1章.23 別れと再会
そろそろ1章が終わります!
もう少しお付き合いください!
深夜まで盛り上がった祝勝会の翌日、俺と父さんは里に帰る前に冒険者ギルドに訪れていた。
執務室に通されると、朝早くからザイルさんは仕事中のようで机の上には大量の書類が積まれている。
「二人共、本当にお疲れ様でした。特にウルド君には驚かされてばかりでしたね。もし、里を出て暮らす事を考えているなら、いつでもザガルタ冒険者ギルドに来て下さい。いつでも大歓迎ですので。」
ザイルさんが本気か冗談かわからない事を言って来たので、その時はよろしくお願いしますと返しておいた。
その後ギルドを出ようとすると、紅の乙女の面々が顔を出してくれた。
父さんは先に外で待ってると先にギルドを出る。
するとリーダーのクレアさんから喋り出した。
「ウルド君!短い間だったけど、楽しかったよ!お父様に許可を貰ったし、パーティみんなで今度遊びに行くね!」
「分かりました。来る時は教えて下さい。大物を狩って迎えるので。」
そう言うと握手をして離れる。
この人の明るさのおかげで精神的に助かった。
次はミーアさんだ。
「ウルド君はもう少し自分を大切にするようにしてね?遊びに行った時に傷だらけだったりしたら、またお説教だからね?」
「ご心配をおかけしました。怪我しないぐらい強くなれるように頑張りますね。里に遊びに来るのお待ちしてます。」
ミーアさんは、そう言う意味じゃない!とまた怒りつつ握手をしてくれる。
次はソフィさん。
「ウルド君、絶対、絶対!お母様に会いに行くね!」
「わ、分かりました。里でお待ちしてますよ。俺も魔法の練習しときます。」
凄い勢いで手を握られてびっくりしつつ返答する。
ソフィさん、母さんに会いたがってたしな。
最後はアザレアさんだ。
「ウルド君、貴方に神の祝福がありますように。いいですか?カトレアちゃんから手紙が届いたらきちんとお返事を返すんですよ?お姉さんとの約束です!里にお邪魔する時に確認しますからね!」
「は、はい。分かりました。アザレアさんがいて助かりました。俺じゃ女性の気持ちが分からないので。あの娘が今笑っているのは貴女のおかげです。
里に来るのお待ちしてます。」
そう言うと笑顔で俺と握手した。
その後、冒険者ギルドを後にして門に向かう。
すると、門の前でパゴダさんとカトレアがいた。
「モウラ殿!ウルド殿!この度は本当にありがとうございました!!このご恩は一生忘れません!!!
街を訪れた際は是非、うちの店にお立ち寄り下さい!!」
パゴダさんは深々と一礼した。
「パゴダ殿!お気になさるな!入用の際は街で寄らせてもらおう!なぁ、ウルド?」
「そうですね。その時はよろしくお願いします。パゴダさん。」
父さんはいつも通り笑い、俺は一礼した。
するとエクレアが一歩前に出て、泣きそうな表情を俺に向けた。
「ウルド様、本当にありがとうございました…。助けていただいたこの命、大切に致します。それにあのナイフ、絶対絶対、大切にします!後、手紙も絶対書きます!後は、後は……。」
まとまらなかったのか、必死に次の言葉を探している。
なので、俺の方から声を掛けた。
「カトレア、全て忘れてなんて言えないけど、洞窟での事は早く忘れて、平和で安らかな日々を過ごしてね。それが一番、助けた俺は嬉しい。後、昨日の約束、よろしくね?」
一応、魔弓術の件をバラさないように念を押しておく。
するとカトレアは
「二人だけの秘密ですね…。」
と呟くと、顔を真っ赤にしていた。
まぁ確かにそうなんだけど。
そして二人と別れ門に差し掛かると、冒険者ギルドまで案内してくれた無精髭の兵士と再会した。
「無事、任務は成功したようですね。おめでとうございます。帰還までの無事をお祈りしてます。」
そう言うと父さんに右手を差し出す。
「ありがとう。貴殿にも本当に世話になった。貴殿も私の友だ。何かあればモウラを頼ってくれ。」
そう言って兵士の右手を握る。
漢の友情っていいよね…。
俺にも欲しいな、信頼できる仲間。
新たに出来た絆をそれぞれ確かめ合い、俺達は辺境の街ザガルタを後にした。
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街道を歩いて数時間、森の入り口から里のエルフしか知らない道を再び進む。
先に戻ったエルフの戦士達が俺達の無事を報告しているはずだ。
里が見えて来ると様子がおかしい。
魔力探知に複数反応があるのだ。
何かあったのか?少し心配になる。
が、入り口が視界に入った時に全てわかった。
「皆、待っていたようだな!無事なようで良かったな!ウルド!今日は宴だな!」
父さんの笑い声が聞こえる。
「ん?なんだお前、泣いてるのか?ハッハッハ!泣き虫はルルに笑われるぞ!今のうちにバレないように泣いておけ!」
うるさいなぁ。
鼻を啜りながら睨む。
言い返せないのが悔しいが仕方ない。
涙が引いたので歩みを再び進めると、集まっていた魔力反応から一つこっちに向かっている。
父さんの言う通りだ。
涙を流しておいて良かった。
だって、多分我慢出来ないと思ったからだ。
妹が飛び込んでくる。
一週間程の小旅行だっただけでこれだ。
旅に出る時の事が不安になるが今は後回しだ。
「ただいま、ルル。」
森を飛び出す前に帰れて良かった。
そう思いながら涙を流す妹に語りかける。
「うんっ!おかえりなさいっ!ウルド兄!」
改めて、里が大好きだと実感した。
俺が里を出るまで後二年、みんなの為に頑張ろう。
カトレアを計算高い少し狡い女の子にするか悩んだんですが、軌道修正してめちゃくちゃ手直ししたのは内緒




