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崖っぷち聖女、拾ったショタ魔王がくっっさモフモフだったので、ついついお持ち帰りしてしまいました!?  作者: 向夏夜なくの
二章 日常と邪悪魔法

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第12話 シャーリーの火力

「マオ君は魔王なの?当然マグノちゃんも知っていたのよね?」

「な!何を言うのじゃ、我はマオじゃ!ただのマオなのじゃあ!」


マオは魔王と言えど、生まれたてのレベル壱。まだ魔王としてのプライドが芽生えて居ない彼は、生き残る為なら金欠聖女にも縋るし、一日一食生活に文句を言ったことも無い。


「私に嘘をついても無駄。神聖魔法って便利でね、一瞬で魔物かどうか判定出来る仕組みになっているの。魔法攻撃後に跡形無く蒸発していれば魔物、骨が残っていれば人間。マオ君は一体どっちなんでしょう?笑」


シャーリーは火力系の神聖魔法を得意としており、細かい出力調整が出来ない。


そのため、魔物であれば魔素が完全浄化されて無に還り、人間であれば普通に火葬される。


『核火葬砲』の二つ名は、これまで数多の人間を魔物と誤ってうっかり葬ってきたことに由来していた。


「うっ……うわぁあああ!!泣 怖いのじゃー!マグノリア助けてくれなのじゃーー!」


シャーリーの右手は、神聖魔法の魔力が練り上げ始められており、神々しい光を放っている。


「アハハハ!借金塗れの五十年ローン。マオ君も手に入らない。こんな世の中、全て神聖魔法で浄化してしまえばいいのよ!!」

「シャーリー落ち着いて!」

「マグノちゃん、あなたも同罪よ。灰になりなさい!!」


蓄積していたストレスが、マオが魔王かもしれないと知ったことで限界を超えてしまったシャーリー。


変なスイッチが入ってしまった彼女に最早言葉は通じないと察したマグノリアは、打開策は無いかと脳みそをフル回転させる。


昨日のシャーリーの手料理。

マオ君大好きチュッチュ♡。

よく分からない数式らしきもの。

が、グルグルと走馬灯のように駆け巡る。


その間にもシャーリーの右手には神聖魔法の光が集まり続けており、臨界点が近い!


――ゴゴ、ゴゴゴ、ゴゴゴゴゴゴ!


地面は揺れ、空気が震える。


神聖魔法の余波で、近くにいたスライムは塩をかけられたナメクジのように、少しずつ小さくなっている。


「何と言うか、ヤバすぎて逆に冷静になってきたわね笑。それにしても凄いわね魔法って、来世は魔法使いになってみたいわ!」


――はっ!!


土壇場に強いマグノリアは、この状況を打開できるかもしれない方法を咄嗟に思いつく。


「マオ君、アレ行くわよ!」

「アレじゃな!全力パワーで行くのじゃ!」


マグノリアはマオのモフモフを鷲掴みにすると、そのままシャーリーの顔面に押し付けた。


モフモフが神聖魔法によってチリチリと焼けているが、そんなことを気にしている余裕はない。


「「くらえ!魔王覇気!!」」

「臭っさ!何こ――」


直後、シャーリーとマグノリアはあまりの臭気に意識を手放した。

◯作者コメント


魔王覇気って便利だなー(遠い目)

諸刃の剣ですけど笑


自分で出した魔王覇気は、自分は臭さを感じませんよ(復習)。

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