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LEVEL5 〜超能力を巡る戦いの記録〜  作者: 更待クロム
第1章:政府革命編
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第9話:襲撃(前編)

学年が変わったのでクラス替えをした。クラス替えで俺達は4人とも同じ4組になった。


担任は黒鳶先生、副担任は姫乃先生だ。


黒鳶先生は顔は怖いが優しいのですぐに人気になっていた。



その日、俺達は6人で学校から帰っていた。


その時だ。


突然周りの景色が変わった。周りの建物は消え、ほぼ何もない場所に立っていた。


「うわ!?︎」


(全員周りを警戒して!おそらく実働部隊が来た)


別の場所に移動したのか?相手の能力がわからない。


少しすると、遠くに人影が見えた。


「...多すぎだろ」


思わず声に出るほどの人数、約20人の隊服を着た人間が歩いてきていた。俺達を確実に確保したいらしい。


そして聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「チッ、増えているな。大人しく私に確保されろ」


萌黄を追い詰めたあの杉原だった。杉原を含め少し違う隊服を着た人物が3人いる。おそらく超能力者だ。


(あの少し違う隊服の3人に気をつけて)


(真ん中にいる男が杉原よ。後二人もかなり強いでしょうね)


(おそらく超能力者だろうな)


(あの3人以外を先に倒した後、一人ずつ各個撃破しましょう)


(...一希よりしっかりしてるんじゃない?)


(ねー)


(杉原は俺と萌黄で、左は藤黄と谷川で、右は凛と宗一で倒す。

それと俺達は実働部隊を全滅させることが目的じゃない。誰も殺さないのは勿論、戦意を失った者は武装を解除して逃がす。

というか俺達が逃げられるように元の場所に戻りたいから何か分かったら教えてくれ)


((了解!))


◆◆◆


杉原は困惑していた。聞いていた人数と違う。


序列37位の米沢と序列26位の服部、そして序列20位である自らと信頼する20人の部下達。服部に結界を張ってもらい逃げ道も塞いだのだ。


それなのにコイツらは諦めず、向かってくる。


最初に男と女が走ってきた。


「我々の第一優先するべき事は一般人への隠蔽。従って6人全員を確保する」


「「はい!」」


「杉原さん!あの女、刀を隠し持ってます!」


「何!?︎」


刀だと?どこで手に入れたのだ。


あの女は私が捕まえ損ねた涼風萌黄。峰打ちで隊員達を薙ぎ倒している。


我々を殺したくないと、舐められたものだ。


あの時は警棒を使っていたが刀を持っていたのか。


そしてあの男、素手で隊員達を叩きのめしている。


武の心得はないようだが威力が凄まじい。武装した隊員をものともしていない。


...あの男から確保する。


◆◆◆


宗一が危ない!


杉原が宗一に迫る。


俺は大量の警棒を杉原に向けて飛ばす。


しかし簡単に払いのけられてしまう。


宗一はまだ杉原に気づいていない。


「宗一!」


そこに間一髪で間に合った萌黄が止めに入った。


(萌黄ちゃん、ありがとう)


杉原は警杖を取り出しそのまま萌黄と杉原は戦い始めた。


気づくと杉原達3人以外の隊員は全員倒れていた。


宗一はともかく武装した隊員相手に能力を使わずに刀一本で勝つとか萌黄も化け物だなと、改めて思う。


作戦通り3人を分断して戦えている。


隙を見て俺も杉原を攻撃しているが押し切れない。長期戦を予感して俺は憂鬱になった。


◆◆◆


服部の前に宗一と凛が立つ。


「なんで俺達を捕まえるんだ?」


「それは涼風萌黄の犯罪、そしてSOPを知ってしまったからだ」


「なにそれ」


「SOPとは超能力の事だ。これ以上話す必要はない。お前らを確保する」


服部はそう言うと隊服を脱ぎ、上裸になった。


「キャー!変態!」


「やばい奴だな」


「この結界は俺が張った。」


(結界を張ったのは俺と凛の相手だ)


(了解。できればそいつから結界の解き方を聞き出してくれ)


「そして結界の中にいる俺は圧倒的なパワーを手に入れる。お前らでは俺に勝つ事はできない」


そう言うと服部の筋肉が突如膨張し始めた。そして最終的に2メートルを超える巨体になる。


「筋肉って付き過ぎるとなんかキモいね」


「確かに。ちょっとキモいな」


「キモいって言うな!お前らは俺の拳で気絶して貰おう。大丈夫だ。一瞬だぜ」


「凛、下がって」


「ドゴッッ!」


次の瞬間両者の拳がぶつかる。両者の力は拮抗し、互いにのけぞった。


「ッ!痛ってえなあ」


俺は拳を少しさする。


(凛は後ろからコイツの妨害をしてくれ)


(分かった)


「結界を解くには俺を倒すしかない。つまりお前らは詰んでいる!」


(コイツ、バカか?)


(自信過激だね。私達が結界を解くよ)


こうして、凄まじい肉弾戦が始まった。

谷川葵は戦闘に特化していない。しかし、実はかなり複雑な事をして一希達に貢献している。


6人全員を繋いだチャンネルの他に2人ずつに分けた3つのチャンネルがある。これにより6人全員のチャンネルに必要な情報だけが流れる。


それを説明するべきだったが葵の超絶人見知りにより説明はなかった。


5人はそれに気づき6人のチャンネルに必要な情報だけを送った。


ちなみに2人だけのチャンネルも実は葵が全て聞いている。葵は淡々と情報を整理していく。


そして葵と和の前には米沢が立っていた。2人を前にして米沢は全く動けなかった。


米沢は透視能力を持つ。本来はサポート役だが戦いも強い。


筋肉の動きや銃の内部構造を見て弾を避けるのはお手のもの。


隠し持った武器にも気づく事ができ萌黄が刀を隠し持っていると杉原に伝えた。


そんな米沢には弱点があった。


幼い頃のトラウマでヘビがものすごく苦手なのだ。


米沢は和が隠しているヘビを見てたじろいでいた。


「和、あの人、襲って来おへんで。どおしたんやろ」


「俺らの勝ちって事でいいんかな」


そう言った和のカバンが開き、ヘビの顔が出てきた。


「ひっ!」


「...ヘビが苦手なんか!出て来る前に気づいてたって事は多分透視できんのかな。

アオタロウ、あいつを追いかけて!」


「ぎゃー!」


アオタロウと呼ばれたヘビは米沢に近づき、米沢は任務を無視して逃走した。


「アオダイショウだから毒は無いんやけどね」


本来なら負ける可能性もあったこの戦いは意外な結末で幕を閉じた。戦場では2人の敵を相手にまだ戦いが繰り広げられている。

ここまで読んでいただきありがとうございます。7時30分に毎日投稿中です。

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