第陸拾話《EXLoop:Twenty-Third 幻想領域Ⅱ:エジプト・ギリシャ・ローマ》
龍雅は、城の中を数ヵ月走り続ける。
勿論、城の中は何も仕掛けられていない筈も無く雑兵がぞろぞろと湧き、龍雅の攻撃で消えゆく。
龍雅の心は、退屈に満ちている。
まるで退屈させ、諦めさせようとするように次々と雑兵が湧き出てくる。
――雑兵共が…どけ…
龍雅は、気迫だけで雑兵を消す。
龍雅は、消しながら進む。
やがて龍雅は、第二の扉の前に辿り着き、龍雅は扉を開けると、そこは、古代ヨーロッパの古びた宮殿の中だった。
――ここは…何処だ? ローマか? 或いは、ギリシャか?
龍雅が、そう思い、宮殿の中を歩く。
宮殿の柱と柱の間から外が見える。
外は、朝。
夜明けの太陽の煌きが宮殿を照らしている。
宮殿は、砂漠にあり、柱の合間から下を見ると、砂の海が広がっている。
砂漠の遥か先に古代ギリシャと古代ローマの街並みが混ざった都市が存在しており。
龍雅は、宮殿を出ると、いきなりギリシャとローマとエジプトの神話の生物が無数に現れた。
この神話生物は、全て龍雅に他の怪物達と同じように殺意を向けている。
――さて、早速使ってみるか…この拾った刀で…
龍雅は、刀を抜くと、辺り一帯が龍雅の炎に匹敵する熱を持つ紫色の穢れた炎に包まれた。
龍雅の炎は、毒の炎…恒星のフレアに匹敵する熱を持つ炎を耐えた存在に対して、あらゆる生命体と機械にありとあらゆる病を与える死の炎。
しかし、この刀から放たれた炎は、それ正しく呪いの炎。
最強の妖怪二匹の呪いを持った刀。
龍雅は、大地に突き刺すと禍々しい色のした水が地面から勢い良く噴出し、怪物達は水に触れると、怯声を挙げながら体が溶け、消えた。
――これは使えるな…
妖刀と化した神剣を振るう度に、最強の退魔師であろうと、耐え切れないほどの妖の呪いが龍雅に降りかかる。
だが、龍雅はそんな呪いなぞ気にせずに振るう。
今の龍雅には通用しない。
黒に黒を塗った所で黒は黒。
既に闇に染まった龍雅には、恨みなんて些細な事に過ぎない。
呪いの苦痛なぞ知れたもの。
苦痛ならば、龍雅の元となった存在の攻撃の方が遥かに強い。
呪いを上回る苦痛を龍雅は、無数に味わってきた。
故に、呪いなど少しむず痒い程度でしかない。
――ほかに何かあるか?
龍雅は、刀を天に掲げると、怪物全てに対し、超巨大な神々しい雷が襲い掛かった。
雷の威力は、この刀の炎に匹敵する威力。
雷を使うと呪いが少し和らいだ。
――この雷は、もしかするとインドラの刃? まぁ、いい…強い鎧はあれど、強い武器は無かったからな…
龍雅は、怪物全てが雷と炎によって消え去るのを確認すると、刀を納め、その場を去っていった。
龍雅は、広い広い砂漠を駆け抜け、街へとたどり着き、街に入った。
どれもいない。
怪物も居ない。
龍雅は、ただ一人この古代の街を歩く。
――ここはどうやら作り込まれていないようだな…
龍雅は、街を一直線に歩いていると、森が見えてきた。
龍雅は、森の中に入り、森の中を数キロ進むと、森に関した怪物が無数に現れると、刀を抜き、森を焼き、森にうつった炎が怪物を焼き殺し、龍雅は、焼かれていく怪物に気を止めず進んでいく。
その後も怪物達は、龍雅に襲いかかって来るも、龍雅は、回避し、進む。
森を抜けると、海に出た。
海の遥か遥か彼方には、天を貫く龍の胴体があった。
浜辺には、天に続く透明な階段があり、階段の先には巨大な龍がいた。
龍の頭があるのは、遥か天の先、宇宙で龍の下半身は海に漬かっている。
太陽の動きは、龍の尾によって進行を妨げられている。
――あれは…テュポーンだな…そしてアポピスの性質を持ち合わせているように見える。
龍雅は、浜辺に行き、透明な階段を駆ける。
透明な階段を3年間駆ける。
辿り着いた先は、宇宙空間。
地球は、野球ボールのように小さく見える。
目の前には、星々を覆うような巨大な龍の頭があった。
龍の羽毛は、全て毒蛇だ。
――来い…テュポーン…
テュポーンは、世界を壊すような大咆哮を放ち、龍雅を宇宙空間へと飛ばす。
宇宙空間へと飛ばされた龍雅は、常に飛行状態を得、時間を停止し、超加速し。紅き戦士第二覚醒へと変身し、テュポーンの元へと超高速で突進し、そして刀を天へと向け、雷を邪龍に落とすと、龍雅は、刀を雷によって生じた傷に向かって刺し、斬り、炎を体内へと送り込んだ。
邪龍は、口から世界を燃やすような巨大な炎を吐くと、龍雅は瞬時に炎を回避し、炎は、銀河を飲み込み滅ぼす。
――なるほど、全知全能の神たるゼウスさえも手こずるのもわかる。
邪龍は、龍雅に超々高速で攻撃を仕掛けるも、龍雅は、回避し、攻撃する。
しかし、龍雅の攻撃は、効いておらずどんな攻撃をしてもビクともしない。
――解体と邪眼を発動してみるか…
龍雅は、邪眼を発動し、邪龍に殺意を向けるが、邪龍には、少しのダメージを与える程度に留まった。
解体も同じく少しのダメージを与える程度だ。
――なるほど…ならば、解体と邪眼を使うしかないか…
龍雅は、回避しながら解体を連続して放つ。
しかし、解体と邪眼を使っても邪龍を少し怯ませるだけだ。
決定的なダメージにならずすぐに再生する。
龍雅は、数時間数日邪龍に、攻撃を続ける。
――やはり神話通り不死なのか?
邪龍の攻撃を一発でも当たれば死。
一発一発の攻撃が銀河崩壊級。
この龍を倒すには、全宇宙を滅ぼすエネルギーが数百数千必要だ。
龍雅の最大級の攻撃は、精々極超新星爆発と同等に過ぎない。
宇宙を滅ぼすエネルギーなど程遠い。
しかし、相手方の攻撃も龍雅には、通用しない。
獄雅の攻撃は、正しく全宇宙を滅ぼす力を持っており、獄雅の攻撃に比べると弱く見える。
だが、それでも一撃一撃は、死に繋がる。
慢心は許されない。
――どうすればいい?
邪龍は、口にエネルギーを溜め、光弾を放つと、宇宙崩壊級の大爆発が発生すると、龍雅は飲み込まれ死んだ。
――残り4…さてどうするか…?…あれは…
龍雅は、1km先に宇宙に浮く果実を発見した。
龍雅は、果実を手に取ると、果実から深い深い闇と悪意を感じ取った。
――これは、絶望の実…テュポーンを倒したとされる果実か…
龍雅は、果実を懐にしまい、再び戦場へと戻った。
邪龍は、翼をはためかせ、銀河を吹き飛ばす暴風を放つ。
龍雅は、暴風から逃れる為に、一瞬にしてテュポーンの後ろに回り込むと毒蛇が龍雅に向けて毒の霧を放つと、龍雅は刀で霧を払い、毒蛇の口に向けて絶望の実を投げた。
毒蛇は、果実を飲み込むとテュポーンの力と大きさは小さくなっていき、富士山程度の大きさへとちちんでいった。
龍雅は、地球へと戻り、邪龍に向かって光線を放つと、テュポーンは石となり、固まると、龍雅は巨大な山を生成し、邪龍の上に落とし、海に沈めた。
龍雅は、山に下りると、山の頂上に何かが刺さっているのが見えた。
――これは…杖か…
龍雅は、雷を纏った神々しい杖を見つけると、龍雅は虚空へとしまうと、扉が現れ、龍雅はこの領域から去っていった。
龍雅は、また城の中へと戻り、数ヵ月走る。
雑兵も次々と湧く。
龍雅は、雑兵に構っている暇など無い。
次の扉を見つけると、扉を蹴って開ける。
扉の先にある景色は、静かな森の中だった。
妖刀 天叢雲剣・呪
八岐大蛇と空亡の要素を取り込み性質が歪んだ刀。
重い呪いが染みついており、熟練の聖職者でも解呪する事が不可能。
また、インドラの要素も取り込まれており、雷を使う事で呪いを軽減する事が可能。
逆に炎と水を使う事で呪いが増大する。
神杖 ケラウノス
太陽の熱と雷を操る杖。
ラーは、ゼウスとユピテルと同一視されるので太陽を操る事が出来る。
超強力な雷を放つ事が出来、更に太陽も操れる杖。




