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別世界  作者: むごな
リンドス国編
16/17

ラスクが作る道

翌日になったのでまた洞窟までやってきた、ライコウモリが俺たちから全力で逃げてもう別の場所に行っていないことを願うばかりだ。俺は今回はライコウモリと会う方法を考えつくことができていた、そして相手が服従しないことを選んでも説得する方法を思いついている。どっちに転ぶことになるのか不安しかないな。


「では、ラスクさん私が一人で洞窟に入って私の予想する状況になったら、その幻術が動いて合図を送ります。それまで洞窟に入らないでくださいね。」

「別にこの方法を否定するつもりはないが、死ぬなよ。」


ラスクの言葉を聞いてから洞窟にラスクと一緒に入る。入ってからしばらくしたところで、予定通りのことを始める。

「ラスクさんのせいで前回はライコウモリに会えなかったですから。今回は気をつけてくださいね。」

「は?何言ってんだよ、俺の悪い要素がどこにあったっていうんだよ。」


「その程度のことも分からないんですか。自分自身のことを顧みず反省することができないそういうところですよ。」

「じゃあ今回できなかった理由は俺だけが悪いとでも言いたいのか?」


「そういっているのがわからなかったんですか?」

「俺お前に毎回そうやって言われるのもううんざりだわ。じゃあ一人でやってろ。」

そういいながらラスクは洞窟の出口の方に言った。

「あなたなんてこっちが願い下げですよ。」


これで一人で洞窟の中に入ることができた。だいぶんわざとらしいが、演技だと気づかれていないことを祈ろう。コウモリはエコーロケーションによって俺の位置や形を把握している、この世界の生物もきっと同じだろう。だから俺の幻術が効果があるのはコウモリが視覚を頼りにしているときだけだ。だいぶん俺に不利な条件だな。俺はこの前洞窟に来た時に見つけた広い空間がある場所についた。


俺は今一人で相手は俺の使用する魔法を知っている、俺なら殺すことは可能だと考えるだろう。生きるためには食料が必要だ、弱い人間が一人でやってきたこんな絶好な獲物はいないだろう。さすがに最初に俺を狙ってきたのはただのライコウモリだな。


来ていたライコウモリは偵察のためか2匹だけだった、このくらいなら対処はできるな、コウモリが使用する魔法には限度があると思う。コウモリが魔法を使用してくる、痛いけどそもそも大型の生物を殺すための魔法でないため威力は低い。


魔法を無視してコウモリまで近づいて事前にラスクからもらった短剣をふるったが簡単に回避された、そういえば空中にいる相手に攻撃する手段がないな。近くにある石を拾って投げるが当然当たらない、二匹でギリギリだな、さすがにこれ以上の大量のコウモリが来た場合は対処することは難しくなる。


ライコウモリが来た場所を見たが、2匹とも別々の場所から来てくれたおかげでそこの2つの方向以外に今回の敵がいることが予測することができる。そして次はもっと大群で来るはずだ、相手の性格からしてその方向に討伐対象はいる。


やっぱり大群でやってきた、ここでラスクが来るまで俺が持ちこたえることができるかだな、持ちこたえることができれば俺の勝ちだ。俺は魔法でラスクに合図を送り大群に立ち向かおうとする。だけど俺の心配は完全な杞憂だった。


「方角は、あの大群がいる方向だな。突破するぞ。」

ラスクはすでに来ていた。これが人間の出せる速度何だろうか。合図を送ってから1秒にも満たない時間でラスクは来ていた。風が吹いたと思ったら、コウモリの大群は蹴散らされ道ができていた。


ラスクが作った道を俺は進んでいく。その瞬間爆音が響くおそらく相手が魔法で道をふさいだのだろうが、その程度でラスクが止まることはなかった。俺は見ることができた、ラスクが一瞬でコウモリの両翼を切る姿を。あまりに恐ろしい姿だ、体が芯から震える。


ライコウモリはすぐに羽を再生させて、普通のコウモリと同じくらいの大きさまで縮小したが目にもとまらぬ速度でラスクがそのライコウモリを完全に捕まえていた。ラスクは最高の働きをしてくれた、ここからは俺が動く時間だ。もうライコウモリが抵抗することはないような気もするが。

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