばれた。


「あれ?ウルド君今から依頼受けるの?陽が落ちたら街に入れなくなっちゃうよ?それにこれ、Eランクの捜索依頼だからウルド君はまだ無理よ?」


俺は予想通りの反応だったので、カードを出して説明する。


「さっきザイルさんに呼ばれた時にEランクに上げられたんですよ。前の功績があるとか言われて。後、捜索は得意なんです。ほら、俺最近まで森に住んでましたし。」


魔力探知は伏せておいた。

わざわざバラす必要はないからな。


するとミレイさんが急に驚く。


「えっ!?やっぱりウルド君があの夜狼討…むがっ!?」


ミレイさんの後ろからジニアさんが音もなく現れて口を手で塞いだ。

この人、相当隠密スキルが高いな。


「ミレイさん?冒険者の個人情報は気を付けて下さいね?ウルド君、任務受理しました。成功報酬は銀貨5枚です。森には魔物がいますので、もし討伐したら討伐部位を持ち帰ってくれれば、成功報酬とは別に報酬が出ます。例えばゴブリンの耳とかですね。もし分からなかったら、魔石だけでも取り出して来て下さい。魔石も換金出来ますので。くれぐれもお気を付け下さい。」


ジニアさんが代わりに対応してくれた。

最悪丸ごと持って帰って来たらいいか、と思いながら、俺は今回の任務を始める前に1番大事な質問をする。


「捜索対象の特徴と人数を教えてもらえますか?」


ぷはっ、と口を開放されたミレイさんが答える。


「ちょっと待ってね、えーっと、これね。Fランクパーティで、男女二人ずつの4人パーティよ。まだ若い子達ね…。ゴブリン討伐依頼から帰って来ないみたい。その…、もし、遺体を発見したら、ギルドカードか本人と確認出来る物を持ち帰って来て下さい。それが成功報酬と交換になります。」


新人が森に入って1日帰らないのは、まず最悪の事態を想像するだろう。

ミレイさんは一瞬悲しい顔をしたが、すぐに仕事の顔に戻り説明してくれた。


俺は出来るだけ不安にさせないように返答する。


「ありがとうございます。では、心配なのですぐに出発しますね。任せて下さい、これでもそこそこ強いので。」


そう言い残して俺は真っ直ぐ街の外を目指した。

頼むから、生き延びていて欲しいな。

初仕事が遺品回収なんて御免だぞ?

章の設定がよくわからないんです


助けて…

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