世界の景色
「次の目的地は決めたしとりあえず干し肉でも食っておけ。」
そういいながらラスクは俺に対して干し肉を出してくる、俺の相談なしに勝手に決めやがった。まあ、知識無い俺が決めるよりはいいけど確認をするのが普通だろ。
干し肉をたべてるとているとふと思った異世界の食事普通に食えているなと。正直言っておいしいと思う、普通に食うことができているのは本当に良かった。食事の時間が地獄の時間にならなくて済んだから。
食事をしながら気になることを質問するか。
「近くにゴブリンの国があるって言っておりましたけど、どの方角にあるのかおしえていただけないでしょうか?それと今更ですがこの国の名前を教えてください」
「それなら、ここから南に進んで、行けば海峡があるからその先からがゴブリンの国だ。あとこの国はリンドス国っていう、でも国名なんて知ってどうするんだ無駄だろ。」
「私はこの世界の一般常識をあまりに知らなすぎます。このままではまともに生きていくことができませんから、少しでも多くの一般常識を知りたいと思ったからです。」
ゴブリンの国の場所を知ることができてよかった。移動手段を手に入れることさえできれば、行くことができるかもしれないからな。その種族と俺の姿が似ているなら緊急の避難先として利用することもできるはずだからな。
ラスクが次の目的地のことについて話し始める
「次の目的地は、石雷っていう町でここから南に少し進んだ先にある。そこらへんには馬が多く生息しているから馬を売っている可能性があるからな、お前の移動手段として手に入れておいた方が俺が楽だ。」
この提案がありがたいが、問題が二つほどある。
一つ目がお金の問題だ。餌代だけじゃなく馬を買うお金が必要だということだな、まあこれは大した問題じゃないラスクが全部払ってくれそうだしな。
二つ目が俺が馬に乗れないという問題だ。こっちが一つ目の数倍やばい馬なんて元の世界でも乗ったことがないのにこの世界の馬に乗れるわけがない。魔法を使う馬の速度は多分だけど元の世界の馬よりも早いだろうし、制御できる気がしない。
「ラスクさん、言いたいことが二つあります。お金はラスクさんが払ってくれますよね。そうじゃないと私買うことできませんからということと、私馬に乗れません。」
「お金は心配するな、だけど馬に乗れないのか。」
ラスクは困り頭を抱えている。ここは俺が譲歩すべきところだろうと思った。なるべく早く元の世界に帰るためだと割り切ることにしよう。
「ラスクさん、私馬に乗れるようになるように努力します。だからとりあえず見に行きませんか?」
「それなら助かる。とりあえず行くか。」
異世界の馬になんて乗りたくない、だけど移動手段は絶対に必要だからな、なんかおれが乗れそうな魔物はいないんだろうか。とりあえず町を出ることにした。そういえば町の外の世界を俺は知らない、どんな景色が広がっているのだろうか。
町から出ると、そこには大量の小麦らしき作物があった。鮮やかな緑色をしていた、まだ実ってはいないみたいだ。暖かい風が吹いて稲穂を揺らしている。そうだ、前の世界でも見ることのできる景色がこの世界にもあるのか。
普通に考えれば当然のことだ、人型の知能が高い生物がいるのなら農耕をするのは。それに似ている植物も動物もいるはずだ、これからも元の世界と似たものは見ることができるだろう。俺はこの世界と元の世界を完全に違うものと切り離しすぎていたのかもしれない。




