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剣ヶ峰龍雅の欲望/Life.of.Predetermined:GreedDragon  作者: 六月不二
日常章Ⅰ《取り戻した日常編~Normal daily life is beautiful/Happy days everyday~》
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第捌拾弐話《龍雅と宮弥の修行パート》

 龍雅の周りに敵意、殺意を向ける無数の人の形を持たない何かの影が。

 龍雅は、その何かの影に殺意を返し、何かの中から球体を取り出し、握り潰し、消滅させる。


「千十体…千十一体…」


 龍雅は、かの異世界で怪物を次々と倒していっている。


 「貴方は強くならねばいけません。対等に戦いたいというのなら、レベルを上げて進化してからにしてください」


 宮弥は、そう言って指を鳴らし、新たな敵を出現させる。


 ――進化…そう、俺の成長が限界に達した時、レベル1に戻る代わりに、新たな能力に覚醒し、初期ステータスと成長力が向上する能力…そして成長限界値も伸びる。現時点では、最大レベルは200…現時点の俺が200になると銀河系一つは簡単に壊せるほどの力を振るえるようになる。こうなってしまっては勝てるのは、獄雅か、宮弥のみ…


 「まぁ、そうだけど、まだ体育大会には時間がありすぎる。仮に、進化したとしても体育大会というゲームを楽しみに待つ間にも退屈すぎて強くなりすぎるかもしれない。」

 「その時は、まだ進化すればいいのですよ。」

 「あっ、そっか…」


 龍雅は、そう言って敵を倒し続け、今いる敵を全て片付ける。


 「まぁ、進化にも限りがあるんですけどね。」

 「はぁ!? 後何回残されているんだよ!」

 「お教えする事は出来ませんが、まだ余裕はありますね。」

 「そうか…だがいずれは限界が来ると」

 「まぁ、そうですね。ですが、安心してください。4月がくれば、大規模イベントである体育大会予選が発生します。三年生を一時的に失っている今、体育大会を始める引き金を引く事が出来ない。新学期イベントが発生する事で、消失していた三年生は復帰し、体育大会が発生する起爆剤フラグが完成する。だから安心して修行なさってください。それに、兔と亀で、兔は休みすぎて亀に負けた…こうしている間にも亀共は、貴方を追い越そうと走り続けている。かつて貴方が俺を取り戻そうとして走り続けた努力、偉業には天と地ほどに遥かに劣るが、彼らも彼らなりにやっている。追いつかれる可能性は僅かながらにある。」

 「なるほど…」

 「まぁ、体育大会の時、参加者にハンデを与えるつもりなんですけどね。」

 「ハンデ?」

 「そう、貴方の戦闘力の弱体化と能力の制限というハンデをね。」

 「面白そうだ。」

 「よかった。なら、尚更です。弱体化の効力は非常に高い。能力の制限も強力になっています。そして敵能力者の数が多くそして改造兵を遥かに上回る力を持つ者が多い。よって推奨レベルは第三進化前提で考えると75が妥当です。」

 「なるほど…ならば、鍛えなければな。続きを頼む。」

 「承知いたしました。」


 宮弥は、そう言って数億の敵を出現させる。


 「さて、始めるとしようか!」


 龍雅は、紅き戦士第二覚醒状態になり、疑似的に時間を止め、瞬間移動を発動し、(我々にとっての)反応時間数十秒で、数億の敵の核を撃ち抜き、疑似時間停止を解除すると、核を撃ち抜かれた数億の敵は、自分自身に何が起きたのか理解も出来ずに消滅する。


 「これでレベルは159ですね。では次は、雑魚敵ではなくボスだけにしましょう。力もついて来たし、ボスだけの方が経験値効率がいい。」


 宮弥はそう言って、影人形の軍勢を生成する。

 改造兵の複製はおらず全ての敵が改造兵以外の能力者の複製である。

 即ち、全員ボスキャラで、その力は現実世界の能力者を遥かに超越する力を持っている。

 中には、中世の騎士や、魔人と言ってもいいような形をした人ではない人型の何かもいる。


 「この者達は、過去の存在…貴方が戦わない筈の存在を強化させたもの。中には、一つの物語にとってのラスボスに値するものもいる…それに主人公も…」

 「御託は良い。早く修行を再開するぞ」

 「いいでしょう。始めましょう。行け!」


 影人形の軍勢は、宮弥の指示を受け、龍雅に襲い掛かる。

 龍雅は、紅き戦士第二覚醒状態に再び変身し、そして魔王の鎧を身に纏い、黒い闘気を放つ。

 

 「全力で行くぞ! スタイリッシュアクションモード!」


 龍雅は、更に戦闘能力を高め、衝撃波を放ち、周りの敵の肉体を吹き飛ばし、核を露出させ、一つずつ砕いていく。


 「行くぜ。」


 龍雅は、そう言って影人形に立ち向かって行く。

 影人形は、龍雅に対し、容赦ない攻撃を放つも、全て鎧によって反射され、逆に影人形の方が傷付いていく。


 「さて、次は…」


 龍雅は、そう言って怯み、傷付き、肉欠けた影人形を視界に捉えると、ポーチから異世界で得た全て武器を展開し、念動力で、武器の能力を発動し、敵を消していき、そして天叢雲剣を取り、影人形を切り裂いていく。


 「オラオラァ!!」

 

 龍雅は、影人形を数万体倒した所で、次に龍雅が所有する最強の武器クルッジに持ち替え、敵を次々と空間の裂け目に追放していく。


 敵を異空間へと追放した分、経験値が入る。

 この世界からいなくなった…正しくは、自分が認識する「全ての世界」からいなくなった事で、

 例えそいつが死んでいようが死んでいまいが関係なく経験値が入るのだ。

 敵を倒したと認識すればいい。

 それだけで経験値が入る。

 もし敵を倒したと認識する前に、敵が立ち上がった場合、経験値に入らない。

 また倒れてなくても、敵を生け捕りにしたり、降参させた時点で、経験値が入る。

 要は勝利、撃退すればいい。

 ただそれだけだ。

 龍雅は、それを理解している為、敵を異空間へと追放していく。

 

 龍雅は、影人形を攻撃していると、宮弥は、更に影人形を増やす。


 ――こいつらは、電磁波を操ってくる…それに、こいつらの投げる剣は俺をミサイルのように追尾してきて、そしてエネルギーの爆発を引き起こしてくる…


 龍雅の視界の捉える先には、英雄のような佇まいの影が無数に存在しており、その影は龍雅に対し、まるで魔王に挑むかのように果敢に攻撃をしてくる。

 これで負けたら世界が終わる、自分の住む国が失われるかのような死ぬ気の姿勢で、龍雅に攻撃を続ける。


 ――その姿勢は良い事だ。だが、お前は俺の糧にしかない。


 龍雅は、そう言い、英雄のような影達を一瞬にして消し去る。


 龍雅は、影人形達と一時間ほど戦闘を楽しむ。

 龍雅は、影人形の攻撃を反射しつつ、無数の武器を放ち、蹂躙し、楽しむ。

 龍雅は、自分の強さを楽しんでいる。

 雑魚戦とボス戦とは楽しみ方が違う。

 龍雅は、雑魚戦は、敵を蹂躙して楽しむが、ボス戦は壊れないように、甚振って楽しむか、倒される側の気持ちを楽しみながら負けるかのどちらかだ。

 宮弥は、ボスと評したが、龍雅にとっては雑魚でしかない。


 やがて影人形の数は減っていき、残り一体になると、龍雅は、クルッジを思い切り振り、存在をこの世から抹消すると、後ろから拍手をすることが聞こえる。


 「お見事…さすが、兄さんです。全員残らず倒しましたか…現在のレベルは190…神話の存在を使っても大した経験値にはならない…ならば、最後は俺がお相手しましょう。」

 

 宮弥は、そう言って異空間から鍵剣を取り出し、鍵剣を龍雅に向ける。


 「ご安心を本気で戦いませんし、制限時間内に俺に攻撃を与えた分だけ経験値を差し上げます。まぁ、逃げていても最低でもレベル1上がるほどの経験値は手に入るんですがね。制限時間は3時間です。」

 「制限時間3時間か…痛くて泣いても知らねえぞ?」

 「フッ、ご冗談を…俺は自分自身の体の痛みで泣くと思いで? 俺が涙を流すのは、そう貴方が完全に死んだ時です。」

 「そうか…なら、行くぞ!」


 龍雅と宮弥は、再び戦いを始める。

 龍雅は、今、この一時のみ、自分の全て、心、意思、存在意義を戦いに塗り潰し、宮弥に立ち向かう。

 

 二人の戦いで、異世界の大気が大きく揺れる。

 

 武器と光弾の雨あられ。

 異世界は次々と破壊されていく。

 それは世界の終末そのもの。

 そんな戦いが一時間ほど続く


 ⦅ほう…楽しそうではないか…俺も混ぜてくれ…⦆


 獄雅は、目を覚ます。

 龍雅の体の制御が効かなくなり、龍雅は突如空中で動きを止める。

 

 ――わかった…意識は俺が、体はお前が動かしてくれ。獄雅…


 ⦅いいだろう。その代わりこの一時だけ与えてやろう。最終進化+第二進化×レベル190+999の力をな!⦆


 龍雅は、獄雅に肉体の操作を譲り渡し、龍雅の目は、両目は黒く染まり、異世界のあらゆるものがは消滅していき、無が広がっていく。


 「なるほど、もう一人の兄さんが目覚めましたか…」

 「あぁ、ここからは容赦はしないし、俺の体は言う事が効かなくなった。だから覚悟しな。」

 「ならば、俺も本気で行きますかね!」

 

 龍雅、いや龍雅を乗っ取った獄雅と第二覚醒状態となった宮弥と戦闘を繰り広げ始める。


 本気の二人の戦闘は、他の世界に大きく影響が出るほどの規模になった。

 他の世界の神にとっては大迷惑な話だろう。

 だが、今回はそれほど規模が大きくはなくこの世界に近いの異世界の並行宇宙で、生活に影響の出ない程度の空震が起きる程度の事。

 龍雅、いや獄雅と宮弥は、それを理解している。

 故に、手加減して戦っているのだ。


 数時間後…


 「はぁ…はぁ…もうだめです…」

 「俺もだ…」


 二人の体は、ボロボロで、無数の傷から血が滲み出ている。

 二人は、わずかに残っていた岩場に倒れこんでおり、壮絶な戦いが起こっていたことがわかる。


 ⦅ふう…良い運動した…またな。⦆


 獄雅は、そう言って龍雅の中で再び眠りにつくと、龍雅の体のコントロールは、龍雅に返還された。


 「どうやら獄雅は、帰ったようだ。」 

 「そうみたいですね…さて、貴方の今のレベルは、200に到達しましたか…では、進化しましょうか…」

  

 宮弥は、そう言って立ち上がり、龍雅を連れて夜空に無数の地球が存在する異世界に瞬間移動した。


 全ての異世界につながる異世界に移動すると、宮弥は、龍雅を招きながら何処かへと向かって行く。


 ――例の場所か…

 

 龍雅は、宮弥の後に着いて行く。

 龍雅は、宮弥が何処に行くのか、自分が何処へ向かうのかわかっているようだ。


 宮弥の後についていく事、一時間、数キロ先に、巨大な魔法陣が見えた。

 龍雅は、魔術陣に向かって走っていき、そして魔術陣に着くと、魔術陣の中央に立った


 「よし、始めてくれ」

 「わかりました。」


 宮弥は、そう言って異空間から謎の物質をいくつか取り出し、鍋に入れ、無数の神酒を入れ、禍々しい炎で鍋を煮て掻き混ぜる。

 そしてある程度掻き混ぜると、鍋から妖しい光を放つ毒々しい液体を魔術陣に流し込むと、魔術陣に液体が満ち、様々な色の電流が発生し、龍雅に電流が襲い掛かる。


 龍雅は、電流を受け、苦痛の声を挙げる。

 神経がむき出しになっているようだ。

 全身に激痛が迸る。

 

 「この痛みが何だ…それがどうした…この程度の痛み…すでに何度も味わってきた!」


 電流は、十分程続く。

 魔術陣の中央に、電力が集まり始める。


 ――来たか…


 電力が集まり、そして集まった電力が魔術陣を覆いつくすほどに溜まると、龍雅に超巨大な雷が襲い掛かり、魔術陣の光が消える。


 魔術陣の中心に倒れている龍雅の姿があった。


 数秒後、龍雅は、立ち上がり、両手両足が動くか確認した。


 「成功したな。」

 「えぇ…貴方のレベルは1に戻り、全スキルが強化され、そして戦闘中のみ死ぬ度に戦闘力が増大する能力を獲得いたしました。」

 「そうか…不死身の能力と死ぬ度に強くなる力…誰にも負けんな…さて、帰るか。」

 「はい。」


 龍雅は、宮弥と一緒に元の世界へと帰って行った。


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