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崖っぷち聖女、拾ったショタ魔王がくっっさモフモフだったので、ついついお持ち帰りしてしまいました!?  作者: 向夏夜なくの
二章 日常と邪悪魔法

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第23話 モフらせ大作戦

聖女長のアガサがマオの眷族となったことで、彼はこの街の教会を実効的に支配していた。


そのせいで魔王が当然のように教会へ出入りするようになった異変を、誰も指摘出来ない。


邪魔になる結界の再構築はされなくなったし、マグノリアとシャーリーは教会内で白昼堂々マオをモフっている。


「何だか分からぬが、我の支配地が広がったの。このまま隣街の教会も我が物にして、ゆくゆくは勇者を倒したいぞ」


マオ自身は全く何もしていないが、教会が丸ごと一つ手に入ったことで少し調子に乗っていた。


「隣街と言えば、マグノちゃんは聖女検定の資格試験受けたこと無いんじゃなかった?」

「確かに無いわね。次はいつ試験があるか知ってる?」

「一番下の五級なら、大きな教会へ行けば何時でも受け付けているわよ」

「大きな教会ね……。マオ君にぴったし!近い内に行きましょう!」

「うむ、我もついて行くぞ!」


シャーリーが不満そうな顔でマグノリアを睨む。


マオがついて行っている間、この街から彼が居なくなる空白期間が出来ることに対して、せめてもの反発だ。


睨まれようが知ったことではないマグノリアは、がらっと話を変える。


「そう言えばマオ君、アガサに邪悪魔法は教えたの?」

「うむ、我の知る全てを教えたぞ。そしたらの、直ぐに習得して新魔法まで開発しよった。今や、我よりも邪悪魔法を使い倒しておる」

「凄いわね」

「アガサさんは聖女検定も四段ですから、本当は大きな街の司祭になれるのよ。でも才能が溢れて過ぎて、聖女以外のこともする為にあえて小さな教会に留まっているの。魔法研究もその一つ」


マグノリアは、アガサとは人としての生き方が全く違うなと思っている。


そのせいで関わりずらくて気づけば犬猿の仲になっていたけれど、彼女はマオの眷族になったのだ。


この際、もう少し良い関係を築かなければならないと、ふと思った。


――そうだ! アガサにモフらせよう!


「そう言えば、マオ君ってアガサにモフられたことあるのかしら?」

「うむ、今のところないの。我をモフるのはお主らだけじゃ」

「この際、彼女にもモフることの素晴らしさを教えてあげましょうよ!」

「マグノちゃん、それは名案ね! アガサがモフモフでトロける表情になっているところを見てみたいし!」

「好きにするが良いぞ……(諦め)」


こうして、『アガサ、モフらせ大作戦』が始まるのであった。





今日も今日とて残業中のアガサに、忍び寄る聖女が二人。withマオ。


「何だお前ら、仕事を手伝ってくれるんじゃ無いなら邪魔だ。帰れ!」

「まあまあ、落ち着いて。疲れてるでしょ? マオ君を使ってみて」


マグノリアに促されるままに、マオがアガサの目の前に出る。


「アガサよ。我をモフりたくは無いのかの?」


今まであれば、「モフりたい訳が無いだろうが!」と突っぱねるところであるが、眷族となったことで嘘がつけなくなっている。


実はアガサは、子どもの頃(二十年以上前)に母からプレゼントされたぬいぐるみを今でも夜な夜な毎日吸い続けており、根本的にモフモフしたものが好きであった。


ここまでマオをモフモフして来なかったのは、単なる聖女長としての意地である。


だが、ここまでお膳立てされて断れるアガサでは無かった。なにせ眷族は嘘がつけない。


「……そこまで言うなら、モフってもいい」

「違うわよアガサ、モフらせて下さい。でしょ?」

「何だとコラ!」

「はい、言って!」

「ああクソッ! マオ君、君をモフらせてくれないか?」

「……良いぞ、存分にモフるが良い」


――モフッッ!!


アガサは待てを解除された犬のように食い気味でマオを貪る!

全身をモフモフし、吸い尽くす!


その勢いや、マグノリア達も若干引くレベルであった。


「マオ君、これからは眷族の私が身の回りの世話をさせてもらおう」

「世話はマグノリアに任せておるからの、お断りするのじゃぞ……」


マオは直感で、アガサが一番ヤバいと察したのであった。


――モフッッ!! モフッッ!!

◯作者コメント


実はアガサもモフモフが大好きでした笑


マオ君の取り合いが激化する、、!?

(モフモフが禿げないかが心配です笑)


次回はマグノリアが聖女検定のお勉強をします。受かるとは到底思えませんが、、

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