次の目的地
ラスクが戻ってきた。こいつを本当に信用していいかはわからない。だけど俺のことを知って殺さない魔物はこいつしかいないから、今はこいつについていくしかないだろう。
「それで、次の行動に関しては俺が決めてもいいか?」
正直この提案は俺にとってありがたかった。どんな町や都市があるかもわからないから、次の行くべき場所がわからないからだ。俺はラスクの言葉に対してうなずいた。
「エストア教国に行くつもりだ、魔法研究の最先端を進んでいる国で、空間魔法を使用できる魔法使いがいる。何か手がかりがある可能性はあるはずだ。」
エストア教の国ということだろう。空間魔法といえば異世界転移や転生の手がかりを得ることができそうだし、それにエストアという神が俺を呼んだ可能性を考えると、行くべき場所だろう。だけど、そもそもエストアが本当に実在しているのかどうか。聞いてみることにした。
「エストア教について概要は知っていますが、何か絶対にその宗教に関するつけておくべき知識はありますか?そしてエストアという神は本当に実在するんでしょうか?」
ラスクは不思議そうな様子で答える
「エストアは神じゃなくて人間だぞ。だけど魔法の世界においては神といっていい存在だ。魔力を操作する方法を確立させた人だからな。あとは魔法の強さがすべてだから気おつけろ……ってこれはお前には関係ないな。」
ふざけるなよ、いや普通に神じゃないのかよ警戒しただけ損じゃねえか。というよりそもそも移動方法はどうするんだろうか、馬車に乗って移動するみたいな移動方法があるんだろうか。
「あのエストア教国までどうやって移動するんでしょうか?距離によっては私歩いていくのは厳しいと思いますよ。」
「距離はここから北に行って国を3つ超える程度の距離だから、まあ身体強化して走ればなんとかなる距離だな。」
こいつ本気で言っているのか、俺は身体強化使えないからどう考えても走って国3つ超えるのは無茶だろ。さすがにこんなこと言うのはありえないだろ。
「私は身体強化使えませんですから。絶対に走っていくのは無理なので別の方法を考えませんか?。」
ラスクは失敗したというような表情をしながら言った。
「すまん。前の異世界人は身体強化の魔法を使用してこのくらいの距離移動していたからな、とすると船で移動するしかないかな。こっからミレバっていう町まではさすがに歩いて移動してもらうことになるからな。」
船で移動できるならよかっただけどなんで歩いて移動する前提なんだろうか、異世界なら馬車とか魔物を利用した移動方法があるような気がするが。それよりも前の転移者は身体強化の魔法を使って国3つ超える距離を移動できたらしい。
前の転移者が生き残った方法がなんとなくわかった気がした、ラスクはどう考えてもこの世界でも上澄みの方だろうそいつと同等の移動速度で移動できるということは、多分この世界の人を圧倒する強さを見せて生き残ったんだろうな。
前の転生者に関してはいつかラスクに聞くとして、歩く以外の移動手段について聞くこととしよう。
「歩く以外の移動手段はないんでしょうか?例えば馬車とか魔物に乗るとか。」
ラスクは馬鹿にしたような表情で言ってくる。
「何いってんだよ、そんなこと不可能だろ。そういえばお前この世界の常識なかったな、教えておくべきか。」
くそが、こいつ本気でイラついてくる、わかってるなら馬鹿にするなよ。
「魔物を飼うこと自体は別にあるけど繁殖することはすべての人間の国では禁止されているんだよ。その理由はな魔物の魔法のせいだ。魔法の属性は基本的に遺伝すると考えられている、けど一部は変異個体になる場合がある。それによって魔物を繁殖させて、凶悪な魔法を持つ個体が現れて一つの町が壊れるということが頻発したからだな。」
理由は理解することができた、それは魔物だろ魔力を持たない動物の馬車はどうなんだろうか。
「あの馬車はないんでしょうか、魔力を持っていない動物なら大丈夫なのでは?」
ラスクはあきれたように答える・
「動物なんて等の昔に絶滅してるにきまってるだろ。それとも魔力を持っていない動物が魔力を持っている魔物がいるこの世界で生き残れると、そういいたいのか?」
これは、本当に正論だこんな世界で魔力を持たない生物が生き残れるはずがない。
「でもそうか、魔物に乗るかその手があったな、移動用の魔物が売っている町って近くにあったかな。うーーん、あーそういえばあるな、売ってるといいんだけどな。行先変更だ魔物を買いに行くぞ。」




