白い空間で2
僕が強さを求めたのは――――神流崎優斗という男の存在だ。
僕には思いを寄せていた幼馴染の東雲優香がいた。彼女は自分と同じ武家の家系で、両方の祖父が親友同士らしく、いつも一緒にいた。性格は好奇心旺盛、剣道は自分よりも強かった。
これからも彼女と共に生きていく、そう思っていた――――高校に入るまでは。
高校には、神流崎優斗という男がいた。
有名な財閥の御曹司、顔は街中で遭遇すると十人中全員が振り向くほど整っている。天はそれでも足りぬというほどに、成績優秀、運動神経も良い。
どれほどかというと、空手の全国大会に常連で出場する空手部の部長に、何の武術も習っていないのに、完膚なきまでに叩きのめすという事があった。
カリスマ性というべきか、人を導くことにも長けており、常にそばに女性を侍らせていて、学校中の男たちから嫌われていた。彼の女性には甘く、男性には厳しいという性格も関係していたのかもしれない。
幼馴染の優香は彼の取り巻きの一人だ。
家の関係でそうしているだけだと言っていた。しかし、自分の目には優斗を尊敬しているように見える。以前危ない所を彼に助けてもらったという事が関係しているのだろうか。
自分は情けなくも彼に嫉妬して、この空間に飛ばされる前に彼の周りに侍るのはあまり良くないという趣を優香に話したが、そのまま喧嘩をしてしまったままだ。
以前彼と体育の授業で剣道をしたとき、完膚なきまでに負けた。それに男のことはどうでもいいのだろう。勝負をした男の顔や名前も覚えていないのだ。
それからだろう、真剣に強くなろうと鍛錬をし始めたのは。
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「ああ、そうだった、僕・・・・・・俺は強くなりたい。」
俺はそう決心して剣を振り始めた。
――――白い空間に来て、5000年が経った頃
俺は聴覚や視覚、触覚等の感覚が研ぎ澄まされ、心眼という技能を得た。
それに感覚が研ぎ澄まされたことによって、自分の体内やそこらの空間に何かの力があることがわかった。
試しに体内にあるものを動かそうとすると、思い通りに動くことがわかった。
いろいろと遊んでいるうちにある結論に至った。
この力はいわゆる魔力というものではないかと。
この力を極めればより強くなれるのではないだろうか、そう思うと思わず笑みがこぼれる。
それから俺は記憶の中にある魔法の知識を思い出して、魔法についてわかったことが、魔法というのは発動するためにイメージが大事だとわかった。
そして、恐らく人には適正というのがある。
自分の場合は火と風と闇、空間と重力に適性があることがわかった。それが多いのかはわからないが、自分的には扱いやすい属性だと思った。
また、検証を続けているうちに、魔力操作、火魔法、風魔法、闇魔法、空間魔法、重力魔法の技能を得た。




