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LEVEL5 〜超能力を巡る戦いの記録〜  作者: 更待クロム
第1章:政府革命編
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第12話:レボルの正体

部屋の奥には立派なデスクがあり1人の男が座っていた。


見た目は40代前後でその鋭い眼光からは風格を感じる。


男が口を開いた。


「私が、レボルだ。君達を歓迎しよう」


渋い声だな。


「初めまして。俺は露草一希です。手紙を送ったのはあなたですね?」


「勿論だ。君達を呼んだのは私なのだからな。

君達の行動はドローンで見ていた。君達が閉じ込められた時はヒヤヒヤしたぞ」


「なぜ俺に手紙を送ったのですか?」


「君達の力が必要だからだ。実働部隊は手強い。戦力はできるだけ増やしたいからな。

それともなぜ能力を持っていると分かったのか知りたいのか?私の部下に見分けることのできる者がいるんだ。

ドローンを通して能力に目覚めた物を探したのだよ」


(萌黄と同じだね)


(そうだな。そこは科学技術じゃ無理だったんだな)


「手紙であなたが言っていた能力を得る条件も教えて下さい」


「質問攻めだな。君達は私達革命派グループ、テミスに入るためにここに来た。そこの露草君がリーダーのようだが全員、異論は無いな?」


「「はい!」」


「良いだろう。この際能力についての諸々の知識を伝えよう。

まず、超能力の正式名称はスーパーオペレートパワー、略してSOPだ。SOPを得る条件は二つある。


一つ目は素質だ。調べによると約1000人に1人しか素質を持たない。遺伝は関係ない事も分かっている。

二つ目は、強い絶望を感じる事だ。例外は見つかっていない」


「確かに...」


「そうかも」


「ただしもう一つSOPを得る手段がある。SOPは誰かに譲渡することができる。

譲渡される場合、素質は関係ない」


「俺のことか」


「いかにSOP所有者が貴重か分かってもらえただろう。

そして君達を捕まえようとしていたのは内閣府特務防衛審議会、通称特審だ。内閣の指示で動く事もある。

具体的にはその実働部隊だな」


「なぜそこまで詳しいんですか?もしかして...」


「その通りだ。特審にスパイを送り込んでいるから、全てわかるわけでは無いがおおよその組織構造は分かっている。

特審は大きく分けて実働部隊、議会、情報局の三つに分けられる。

実働部隊は隊長が5人いる。それぞれが基本、部隊を持っていて、送り込んだスパイは第3部隊に所属している。


そして実働部隊には序列が存在する。基本は議会が決め、異論があれば申請する事で序列が一つ上の者に戦いを挑むことができる。

そして隊長にも勿論序列がある。


序列5位、生成圭太。第3部隊隊長の男だ。生成以外名前が判明している隊長はいない。SOPの内容も判明している隊長はいない。

隊長だが単独任務が多いようだ。序列4位と1位もそれぞれ部隊を持つが序列2位と3位の隊長は部隊を持たない事も分かっている」


「あなたの最終目標を教えて下さい」


「別に隊長を全員倒すのが目的では無い。最終目標は特審の仕組みを変える事だ。

特審は犯罪者を捕まえるために必要だ。だがSOPの存在を隠す事を重要視し過ぎている。


私は、民衆に知られても良いと考えている。そうする事で犯罪者をより確実に捕まえ、裁くことができる。

私の部下達にもSOPを使った犯罪に巻き込まれた者達がいる。そして私の意見に同調してくれたのだ。


更に特審から被害を受けた者達もいる。君達もそうだ。

送り込んだスパイによると、特審のトップ、内閣総理大臣金青尚輝のSOPは、地震を起こす能力だ」


「やっぱり...」


「予想した通りだわ」


達也の仇が判明しても、俺は動揺しなかった。


しかし、ふつふつと怒りは湧いてくる。


「ところで、レボルって本名?」


唐突な凛の発言に俺は驚いた。


(凛!そういう事聞く雰囲気じゃなかっただろ!)


(え、そうなの?)


(空気を読んで下さいよ)


「ハッハッハ!本名では無いな。私の本名は月城正輝だ。

露草君、息子の友達になってくれてありがとう」


「まさか...達也のお父さん!?︎」


「金青尚輝は私にとっても息子の仇だ。だが復讐心を燃やしても良い事は何も無い。

テミスは犯罪組織ではない。できれば誰も死なない選択をしたいと思っている」


不思議なことに怒りは収まった。


俺よりも遥かに大きな器を持っていたからだ。


「素晴らしい考えだと思います」


俺はこの人にならついていけると感じた。



「ところで君達、ここに住むかい?」


「え?」


「君達は狙われているんだ。住む部屋と食事を提供できるぞ」


「そうだった...」


「親御さんへの対応を君達に任せることになるが、他の問題は私が解決しよう」


「俺は親がいないから大丈夫です」


「私も」


「俺は親父が入院してて母親はいないから大丈夫です」


「私は一人暮らしだから関係ないよ」


「僕達は施設育ちなので問題ないです。レボルさんが細かい事を解決してくれるならオーケーですよ」


...簡単に解決してしまった。細かい問題を任せられるならかなり助かる。


「問題ないそうです」


「分かった。部屋を用意させる。今日は一度帰って明日、必要な物を持ってもう一度来なさい」


「分かりました」


「楽しみだね♪」


「そうね」


俺達は一度帰り、明日来ることになった。



翌日、俺達は大きな荷物を持って電車に乗り、廃工場まで歩いた。


「重い〜!」


「キャリーケースは持ってないの?」


「今度買おうかな」


かなり疲れた顔の凛がそう答えた。


「着いたよ。朽葉さんに電話するから集まってじっとしてて」


俺達は知らなかった。


新しい争いの火種が生まれている事を。


「グルルルル...」


「...今の、何の音?」


不思議そうな凛の顔は巨大な影が現れた瞬間、恐怖に染まった。


「ひっ!」


(しっ!静かに!)


その生き物は爬虫類の様な皮膚に覆われており、前足が短く後ろ足で立つその姿は恐竜を連想させた。


恐竜と決定的に違う点、それは尻尾が3本ある点、そして目が無い点だった。


異様に長い歯の隙間からねっとりした液体が垂れ、姿を現したその生き物の全長は5メートルを超える。


地球外の生物である事は明白で、正真正銘の化け物だった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。7時30分に毎日投稿中です。

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