ライコウモリを手に入れよう
ということで討伐対象がいるとギルドから教えてもらった洞窟へとやってきた。今回の戦闘は緊張する、これまでの戦闘は急すぎて緊張するということもなかったから初めての感覚だ。だけどラスクがいることによる安心感もあった。
ラスクは光を出す、謎の道具を使いながら話す。
「ここからは、一応会話をしないようにするぞ。伝えたいことがあるんなら幻術を出して伝えてくれ。」
俺はラスクの言葉にうなずく。洞窟の先は暗い闇が深く広がっていた。
ラスクが洞窟に入る、俺はラスクについていきながら洞窟に入る。通路は入り組んでおりどの道が討伐対象につながるルートかわからない。
もしかしたら構造変化の魔法によって洞窟の形をいじられているのかもしれない、にしてもライコウモリが入り口の周辺にはいない戦闘はボス一体と配下大勢との戦闘になりそうだ。配下の対応俺できないな、まあラスクが何とかするか。
洞窟を探索し始めて3時間は立つ本当にどこにいるんだ。さすがに俺は疲労が出てくる、ラスクに頼んで休憩を取らせてもらおう。そうして魔法を使おうとした瞬間。
「何をしている。」
声が聞こえた、ラスクでも俺でもない声だ。構造変化って声帯を手に入れて話すことも可能にしているのか。冷静になれもともと不意打ちをするつもりはなかった。ばれていることなどどうってこともない。
問題は敵の場所だ、場所さえわかればまだ対応することもできる。
「今から立ち去るのであれば、我から手出しをすることはない。」
討伐対象はそう言っているがこの言葉を聞く気は一切ない。
なるほど俺を殺そうとした討伐者たちはこんな気持ちだったのか、別の生物が人間の言葉を使って話すことは、怖い。共存という選択肢が頭の中に出る暇も一切なかった。いや、今はこんなこと考えている場合じゃないな。
この状況を切り抜ける方法を考えないと。ラスクは俺の行動を待たずに行動し始めていた。
「立ち去るつもりは一切ない!!お前と遊んでやるから逃げずに待ってろよ!」
ラスクは討伐対象を挑発していた、これで逃げないようにするつもりみたいだな。だけど相手がこんな安い挑発に乗るはずがない。なら、出口をふさいでおくべきだな。さっさと入り口に戻った方がいい気がした。幻術を使用して文字を浮かばせてラスクに連絡を取る。
ラスクさん、相手が慎重な性格の場合自分が敗北する可能性を考えて洞窟から逃げようとするかもしれません。それに、構造変化の魔法を持つ相手と洞窟内で戦闘するのは得策ではないと思います。だから入口へと帰って待ち伏せをしませんか?
ラスクはその対応にうなずいて俺の方針に納得しているようだ。そこからはすぐに行動を開始して、入口へと一気に戻って行った。入口へとたどり着き、すぐにラスクが話しかけてくる。
「ライコウモリの親玉は思っているよりも厄介そうな個体だ。だから俺一人で相手する、お前はここで待機しとけ。」
手なずけることは難しそうだということは俺でも分かった、それに俺がかなう相手でもないだろう。だけど俺がこれまで見たラスクならここで諦めるのだろうか。ラスクはずっと俺を試しているようだった、俺がラスクの前で戦闘をするこの機会を逃すのだろうか・
ラスクがここで俺を戦闘させないようにする理由は俺を死なせたくないからだけなんだろうか。ラスクが俺とライコウモリが手を組むことを危惧している可能性は?ラスクが自分の実力を見せたくない可能性も考えられる。そうだラスクはこの世界の人だ、俺の味方じゃない。この世界で生きるには、警戒しすぎるくらいがちょうどいい。
俺がラスクに勝つために、ライコウモリを俺の仲間にしよう。ここで死ぬならその時はそれでいい。
「私は反対です。ライコウモリの大将は確かに強いです。だからこそ私は欲しいです。手に入れたくなりました。一緒に手に入れる方法を考えましょう。」
「お前死にたいのか?死にたいくないなら、戦闘するのはやめておいた方がいいぞ。」
ラスクがさらに忠告をしてくる、やっぱり怪しいな。戦闘させたくない別の理由があるような気がした。これはここで戦闘をするべきだとより強く思った。
「死にたくはないですが、ラスクさんがいて助けてくれるのに死ぬとは到底思えません。それに別世界に来ている時点でもうすでに人生は終わっているんですよ。」
ラスク今回の戦闘でお前の実力を見せて、俺に役立つ仲間をくれよ。俺が生き残ったらこんなにアドが取れる。ハイリスクハイリターンやってやるよ。
「お前がいいならいいけど、自分の身は自分で守れよ。じゃあ作戦を教えてくれるよな。」
そういえば、捕まえる方法何一つ考えてなかった。




