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君と交わした嘘  作者: あいぼ
第1章
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■第28話「逃げるしかない」

森の中を、ひたすら走る。


 

 後ろから追手の気配が迫ってくる。


 

 完全に振り切ることはできていない。


 

 「こっちだ!」


 

 レイが方向を変える。


 

 地形を利用しながら、少しでも距離を稼ぐ。


 

 リナの息が荒くなる。


 

 体力的にも限界が近い。


 

 それでも足は止められない。


 

 止まれば終わりだ。


 

 「……ごめん」


 

 走りながら、リナが呟く。


 

 「私のせいで」


 

 その言葉に、レイは即座に返す。


 

 「違う」


 

 短く、強く。


 

 「俺が選んだ」


 

 誰かに強制されたわけではない。


 

 自分で決めた道だ。


 

 だから後悔はしない。


 

 たとえ、この先に何が待っていても。


 

 逃げるしかない。


 

 だがそれは、ただの逃亡ではなかった。


 

 自分たちの未来を掴むための、選択だった。


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